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こっそりペンダントをつけていました

そもそもSoleil lunatiqueの前職は?

以前にもちょこっと書いたかもしれませんが…看護師をしていました。

看護師の職場は、いろんな場所があります。
総合病院の入院病棟や、外来。
個人経営の医院、老人保健施設(デイケア、有料老人ホームとか)、
美容クリニックなどなど。

私は入院病棟で働いていました。
夜勤もある交代制で、体力勝負のお仕事でした。
検温、注射・点滴、おむつ交換、体位交換、入院受け、検査出し。
カルテ入力、サマリー(患者さんの情報を要約する)記載。
看護研究、委員会の会議、後輩・中途入職者の指導、看護師チームの運営。
思い出しただけゾッとする仕事量をこなしていました。
(よくやっていたなぁ)


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身だしなみ

このお仕事は身だしなみについて、すっぱく注意されることが非常に多いです。
見た目の清潔感は本当に大切にですからね。
髪の毛はユニフォームの襟元につかないよう、カットするか、まとめることが条件でした。(後れ毛なんてご法度!!)

一昔前に比べたら、規制がゆるくなったかもしれません。
髪の毛の色は明るくなっただろうし、つけまつげもしくは、まつげエクステをつけて、結構はっきりとしたメイクをしている方も少なくないです。
(私は、ヘアカラーをちょっとだけ入れた、ナチュラルメイク派でした)

そんななかでも、アクセサリーは基本的に禁止している職場が多いと聞きます。
ぎりぎり、スタッズ系のピアス(ゆらゆら揺れないもの)なら、アリだと思いますが…。とにかくつけちゃダメでした。

(”患者様”呼びが好きではないので、”患者さん”呼びにします)

ピアス・イヤリングは特に、外れて患者さんのそばに落ちて、ケガや誤飲を防ぐために、着けてはいけませんでした。(ネックレスも)
幼い子どもはもちろん、認知症の患者さんは特に、何でも口に入れてしまうことが多いです。

指輪は、装着することで、どんなに手洗いしても、指輪の菌が落としきれない可能性があり、感染源として見られていたから、と聞いています。

(ちなみに手荒れがある場合、荒れた角質に細菌が付きやすくなるようです。手洗い・消毒も大切ですが、ハンドクリーム等での保湿をすることも、感染予防につながるようです。保湿されれば荒れた角質はなくなり、細菌も付きにくくなるようです。)

お気に入りはもちろん…

そんなわけで、アクセサリーが着けられないことは、仕方ないことだったので、オフの時に思いっきり着けて発散していました。
20代の頃好きだったアクセサリーは、Viviennewestwoodのアーマーリングです。
大好きな椎名林檎さんからの影響が非常に強いです。
数多くのアーティストにも愛され、漫画NANAにも登場していますし、見ればインパクト抜群のリングです。
私もいつか、長く愛されるデザインのアクセサリーを作ってみたいものです。
(リングは実家に保管しているため、写真が無いのが悔やまれます
是非、”アーマーリング”とググっていただきたいです)
この頃、天然石のピアスをつけ始めたと思います。
(こちらも写真が無くて、すみません)


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すり減らす日々

あまりこんなことは言いたくないのですが…。
看護師はしんどいお仕事です。
もちろん楽しさや、やりがいのある素晴らしい職業でもあります。
ただ、生身の人間を相手にするお仕事です。
病院にはいろんな患者さん・その家族が、やってきます。
中にはいわゆるクレーマーと呼ばれる方も来院されます。
その対応は本当に難しかった。
クレームは職員の能力向上や、組織を運営していくためにも必要なものです。
ただ、理不尽なクレームには、”これが正解”という対応が無いのです。
あるとしてもその場を乗り切るためのスルーテクニック程度。
クレーマーは、次来院した時も、また同じことを繰り返すことが多いです。
余程のことがない限り、出入り禁止や、対応は院長・総看護師長・事務長といった管理部のみが行うといった対策は取られませんでした。

また、職場の人間関係も一苦労でした。
私はどちらかというと、コミュニケーション能力は高い方ではありません。
要領も悪い方でした。
だからこそ、患者さんやその家族、同僚・先輩・上司との関わり方は、人一倍注意を払ってきたつもりでした。
しかしながら、理不尽な出来事はどうしても起きてしまいます。
(私だけでなく、誰かしら人間関係に悩んでいました)
慢性的な人手不足もあり、職場内の雰囲気はギスギスしやすい環境が一番の原因でした。

けっこう人間関係に疲れてしまいやすい状況でした。
プロだから、自分自身でツラい気持ちに対して、何かしら対処できるようにする必要がありました。
そうはいっても、看護師だって人間です。
ツラかったですね。

現状打破!

ツラい状況の繰り返しは嫌だと、どうにかできないものかと考えた結果…。
あることを思いつきました。

天然石のペンダントをつけよう!
私を守ってくれそうな石を選んで、結んで輪にして。
チェーンより、皮ひもにすればお手入れが楽だし。
ペンダントトップが胸の位置にくる程度の長さにしよう。

アイデアは急にひらめくものですね。

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写真が実物です。
ピンクエピトード、クリスタルクォーツ、アメジスト、ローズクォーツ、
アクアオーラ、オレンジカルサイト、カーネリアン。
天然石は、当時はまっていたオラクルカードで決めたり、
意味で決めていました。
他にも色んな天然石を使って、いくつもペンダントトップを作りました。
着脱は、皮ひもなので簡単だし、洗える。
結び目をほどけば、その日の気分に合わせた、ペンダントトップを付け替えられるというデザインでした。
襟元から結び目は見えたとしても、特に何も言われませんでした。
(上司が、言わなかっただけかもしれませんが…)


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変化があったのは…

お守りのように、天然石のペンダントを着けただけで、環境は変わりませんでした。
それは当然のことですよね。
変わったのは”私の心持ち”でした。
ペンダントを身に着けているという安心感があったのか、余裕が生まれた感覚がありました。
何かあっても、すぐに答えを出そうとせず、冷静に客観的に見ようとする自分がいました。
常日頃から、理不尽なクレーマーや人間関係といった問題に対して、対策を考えていたことも大切なことでした。
でも一番は、”何があっても大丈夫!私には味方がいる!”という気持ちになれたことが、理由だったと思います。
天然石のペンダントは、きっかけをくれたのかもしれません。

職場の禁止事項を破るのは良くなかったですが…
(それだけ、追い詰められていたことは確かです)
結果的に、お仕事の時にも天然石に寄り添ってもらっていました。
天然石は私にとって、きってもきれない存在なのだという、お話でした。

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