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【詩】テラリウムで咲く


濡れたアスファルトの匂いに
腕を引かれ迷い込んだ街
むせかえるほどの紫陽花色に
染まる視界 くらり、眩暈


水音に身を任せ ワン・ツー・スリー
おぼつかない足取りでワルツを嗜む
ステップを踏むたび跳ねる心
今だけの譜面を綴る水たまり


響くボイス 奏でるメロディ
零すのはこの唇か、曇天か 
おなじ温度が空の向こう 呼応して
ノスタルジックに螺旋描く


もう少し泳ごう この季節
微笑う雨に甘えて 曖昧に溺れて



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