見出し画像

【詩】純情の墓守


濡れた双眸からぱらりぱらり 零れる柘榴
八咫烏に似た艶髪のうえ でんぐり返し
ひとつずつ盛って 杯におさめれば
柔肌の静脈がときおり揺れる
捧ぐように ていねいに
掬われず土に還りし粒たちは
そこに根を生やしいづれ墓守となり
花を咲かす    継がれゆく、実





この記事が参加している募集

#私の作品紹介

95,965件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?