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雲ひとつない 青く澄んだ空 
やわらかな陽射し 頬にそよぐ風 
穏やかすぎる ねぇこんな日には 
どこかへ消えてしまいたくなる 

動きだす街 流れゆく人たち 
私はなぜいま ここにいるの? 
目まぐるしく 流れゆくこの時間のなか 
私の時間だけ 止まったままで 

どこへ行くの どこへ帰るの 
どこへ向かって 歩いてゆくの 
愛しい あの場所へ 
戻りたいのに 帰りたいのに 

私はいつまで ここでこうして 
届かない明日を さがしてる  


想い出すのは いつかの青空 
あざやかな季節 なつかしい匂い 
いまはもう遠い あの日の記憶を 
どこへも消してしまえずにいる 

足早に先を 急ぐ人たち 
私はなぜまだ 居場所求めて 
引き戻さないで 現在という現実のなか 
私のこの声 掻き消されても 

どこへ行くの どこへ帰るの 
どこで眠って 光を迎える 
まぶしい あの場所へ 
戻りたいけど 帰りたいけど 

私はいつから ひとりこうして 
色褪せた昨日に 手を振って  


動きだす街 流れゆく人たち 
私はなぜいま ここにいるの? 

どこへ行くの どこへ帰るの 
どこへ向かって 歩いてゆくの 
愛しい あの場所へ 
戻りたいのに 帰りたいのに 

私はいつまで ここでこうして 
届かない明日を さがしてる  


そらかな's liner notes

今年もまた、この季節がやってきた。
毎年、私を悩ませる「六月病」。

六月は苦手だ。

気圧がきっとそうさせるのだろう。
低気圧に弱い私は、この時季が一年でいちばんしんどい。
私にとっては「魔の六月」だ。

この時季になると、どうして決まって体調不良を起こすのか?
いまでこそ「気象病」とか「天気痛」といった言葉をよく聞くようになったが、昔の私はそんなこと知る由もなかった。

以前、上司に話してみたら
「何言ってんの?」
みたいな反応をされ、まったく理解を得られなくて淋しかった。

気圧に影響されやすいのは発達障害も関係しているからだとわかってからは、ずいぶん気が楽になったものだ。


ここまで言っておいて、なんなんだけど。
実は、大好きな月でもあったりする。

12か月でダントツの過ごしにくさを誇る六月。
だけど、一年でいちばん風情があるのもまた、六月だ。

『水無月』は、いまからもう10年以上前に書いた曲。
そのころ活動していたバンドで演奏していた。

ある年の六月。

「無遅刻無欠勤」を誇っていたこの私が、
寝坊してめずらしく会社に遅刻した日。
通勤時に、いつもとすこし違った風景を目にした。

梅雨の晴れ間の晴天。

空が青くて、
空気が澄んでいて、
陽射しや風が気持ちよくって。

こんな日に、なんで仕事なんかに行かないといけないの!?
なんてもったいない!
いっそのこと、どっかに消えちゃおうか。

……ってな感じのコトをうたった曲。

このころの私は、
無性に地元に帰りたくなってしまうことが、度々あった。

だけど帰れなくて、
届かない想いを持て余して、
ずっとどこへも行けずにいた。

当時、システム運用の仕事をしていたんだけど、
データセンターのアテンドでお客様に張り付いているときに、
ふっと生まれたこの曲。

……仕事しろって???

初めて、歌詞と歌メロを同時進行で作ったんだよね。
私にとっては大きな挑戦だったし、実に想い出深い曲。

いつかまた生演奏で歌ってみたいな。

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