本の正しい読め方法

「推薦本」正しい読書法 (1)

僕は、ある中国の本から“本の正しい読み方”を学んだ。今日はそれを紹介したいと思う。

タイトル(中国語)は懂一本:樊登读书法』である。

この本の作者は、講書するために本を読むこと、それが読書の方法であり奥義であると言っている。

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1)読書は大事、講書はもっと大事

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講書とは、読んで字のごとく「書籍を講義する」という意味である。

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人はなぜ読書する必要があるのか?

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反脆弱性

世の中には不確定な物事が多い。いい就職先か、いい会社か、時間によって全部変わってくる。このことを脆弱性という。

『反脆弱性』の作者であるシーム・ニコラス・タレブいわく、“読書は人間に反脆弱性をつける”。

どこの国の人かということを問わず、社会人になると大学で勉強したことが仕事に役に立つと思う人は少ない。それじゃあ、学校を通うことには意味がないのだろうか?そうではないはずだ。優秀な人は大学でたくさん本を読んだり、周りの優秀な人たちとたくさん会話することによって、会社で活躍できる能力を自分で身に付けている。

進化している社会に対して人間は脆弱なもので、学校にいるだけで一気に強くなることはありえないし、変化に応じて進化しなければならない。学校の先生よりも数えきれないくらいの先生たちが、本の中に存在する。

そう考えれば、世の中に“反脆弱”できるのは読書だろう。

読書は以下の二つの特徴がある。

1)自主性:自分が読みたくなければ、本は読めない。つまり読書をするということは、本を読んでいる人が自ら進んで楽しくやっている、ということだろう。

2)明確な目的:大体、本を読む時は何かしらの目的を持っている。時間つぶしか、問題の答えを探しているか、知識を学びたいかなど。読書をするという行為は狙いがはっきりしている行為だと言える。

一次元的な考え方から多次元の考え方へ進化

生まれてきたばかりの人間の一番の弱点は、一次元的に、つまり目の前のことで物事を判断してしまうこと。それが正しいかどうかは置いといて、結論は大体偏っていることが多い。しかし、本を読めば読むほど知識は膨らんできて、視野も読んだ本の数によって広がっていく。つまり、本を読む人の考え方は多次元になるのである。

多次元思考の人間の特徴とは

1)真実:事実を知りたい。どんなことがあっても、まず真実を探したい。本当の真実は何なのかと、探せば探すほど真実に近づく。

2)ロジック:知識が多ければ多いほど論理的に思考できる人間になり、問題が発生した時に前後関係をはっきりさせることができ、ロジックで課題を解決しに行く。

3)批判的:目の前の物事をすぐに信じるのではなく、まずは批判的に考え、間違いがないかどうか確認してみる。

講書は効率がよい読書の方法

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学習の中でよく言われる方法論がある。それは「没入型学習」というものだ。ちなみに「没入型学習」の反対語は「観光学習」である。

海外旅行を例にすると、時間キツキツでチェックポイントみたいな観光は現地を本当に味わうこともできないし、後から見ると具体的に記憶に残ったことを思い出すことさえ難しいだろう。でも時間をたっぷりと使って現地の人と深く交流したり一緒に生活まで体験してみたら、現地での文化に入り込むことができ、何年経っても当時の出来事が忘れられないようになる。

没入型学習の特徴は2点ある

1)主人公として体験と調査ができる

2)明確な目標を目指す

自分の人生を自分で決めるということは、自分が自分自身の人生の主人公になって生きていくということ。しかし、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会人、結婚、子供ができて、子供が幼稚園…大体の人生はこのような感じで進んでいく。表面上は主人公になっているみたいけど、実は観光みたい人生を歩んでいる。結局最後に思い返してみると、主人公として何をしたか?ではなくて、ただ人生で起こることを眺めてきただけ、という感じ。“たどり着くこと”を目的にしちゃうとだめで、何のためにやってきたのかを考えながら進むと、いろいろ獲得できるはずだと思う。

読書も同じく、読むだけだと時間を経てば忘れる。学校に行くのと同じ結果だったらただの時間の無駄である。

講書の主人公として本を読む

全ての本には自分の使命があって、ある課題に対して作者が本の主人公として一生懸命証明している。その本を読む時、私たちは読書の主人公としてその使命と証明を自力で探しに行って、最後にその本を他人に教えることが読書の主人公になる証明である。

そうすることで、その本にある知識などを本当に自分のものとすることができる。

講書を目的として本を読む

本を読む時に、この本を読み終えたら周りの人に教えてあげようと思ったら、読む姿勢が変わる。普通の読書はだらだら読んで、読み終わったら「あ〜読み終わった、よかった。いい本だね」で終わり。

目的を持って本を読むなら、事前にいくつか質問を考える。「この本はどんな使命を持って問題を証明しているか?どのようなロジックか?何か面白いエピソードがあるか?一番価値が高いものは何か?」そしてそれを探しにいく、読み終わったら「なるほど、まずロジックとポイントをまとめて骨組みをつくろう」と考え、「面白いエピソードと自分なりの例を肉として入れてみよう、誰かに講書してみよう」というところから始まる。

講書を続けることで、他に何かメリットはあるか?

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講書ができるなら、まず知識が簡単に身につく。

さらに、それ以上に2点のメリットがある。

1)同一性を知る

2)関連性ができる

同一性とは

世の中にはたくさんの本がある。科学、哲学、心理、ビジネス、経済などなど、ある程度講書したら、同じ課題にしても違うジャンルの本で証明していることがわかる。

例えば、《ガイドツアー 複雑系の世界: サンタフェ研究所講義ノートから

反脆弱》 《TEAM OF TEAMS (チーム・オブ・チームズ)

Coaching: Come risvegliare il potenziale umano nella vita professionale e personale (Italian Edition)

は別々のジャンルの本だが、知識とロジックなどはほぼ一緒なので、実は似ている。

関連性とは

孔子いわく「温故而知新,可以为师矣」(故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る、以って師と為るべし)。この本を読んでいる時に関連性を持つ本からあるエピソードを思い出した。そして、ある知識から新しい発想ができた。

全ての本・知識・情報は脳の中で網みたいになっている。そこから、読めば読むほど指数成長ができる。

2)本の選択方法

(つづく)

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