三浦綾子作品の愛に心が共振
もう、やめられない止まらない。
「塩狩峠」から始まった三浦綾子作品は、
「泥流地帯」、「続泥流地帯」、「氷点(上・下)」「続氷点(上下)」。
たった今、「続氷点(下)」を読了し、静かな興奮が収まらず、その思いを記事にしている次第です。
ゆるし
三浦作品には、必ず「死」が取り扱われます。
塩狩峠の主人公が殉職するのは私も、事前に知ってはいました。
しかし、氷点の冒頭での「死」のエピソードはあまりにもショッキングであり、物語に暗い印象を受けました。
しかも、ドロドロとした愛憎の匂いがする。
「塩狩峠」の清らかな雰囲気とは明らかに冒頭の雰囲気に、一瞬読む手が止まりそうになる。
しかし、「一体この先何が起こるのか?」
たくみな文章で読者を離脱させない。
さすが一流の作家!と唸りながら、私が感じたのは
「三浦作品は人生そのもの」というレベルで日常を描いているということです。
私たちは、日々さまざまな葛藤を抱えながら生きている。
理想と現実。
他人との軋轢。
その際の心の描写が実に詳細でリアリティがある。
そして、登場人物の葛藤は、自分の葛藤でもある。
心を掘り下げていけば、誰しもが抱えている悩みを、三浦綾子作品は丁寧に描いています。
なぜ、ここまでに私は三浦作品に惹かれるのか?
それは、「罪」と「ゆるし」を自分も心の奥底の抱えているからではないのか?
そんな結論に達しています。
生まれてきてごめんなさい
少年時代あまり本を読まない子でしたが、なぜか太宰治の「人間失格」や夏漱石の「心」は重く心に残るものがありました。
「重く苦しい」にもかかわらず、ずっと心の残っていた。
その理由が、3年前にわかったのです。
それは、私自身が「生まれてきてごめんなさい」という罪の意識を持って生まれてきたことが、とあるセラピーで明らかになったからです。
氷点でも、「出自」が物語の中核として描かれていますが、私も深い潜在意識のレベルで、自分を責めていたのです。
特に、氷点の世界に引き込まれていった理由がここにあったのかもしれません。
詳細は、ここでは語りませんが、このことが私の自己肯定感を下げていたということが3年前にわかったのです。
本当は、「自分を信頼していない」「自分を責めている」にもかかわらず、表面的にはポジティブに頑張る人生を歩んできたのです。
しかし、そこは、さまざまなご縁が重なって、自分の内面を見つめるセラピー「私を生きるセラピー」と出会い自分と向き合うようになったのです。
(ちなみに、現在は阿部敏郎さんが主催するオンラインサロン「禅サンガ」で自分と向き合う気づきを日々得ています。)
ゆるしは愛
続氷点を読了し、「ゆるし」を自問しています。
私は自分を許せているか?
自分の生まれについては、許せている。
そう思ってはいます。
しかし、日々起こる問題の根本を見つめてみるとそこには「ゆるし」の問題があることに気づきます。
私は、学校の教員として生徒指導の問題に苦労することが時々あります。
実は、このような問題の解決は結局のところ、自分の内面と向き合いに行き着くことを最近は感じるようになってきました。
そして、その大元には「ゆるし」があり、これこそが「愛」ではないか。
そんなことを考えるに至っています。
終わりに
今、このタイミングだからこそ三浦綾子作品が心に響いているのだと思います。
そういえば、かなり昔に、「氷点」を母に勧められたことを今思い出しました。
でも、そのタイミングではなかったのですね。
今だからこそ「機は熟した」のです。
人生にはそんなタイミングがある。
そう考えると、一見すると「辛かったり」「理不尽だったり」する経験に翻弄されてきたと思っていました。
しかし、実はそんな経験の数々も自分にとっては必要な経験。
深いところでは、完璧な流れの中で起こっていることなのではないかと思うように至りました。
「自分は○○を頑張っている」と思っていたけど、実はそうではない。
そんな人生に信頼を置いていいのだ。
三浦作品に触れ、そんなことを思うに至りました。
☘️最後まで読んでいただきありがとうございました。
☘️素敵なご縁に感謝です。
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※Kindle15冊目はまだ構想白紙です。三浦作品にインスパイアされた大作をお届けできたらいいななんて思ってます😆
三浦作品とレベルは異なりますが、私の作品も「生き方」を問うています!
サポートいただけたら大変励みになります!まだまだ未熟者ですが、このサポートを糧に成長し続けます。乞うご期待くださいませ💕私の渾身の過去記事もスキをいただけたら泣いて喜びあなたの記事にとびます😭 https://note.com/soisoiy/n/n78e56644bc41