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広告運用ってどんなシゴト?~公務員を辞めて挑戦していること~

今年の3月末に、7年間務めた故郷の町役場を退職しました。そして4月からは、遠く離れた愛媛県の広告代理店でインターネット広告運用の仕事に就いています。29歳、ゼロからのスタートです。

家族や友人には「デジタルマーケティングの仕事だ」としか説明していませんでした。具体的にどういうことをやっているのかきちんと話すこともなかったため、「あいつ愛媛で何しとるん」「公務員から民間企業に転職して、本当にやっていけるだ?」(鳥取弁)みたいなことをきっと思われていることでしょう。

大丈夫です、私は元気でやっております。

とはいえ、Web業界に近しくない方々にとっては「広告運用」という職種は馴染みのないものでしょう。私も転職活動をするまで聞いたことがありませんでした。

そこで今回は、主に田舎の両親に向けた「無事でやっていますよ」の報告とともに「こんな面白いことやってんですよ」アピールをお届けします。


広告運用ってなに?

一言で表すと、インターネット広告を適切な人に適切なタイミングでお届けする仕事です。

インターネット広告には、様々なタイプがあります。ページを閲覧しているときに表示されるバナーやイメージ画像などのディスプレイ広告、YouTubeを見ていると動画の頭や途中などで挿入される動画広告、何かを検索したときに検索結果の一番上に出てくる検索広告などが挙げられます。
(よく「広告」と小さく書いてあるアレです)

そのほかにも、FacebookやInstagramなどを使っているときに、通常の投稿と同じような形で表示される広告(ネイティブ広告と言います)を見たことがある人も多いのではないでしょうか。

テレビを見るとCMがほぼ必ず目に入るのと同じように、ネットを使う大半の人がインターネット広告に触れたことがあるはずです。

こうした広告は、適当に表示されているわけではありません。そのサービスを必要としている人々や、興味を持ってもらいたい人々をターゲットにして広告を出すことができます。たとえば「英語を勉強したい」と思っていろいろ調べている人に向けて、英会話教室の広告を表示するような設定ができるのです。

反対に、そのサービスが必要でないのに、何度も広告が表示されて不快……と感じた経験がある方もいるかと思います。そう思われることが極力少なくなるよう、本当にサービスが必要な方に向けて広告が表示されるよう調整するのも仕事のひとつです。
(なかなかそうもいかないのが、現実でもありますが……)

こうした業務を、広告主の企業様に代わって行うのが、広告代理店に勤める広告運用者というわけです。

それ以外にも、広告に使う文章や画像などを考えるクリエイティブな業務、広告の実績をレポートにまとめてクライアント様とのやり取りを行うフロント業務など、多様な仕事を経験させていただいています。


それってビジネス的にどうなの?

「ふーん……で、それってビジネスとして成り立つの?」「広告って言えばテレビとか新聞とかあるけど、そっちに比べたら市場は小さいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

かく言う私も、この業界のことを知るまで市場規模についてはまったく無関心でした。

ところが、実際のインターネット広告市場はマスコミ4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)を追い抜く勢いで年々成長しているのです。

上の記事にもあるとおり、2020年のインターネット広告費が占める割合はついに全体の36.2%に及んでいます。このコロナ禍にあってもなお、ネット広告費は伸び続けており、5G 回線の普及などによってより一層市場は大きくなるものと予想されています。

市場も会社もめちゃめちゃ伸びしろがある……とは言い過ぎかもしれませんが、少なくともビジネスとしてはとても挑戦しがいのある分野だと思っています。

とはいえ、市場の大きさにあぐらをかいていては、すぐに置いてけぼりになるのがこの業界の怖いところ。

技術の進歩が早く、また環境も日に日に変わりゆくネット広告の世界においては日々の勉強が欠かせません。まったくの未経験でこの業界に飛び込んだ私ですが、毎日のように新しい言葉や概念、技術に出くわしています。

広告運用は、いわゆるデジタルマーケティングの一端を担う分野です。GoogleやYahoo!、Facebookといった媒体の機能をうまく使いこなすことに加えて、市場分析やビジネス理解などのマーケティングに関する知識も欠かせません。

公務員として働いていた7年間で得た知識とは、方向性が540度くらい異なるわけです。まさに挑戦、挑戦の連続ですね。思うように結果が出せず頭を抱えるときもありますが、それでも今は、知見が広がっていく刺激が楽しくてなりません。


で、これから先、ずっとこの仕事を続けるの?

ぶっちゃけて言えば、それはわかりません
というのは、別にネガティブな意味ではないのでご安心を。
広告運用だけでなく、ほかにも挑戦してみたいのです。

広告運用で学べることは非常に幅広く、様々な領域のビジネスに活かせます。経験を積み、知識を増やしながら、デジタルマーケティングの様々な領域に挑戦したいと思っています。

たとえば、お客様と直接やり取りを行う、いわゆるフロント業務を行うことがあります。営業に近い業務を経験できますし、実際に運用職から営業職にキャリアチェンジされた先輩もいます。

その他にも、HTML/CSSなどのコーディング、JavaScriptをはじめとしたプログラミングの知識を身に着けることもできますし、広告作成を通してデザインやコピーライティングを習得することもできます。

さらに特徴的なのが、年齢の若いうちからマネジメント経験を積めるところ。私よりも若い方がマネージャーに就いており、経営陣の一人としてバリバリに働いておられます。

今後のキャリアを考えるうえで、このように選択肢は非常に幅広いのです。

未経験、かつアラサーでの転職となり、正直めちゃめちゃ不安に思うこともありました。ですが、主体的に仕事に取り組んで結果を出していけば、どんなことにも挑戦していけるわけです。

とまあ豪語したのはいいものの、実際にどこまでやれるのか、それはまだわかりません。ですが、公務員からの転職、という大きなリスクを取ったからには、とことん突き詰めてやろうじゃないの、というのが今の正直な気持ちです。

今はまだコロナが落ち着かず、県をまたいでの移動は難しいところです。次に故郷へ帰れるのは年末ごろでしょうか? そのころには、ほんの少しだけデカくなった姿を見せられるよう、これからも仕事に励んでいきます。

(なお、基本的に座りっぱなしの仕事のため、主に腰回りがデカくなりつつあります。そちらも今後の成長に乞うご期待)

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