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詩『恋』

化けの皮が剥がれてきた
化学反応をあたりまえに信じているところを
都合よく運命と摺り替えて重ねているところ
きれいな言葉でコーティングした
剥き出しの欲望を満たしたいと感じる心を
自分でもどうにもならないところ

皮肉で誤魔化せなくなった
言い訳に内的な理由から目を逸らすところを
都合よく外的な理由にこじつけているところ
つたない言葉でコーディングした
取り繕いようもなく回りはじめる無限ループを
自分ではどうにもならないところ

 (うすももいろの愛らしい
   あの花のような恋はあるのか?)
 (そらいろをした清純な
   映画のような恋はあるのか?)

手の施しようがない病巣に
たましいの深いところで踠いているところを
日に焼けた目で救いを求めて飛びつくところ
先人たちのコーチングか
遺伝子レベルの所作は繰り返される
しあわせならばそれだけでいいと言い募る声を
合わせ鏡をいだきあうまで


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