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詩『寝』

脳が本性を現わす夜は
粉砂糖などふりかけて(ブドウ糖がいい)
洒落込むことにしましょうか(ハチミツもいい)

願望や欲望 記憶の流れる太いチャンネルが開くとき
なにが登場してくるのかをこの目でしかと見ておこう

誰もが寝ないと生きられないのに
誰もが好きにできない不思議
あなたの素敵なシャツの模様が
昨日は音色のフラクタルを呼び
あした咲くマリーゴールドは
轟音のチェーンソー 蛍光オレンジ

脳が自省を促す夜は
静かに目を閉じ待ち合わせましょう
目的を思い出せなくなっても(あなたに会いたい)

胸の奥底 目蓋の裏の不快深い穴に落ちるとき
なにをなし得るのかを心の隅に置いておこう

VRのメイルシュトローム
だけど経験値には違いない
わたしの言葉が世界のどこにも
受け入れ先がないにしても
わがままを自分には言ってもいいでしょう
光のなかにまた目を覚ますため

そろそろ眠るとしましょうか
脳をきっちりデフラグしましょう
おやすみなさい(またこんど!)


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