【詩】大人
僕はお酒が好きじゃない。
飲みの席で、気まぐれに飲んでみようかなと思い頼むことがある。
生ビール。美味しくない。これが美味いと思える人の気が知れない。
ワインだって何だって、アルコールの匂いがもう無理だ。病院の匂いだ。
美味しい人には美味しいらしい。本当に美味しいと思っているのか疑問である。
煙草に関して吸ったことが無い。
体に悪いと分かっていながら、依存性のあるものを始める気にはならない。
友達に勧められたことがあったが、一口も吸う気にならなかった。
文化の違いだから頭ごなしに否定するつもりは無いけど、かっこいい人がかっこよく吸っていたら始めたかもしれない。
でも、思い切りが無いだけかもしれない。
自分がそういう文化を獲得しなかっただけで、興味がないわけでは無い。
つまり、どういう環境で成長したかって話。
大人っていうのは、「どういう環境で成長したか」の表れでしかない。
人が持ってる文化も、常識も、価値観も、無意識さえも、成長の歴史の文脈でしかない。
もし君が子供なら、スポンジみたいになんでも吸収して、スライムみたいに変幻自在だ。
だから、大人になれないわけじゃない。
少なくとも物語の中で、ピーターパンに対して幼い印象は受けない。
ピーターパンは大人になれない子供じゃない。早く大人になっちゃっただけなんだ。
子供にならなきゃいけない。
スポンジみたいに、スライムみたいに、ならなきゃいけない。
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