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AI小説の今後を考えてみる


はじめに

どうも、Claude3 Sonnetというチャット型AIになんとかプロ級小説を書いてもらおうと試行錯誤してる者です。

プロフィールからマガジン読めば大体何やってるか分かると思います。

今日はClaude3で遊んでたせいでトークンが切れてしまったので、こういう記事になります。

というわけで、サクサクいきましょう。

AI小説は今後どうなるか

これを考える上で重要なポイントは3つあります。

AI小説が著作権的にセーフなのかという「権利問題」と、プロと比較して読める文章なのかという「クオリティ問題」、それからそもそも売れるのかという「商業問題」。

順番に考えていきましょう。

権利問題

現状セーフだと考えます。

小説を分解すると3つのパーツになります。即ち、「タイトル」「あらすじ」「本文」。これらを1つずつ見ていくと、

「タイトル」→著作権は発生しない。驚くべきことに、日本には『完全犯罪』という小説が2種あるんです。なので大丈夫かと。
「あらすじ」→剽窃の可能性は限りなく低い。アイデア出しを人間がやれば丸パクリは起きないでしょう。
「本文」→同じく0に近い。一度使えば分かるのですが、Claude3本人が回避しようとしてますので。

…というわけで、人間が悪意を持って剽窃しない限りは限りなくセーフだと思われます。

クオリティ問題

Claude3の文章力は、添削すれば十分に商業を耐えられるクオリティだと考えています。
少し描写が平易で細かい矛盾点や言葉遣いの違和感が表出したりしますが、ざっと読む分には何も問題は無いレベルです。
細かい間違いはメタ認知プロンプトである程度取り除きつつ、人の手も借りればあっという間でしょう。

商業問題

現状、「小説を書籍として出版し印税を得る」というマネタイズ方法は難しいかも。

まずライトノベル。
一見するとイケそうですが、多分一番厳しい。文体が簡素な代わりに設定が詰め込まれ、長く複雑なストーリーをしているのがライトノベルですので、見事なまでに向いていない。

ではなろう系なら?
これは研究次第。悪く言えば素人たちの作品群であるなろう系ならある程度のガバは許されるかもしれませんが、コンテキストの読み込みがとても苦しい。「なろう系はシェアード・ワールド」と誰かが言っていましたがその通りで、言葉にされない共通概念を教え込むのは技量の要る仕事です。

最後に一般文芸。
現状これが一番有り得るライン。実験小説としてAIとの共作であることを売り込めばクオリティ次第でワンチャン。この前芥川賞をとった『東京都同情塔』が作中にてAIを使用していることで話題にもなりましたしね(ちなみに、AI使用部分は作中内のChatGPT的存在のセリフ部分だけかと思われます)。

ま、そもそも小説市場が斜陽ですけど。

というわけで、3つの視点から考えた結果。

・AI小説は今後どうなるか?
→ネットの一部分で、一般文芸のような文体の短編小説が作られ続けるのでは?

作家はAI小説に反対すべきか

この話をする前に、理解して欲しいことがあります。それは「娯楽(エンタメ)」と「芸術(アート)」の違いです。

娯楽作品とは「いかに多く売れる作品を作るか」を、芸術作品とは「いかに素晴らしい作品を作るか」を至上命題にしています。少なくともここではそう定義します。

で、よく勘違いされるのですが、この2つは必ずしも一致するわけではないということです。むしろアンビバレントな存在なのです。娯楽であって芸術ではない、芸術であって娯楽ではない作品なんてごまんとあるのに、皆が勘違いするのです。

「こんな面白い作品が売れないのはおかしい」
おかしくないです。アートとしては面白くてもエンタメとしてつまらないからです。

「こんなつまらない作品が人気なのはおかしい」
おかしくないです。アートとしてはつまらなくてもエンタメとして面白いからです。

もっと分かりやすく言い換えますね。
娯楽作品は「売れればいい」。だが法律に縛られる。これがAIの作品群。
芸術作品は「面白ければいい」。だが職業倫理に縛られる。これが人間の作品群。

尺度を二種類持ちましょう。
違う業界に違う定規を持ち込むのはやめましょう。

…とはいえ。世の中にはエンタメとアートを兼ねる作品、一般に言う「名作」が存在するのは確かです。
全てのクリエイターはココを目指すべきですね。

・作家はAI小説に反対すべきか?
→あなたがアーティストなら反対すべき。だが売れないことに文句は言えなくなる。
あなたがエンターテイナーなら賛成すべき。だが消費されることに文句は言えなくなる。
中間を見つけよう。

AIが生み出す新たなストーリーの可能性

ココ大事です。つまるところ「芸術」としての発展性がAIにどれだけあるかという話ですが、僕はかなり可能性を感じてます。

ですが、まだまだ研究が足りません。あと性能も。僕の作家としての能力もまだ足りない。時間も足りない。
なのでこの節では滅多なことは言えないです。が、唯一言えるとしたら、それは「Trust me」だけでしょう。

・AIの可能性は?
→未来を信じよう。その価値がある。

AI小説が盛り上がるには

今度は「娯楽」の話。Claude3 Sonnetの「ChatGPT化」は必須でしょう。
つまり無料版にあるトークン制限の撤廃です。

もうね、本当にイラつくんですよこれ!!!30分も使ってないのにすぐ切れて5時間待たされる!!!ふざけやがって!!!!!!

まあ、20ドル/月を課金すればいいだけの話なんですけどもね。
やだなぁ。割と高いし。

・AI小説が盛り上がるには?
→Claude3のトークン制限撤廃。マジでお願いします。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

ここからは少々個人的な話になります。現在僕は鬱を患っておりまして、自身の手で小説を書こうにもすぐ気力を失って1文字も進められない状態なんですね(希死念慮とかは無いです。薬のおかげ)。

そんな中でもアイデアは結構出せるものでして、AIによる代筆のような形のAI小説には結構助かっているんです。
1万字/日とか昔でも考えられないレベル。

小説が書けない。
でも、小説が書ける。

それはとても素晴らしいことだと思います。

少し休んで鬱が寛解したら、AIとの共作なんかもしてみたいですね。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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