いしべわたる

糖尿病患者 精神障害者 LGBT当事者

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最近の記事

窓の外 No.9

赤落ち (懲役刑 確定)裁判が終わった時、私は 「やっと終わった。」という安堵の気持ちと これからの「受刑生活」への不安が同時に襲ってきました。 判決の後、被告人には「上訴期間」という時間が約2週間与えられます。 私の場合は上訴をするつもりはなかったので、懲役刑を受ける前にパートナーや養父へ手紙を沢山書きました。 いわゆる「赤落ち」すると、月に決められた枚数や、特定の相手にしか手紙を出せないからです。 そして、判決から14日後、私はいよいよ受刑者になりました。 先生「こ

    • 恋人とは? 私には養子縁組をした戸籍上の父、「養父」と現在お付き合いをしている「パートナー」がいます。 恋人とはなんでしょうか。未だに答えは見つかっていません。 ただ、大事にしたい人を周りに置いておきたい。 結局、自分勝手な都合で自分以外の人を恋人、と呼んでいるだけです。 はぁ。

      • 私はよく友達と「可愛い人」について話をします。 どれだけ理解のある人でも「同性愛」についてはよく分からないのでしょう。 よく友達に説明することは 「例えば、街を歩いていてタイプの女の子が歩いてるとするでしょ? そしたら目が行っちゃうでしょ?」 と説明することが多いです。

        • 窓の外 No.8

          裁判第1回目の裁判は初めに「冒頭陳述」というものがあります。 これは起訴内容を認める、否認するなど今後の裁判を進めるにあたって必要なものです。 私の場合は「おおよその事実を認めた上、記憶が無い事を全面的に出していこう」 という弁護士の意見に従って進めていきました。 裁判官「あなたは今回起訴された内容を認めますか?」 私「やってしまった事に間違いはないと思いますが、記憶が曖昧なので覚えていないことは覚えていません。」 それから検事と弁護士の「闘い」が始まります。 私は

        • 恋人とは? 私には養子縁組をした戸籍上の父、「養父」と現在お付き合いをしている「パートナー」がいます。 恋人とはなんでしょうか。未だに答えは見つかっていません。 ただ、大事にしたい人を周りに置いておきたい。 結局、自分勝手な都合で自分以外の人を恋人、と呼んでいるだけです。 はぁ。

        • 私はよく友達と「可愛い人」について話をします。 どれだけ理解のある人でも「同性愛」についてはよく分からないのでしょう。 よく友達に説明することは 「例えば、街を歩いていてタイプの女の子が歩いてるとするでしょ? そしたら目が行っちゃうでしょ?」 と説明することが多いです。

          窓の外 No.7

          臨床心理士との面談 その後の鑑定医との面談は3回ほどありました。 私が臨床心理士の方と面談をしたのは、確か鑑定医との2回目の面談の2日後辺りだったと思います。 心理士「はじめまして、今日から3回ほど、あなたの心を検査していきます。」 私「また何か詳しく話さなければいけないんですか?」 正直、私はまだ2回ほどの鑑定医との面談で疲れていました。 心理士「僕は取り調べのようなことはやりません。大丈夫ですよ。」 私「えっと… 何するんですか?」 心理士「簡単なテストを

          窓の外 No.6

          精神鑑定 開始先生「君の精神鑑定、今日から始まるみたいだから。」 私「わかりました。」 (やっとか! 長ぇよ!!) そして鑑定をしてくれる精神科医との面談が始まりました。 鑑定医「過去に既往歴はある?」 私「統合失調症と不安定性パーソナリティ障害と診断されたことがあります。」 鑑定医「自殺企図は過去に何度ありますか?」 私「18歳の頃から始まって1度や2度ではありません。」 鑑定医「今回はなんで過剰摂取したの?」 私「自暴自棄になったからです。」 鑑定医「

          窓の外 No.5

          拘置所へ移送 警察官「それじゃあ、頑張ってね。」 私「ありがとうございました。」 留置所から拘置所までの移送は自分が留置されていた警察署の人が送ってくれます。 拘置所に到着するとまずは身体検査というものを受けます。 身体のどこに刺青が入っているか、危険な物(金属片など)を持ち込んでいないか等。 まずは裸にされてボディチェックを受けます。 それから個人によって違いはあると思いますが私の場合は糖尿病を患っていることもあり、入所時の調べが終わったあとは「医務」と呼ばれる病気な

          窓の外 No.4

          留置所 No.2刑事「だからさ、何も覚えてないの?」 私「覚えていません、すみません。」 押し問答が続きます。 (何を聞いても変わらないよ。 覚えてないし…) 刑事「君、欲しくて盗みましたって言ってるよ?」 私「その調書、見せてもらってもいいですか?」 刑事「それは無理。」 (は??胡散臭い…) 私「逮捕の直後に何を供述していたのか覚えていません。その調書を見せてください。」 刑事「だから…」 私「黙秘します。」 (あ、やべ、言っちゃった…) 刑事「?

          窓の外 No.3

          留置所 No.1薬が抜けてから私はいわゆる「雑居」生活。 居室での共同生活が始まりました。 まず、お決まりの挨拶。 同房者「こんにちは、何して入ったの??」 私「覚えていません。」 同房者「何それ!?ウケるわ(笑)」 私「○○番さんは何をして入ったんですか?」 同房者「俺?俺は強姦と強制わいせつだよー。」 (え、笑えないんですけど。) 私「ちなみに相手は誰ですか?」 同房者「幼稚園の子だったかな。女の子だよー」 (いやいやいや、え、ちょっと待って。) 私

          窓の外 No.2

          2019.6.19 10日間拘留やはり予想していた拘留延長の決定通知。 (あー、もう無理だ。) 私はもう刑務所決定と悟りました。 何せ、詐欺未遂の執行猶予中です。 人を殴っただけで懲役だとは知っていました。 容疑者になった6月19日、48時間拘留で接見した弁護士が担当になりました。 私「罰金とかですか?」 弁護士「いや、多分刑務所だよ。」 (うわ、まじか。どうするよ。うわぁ…) 出す言葉も失っている私。 弁護士「とりあえず、安定剤を飲みすぎたんだよね??」

          窓の外 No.1

          2019.6.17 逮捕私は詐欺未遂の執行猶予中に当時、自宅の近くのドン・キホーテにて逮捕されました。 その時の私はパートナーとの喧嘩が絶えないこと、知り合いとの揉め事など精神的に耐えられない状態が続いてました。 事件の事の発端は私の安定剤や向精神薬の過剰摂取です。 事件の直前、私は昔からの仲の親友と親友宅で缶ビール350ml2本を呑み、家に帰った後に、「なんか、疲れた。休みたい。」と思い、衝動的に手元にあった精神薬を100錠程、一気飲みしたと記憶しています。 「あー