働くことに不安を抱える若者と、理解のある企業をつなぐ合同企業説明会

課題は「企業開拓」の声

就労支援の現場にも、さまざまな課題が存在します。受益者が持つ不安や課題は一人ひとり異なり、若者に十分寄り添えるためには、支援者自身の学びの機会のみならず、限られた経営資源をどこに振り分けるのかを団体や施設ごとに意思決定しなければなりません。

育て上げネットでは、社会連携事業部を通じて全国約80か所の若者支援拠点と連携させていただくなかで、理解のある「企業開拓」ニーズがあることがわかりました。創業した20年前から、就労支援の出口のひとつとして企業との連携は重要項目として位置付けています。職場見学やインターンシップ、採用という部分のみならず、業界業種を現場レベルから教えていただくセミナーイベントへの登壇など、連携の仕方は多岐に渡ります。

企業連携チームでは、若者の期待や希望をもとに、該当しそうな企業を探し、アポイントを取り、訪問しての趣旨説明をしながら、若者に機会をいただけるよう協力のお願いをしています。さまざまな企業がありますが、情報や機会の提供から採用可能性に至るまで、たくさんの若者を応援してくださる企業があることに、日々、感謝しています。

企業との接点を、みんなでシェアする

企業にとって、機会を得る若者が、必ずしも育て上げネットという一団体を経由している必然性はありません。よい機会になれば、よい若者と出会えるならば、他の支援団体や施設でも構わないよ、と言ってくださる企業も多いです。特にコロナ禍では、若者も僕らも、企業も「オンライン」という選択肢が増えました。箱を借りて、そこまで来てもらうのではなく、接点づくりのきっかけとしてはオンラインが低コストであることも大きな要因です。

これまで育て上げネットでは、法人内の拠点をベースにして、若者と若者に理解のある企業との接点づくりとして「合同企業説明会」を行ってきました。純粋に企業のことを知る機会でもあり、説明会ごとに就職する若者、採用する企業が出ています。それであればと考え、私たちは連携する支援団体や施設と手を結び、合同企業説明会に関心のある若者であれば、どこからでも参加してもらおうと、合同企業説明会を少しずつ開いています。

よい企業が、若者を求めている

人口減少や人手不足が理由であることは否定しませんが、たくさんの企業担当者から連携のお話をいただくことが増えました。以前は、企業から連絡が来ることなど本当に稀な時代がありましたが、若い世代を育てて行くことをともにできる機会が増えました。何より、現在まで多くの若者が採用され、その企業で努力を重ねてくれたことが、よい企業が、私たちのようなNPOや施設を利用する若者を求めてくださることにつながっていると考えています。

現在のところ、合同企業説明会は、連携するNPOや施設を通じて、そこを利用している若者と企業の接点を作るフェーズに取り組んだところです。若者との接点を作られたい企業のご担当者からも、若者とよい企業の接点を一緒に作ってくださるNPOや施設のご担当者からも、ご連絡をお待ちしています。

合同企業説明会に関心を持ってくださった企業ご担当者さま、支援機関の方は、育て上げネットの社会連携チームまでお問合せください。
お問合せフォームはこちら＞

育て上げネット　理事長
工藤啓

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