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うかつあやまり

保育室ではよほどの雨でない限り
子どもたちと散歩に出かける。

鎌倉は海あり山あり谷戸あり自然が豊富で
近くの御成通りは温かい雰囲気があって
懐かしさの中にお洒落感もある。

少し歩けば神社やお寺も多く
ちょっとした路地裏でも子どもたちの
絶好の遊び場となる。

様々な人々ともすれ違う。
「かわいいわね〜。」「何見てるの〜?」と
声をかけてくださる方も多い。

もちろん、子どもがチョロチョロ歩いている様子を
嫌がる方や危ないという方もいる。

先日、車がほとんど通らない路地で
子どもたちがあちらこちらを行き来して歩いていた。
向いからきた自転車に乗った高齢の女性が
「危ないんだよ!」と言ってど真ん中を走って行った。

「ありがとうございます〜!」と返して
それとなく子どもたちを寄せたが
あの女性は自分が自転車を降りるという意識が
全くなかったのだな・・・と思う。

子どもは元気で活発なのが一番!という意識と
子どもは大人に迷惑をかけずにいるのが一番!という意識が
街の中には混在していると感じる。

どちらもありだ。それが社会だ。
ただ・・・・

最近「江戸しぐさ」という言葉に触れた。
その中に【うかつあやまり】という言葉があった。

例えば相手に自分の足を踏まれた時に
「こちらこそうっかりしておりまして」と
自分が謝ることで、その場の雰囲気を保つことだという。

子どもが育っていく環境の中で
子育て中の親も、地域の人々も
お互いに【うかつあやまり】の関係が作れたら
それだけで、子どもたちは健やかに育つように思えてならない。

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