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『エンジェルリング/詩』

砂糖をしきつめたタッパーに
輪切りのレモンを重ね
蓋をして冷蔵庫で寝かせる

天使の輪っかみたいだね

あの子の視線の先に映るものが
わたしでなくても わたしは悲しまない
永遠という言葉が好きだった
永遠を選んで 
永遠の砂糖漬けとなったあの子

窓辺のサンキャッチャーが
光の粒を作り出す
きれいだね
あの時のあの子もきれいだった
わたしは永遠にあの子を赦さない

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