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【健脳】MBTIの国際比較(連載3/4回)~どの要素が多いか~

MBTIの国際比較、第3弾。前回データの応用です。

MBTI国際統計 国毎要素別占有率
(16personalities.com 公開データより)

今回は各国の多い順に並んでいて、最上位の要素と同じ指標(I・N・F・P―T)に緑色をつけました。その下にある小さな表は国毎にまとめた統計データで、指標ごとの割合や最大値と最小値とその差を示しています。

今回も、パッと見で統計的な有意性が伺えたところをお伝えしますね。

上位グループは似た者同士

フィンランドとドイツのトップ10です。
1〜5位は両国とも同じ。2〜4位はどれも1位と1つ違い。特にフィンランドではトップ10のうち1つ違いは5つ(2位、3位、4位、8位、10位)もランクインしています。逆に中国ではこの傾向が弱まるので、最多と最少の差が大きい国ほど似た者同士が多いことがわかります。

指標ごとの割合

指標ごとの割合を見るために、小さくまとめた表を一覧してしましょう。

はじめに断りを入れると、MBTI診断は二元論の集合体です。
気質指標が51%"F"の個人も、99%"F"の個人も、"F"と分類されます。そのためこの統計では分類の割合はわかるけど、気質の強度は知れません。具体的にアメリカを例にすると、71%の個人が"F"に分類されたのであって、全体の平均値が71%"F"という意味ではない、ということです。

それを踏まえて表の概要はこうでした。(太字は解説あり)
エネルギー   (内向型"I"  ・外向型"E") ⇒ 平均53%"I";偏差=3
意識      (直感型"N"  ・観察 "S") ⇒ 平均61%"N";偏差=7
気質      (感情型"F"  ・思考型"T") ⇒ 平均67%"F";偏差=3
戦術      (計画型"J"  ・探索型"P") ⇒ 平均57%"J";偏差=3
アイデンティティ(自己主張型"A"・激動型"T") ⇒ 平均58%"A";偏差=2

・エネルギーについては、オランダ以外の全ての国で、内向型"I"が多いのは驚きました。アメリカや中国は外交的な印象があったので。

・意識では、中国以外のすべての国で直感型"N"が多かったのは意外でした。僕の知ってる中国人は直感的で即断即決タイプが多かったので。

・気質は、全ての国で感情型"F"が多数派で、しかも全体の割合は67%。その偏りに驚きつつ、イノベーター理論のキャズムを思い出しました。

東大IPCホームページより

メインストリーム=感情型"F" だと決めつけるつもりはありません。
ただ、感情型"F"と思考型"T"のわかりあえなさを埋める手段を考えることは、社会の分断を解消することに役立つかもしれないと思いました。

明日は、今回のシリーズ最終回。~Fが多い国とTが多い国の傾向~をお伝えします。16personalities.comのデータに、他の公的なデータをあれやこれや絡ませたら、超大作になってしまいました!!

そちらもお楽しみに。
それではまた。


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