働くことは生きることにつながっている
生活保護を受給されている人のうち
稼働年齢層(65歳以下の人)といえば
「就労支援プログラムを活用しましょう」
ですね。
研修、会議、上司からの助言…
ケースワーカーは耳にタコができるほど
繰り返されます。
就労支援対象者数や就労につながった人数を
集計・報告しなければならないので
おのずと課全体で熱を帯びるこのワード。
でもこんなお悩みはないですか?
一生懸命になるほど
「うまくいかない」と落胆しがちですが・・・
それは本当にご本人のせいでしょうか?
「働く」と「生活」はつながっている。
考え方が変わるきっかけになったのは
簡易宿泊所の管理人さんの言葉。
来所を約束しても、守られず。
足繁く訪問する私に
管理人さんが声をかけてくれました。
ハッとしました。
ワーカーにとっては「相談にのせる」第一歩でも
本人にとっては「生活を変えなければならない」出来事であるということ。
就労支援に一生懸命になるほど
「就労支援にのるか?否か?」極論に陥っていて気が付かなくなっていた
ように思います。
あなたの困りごとは?
簡易宿泊所への訪問、リベンジ!
事前にお手紙を送りました。
「◎◎さんが生活の中で困ってることを知りたいです。
お話をしたいので訪問させてほしいです」
すると…
私はご本人に尋ねてみました。
「今、一番の困りごとは何ですか?」
するとご本人。
「約束を守りたいです。」
お部屋は捨てられないゴミが大量に散乱しており、
食事も同じ嗜好品ばかりに偏っている様子でした。
他にも、部屋は昼間なのにカーテンが引かれていて真っ暗。
人と関わっている様子は見受けられません。
こうなると就労支援の前に、解決しなければならない課題が
山積みであり「プログラム対象者だから就労支援にのせないといけない」という考え方はあくまでも生活保護制度の都合に偏っているのだとわかりますよね。でも、「働く」は「生きること」と切り離して考えられません。
まずはその人の「生き方」「生活」を知る事から始めてみませんか?
そして
「あ〜就労支援、うまくいかないな…」
そう思ったときは、考え方が何かに偏っているシグナルかもしれません。
眼の前の人の現実と
自分のアセスメントがかけ離れてないか?
見直していきたいですね。
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