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3/21開催レポート「わたしたちの知らない世界 ~続・能登半島地震に学ぶ 私たちのまちは何をしておく?~」
前回は、能登半島地震を受け、仙台で大地震が起きたらどうしたらいいか、長町-利府断層による地震被害想定や能登半島の支援活動の様子を話題提供していただきました。
*前回のレポートはこちらをご覧ください。
今回は前回のセッションで、話題提供していただいた長町ー利府断層の被害想定や能登半島地震の復旧・復興における課題から、仙台で備えておくべき都市機能について、参加者の皆さんと考えを共有しました。
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上記の2.倒壊した建物の再建と、歴史的町並みや文化の喪失とジレンマと4.被害が広範囲に及んだ際の周辺都市との連携について、各グループで意見やアイデアを共有しました。
グループで話した内容の一部を紹介します。
倒壊した建物の再建と、
歴史的町並みや文化の喪失とのジレンマ
仙台には、仙台城の石垣などの文化財があるが、観光資源としての価値も高いため、それらを守り残していく意識を高めていくのが大事では。
地域の神社など、住民の心の支えになっているような文化財も多々あり、身近にある文化財を守る意識を住民の間で育み、共有すると良いと思う。
どのような価値基準で何を残すか、どのような残し方が良いのかを地域で話し合って備えておくことが必要だと思う。
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被害が広範囲に及んだ際の周辺都市との連携
仙台で地震が起きて被害が大きかった場合、山形県の人口よりも多い仙台市の人口をどこの都市で受け止めるのかという問題が出てきます。
仙台で直下型地震が起きた場合、建物だけでなく都市インフラも大きな被害が出ると推測される。自治体の職員も復旧作業に疲れて限界が来ることが予想できるため、東日本大震災の経験を生かして、市民側でも避難所運営など動けるようにしておくと良いと思う。
企業と行政が事前に協定を結び、災害が起きた際は、会社に出社する代わりに避難所で働くことで企業から給与が支給される仕組みを作っておくなども、ひとつの案だと思う。首都圏にある本社の支店や支社が多い仙台では、一時的にでも「自社の経済活動より現場での災害対応を優先しよう」という動きが十分に起こりえるのでは。
仙台には100万人が生活をしていることを考慮すると、例えば、発災後に市民の何割かが周辺の都市に一時的に避難することが、仙台という都市が復旧するための負担軽減にもつながるのでは、さらには、今のうちから仙台市民が少しずつ東北に分散して住むことが、仙台という都市のためにもなるのかも。
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参加者の皆さんから出た意見や感想
東京で直下型地震が起きた際の被災者の受入れをどこでするかも大きな問題となっていると聞きました。
姉妹都市に受け入れてもらうのも限界があり、親戚や友人のネットワークをつくっておくようにと言われているそうです。仙台でも都内同様、住めなくなるという問題が出てくるので、周辺都市との連携が必須だと思います。
マンションが被災した場合、修繕するしないで住民同士で揉めたり、修繕費を住民で分担して費用を出さなければならない場合もあり、日頃から貯えを備えておく必要があると思います。
自治体ではカバーしきれないため、自分たちで何とかすることを考えておく必要があると思います。
日本は災害の復旧はしますが、復興が難しいと感じています。
大都市は早く復興しますが、場所によってはなかなか震災前に戻らないケースもあります。元に戻すまでに相当な年数と費用がかかります。
大都市以外の場所でも、復興をどれだけ支えられるかを考える必要があると思います。
道路や交通インフラが破壊された場合による混乱が心配です。
東日本大震災の時は復旧・復興に莫大な費用をかけてもらえましたが、次も同じようにできるとは限らないと思います。
「復旧」とは、元の状態に戻すことを目指すことで、「復興」は、従前とは違う新しい形を目指すことを指すと思うのですが、目指すゴールが「復旧」なのか「復興」なのかが、ない交ぜになると混乱が起きると思います。
前回のセッションに参加した後に、長町ー利府断層や能登半島の状況など、見聞きしたことを、周りの人たちと共有してみました。皆、怖がっていましたが、普段から周りの人と地震について話し合うなどして、地震が起きることを想定しておくことが大切なのかなと感じました。
私は金沢育ちで親戚が金沢にいますが、今回の震度5で窓ガラスが割れたり、食器も全部割れたと聞いて、同じ震度5でも直下型地震だと想像しているよりも揺れが大きく、被害が大きくなるのではと思いました。
NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク(以下、宮城資料ネット)のシンポジウムに参加してきました。
宮城資料ネットは、2003年7月に発生した宮城県北部地震をきっかけに作られた組織で、個人宅などの地域に数多く残されている歴史的・文化的に貴重な資料を、地震などの自然災害や、様々な事情による破損や廃棄などの危機から救済・保全するために組織されたネットワークです。
歴史資料がどこに所在するかを地図上でマッピングするなど、歴史資料の置かれている状況を網羅的に調査して、災害時等に救済すべき資料を事前に把握する活動などをしています。
このように、何も起きていないときから備えることで、文化を守ることができるのではないかと感じました。
4月のセッションはお休みです。次回は5月16日(木)19時から予定しています。
詳細が決まりましたらこちらでもご案内します!
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