ここに残る決心をさせたロブスター|世界一周食べ歩きの旅2日目@ポートランド
間違って来てしまったので、何の下調べもしていないメイン州のポートランドで、はじめての朝を迎えた僕は、改めて思った。
ここは、どこだ?
ベッドのなかでまどろみながら、きのうのホテルに向かうタクシーでの会話を思い出した。
僕が「めっちゃ、やらかしてもぅてん」と事情を説明すると、運転手さんが「ほんまかいなぁ?でもこっちのポートランドは、ロブスターと牡蠣がうまいんだぜ、エンジョイ!」と教えてくれたのだ。
こちらでアポイントがあるわけもなく、他にすることもないので、とりあえず今日はロブスターを食べに行くことに。
1. ロブスター・ロールにかぶりつく
どの国の、どの街へ行っても、食のアンテナは良い方だ。
嗅覚を頼りに街を歩いていると、地元の人で賑わっている「The Highroller Lobster Co.」を発見。
まずは定番「ロブスター・ロール」のジュニアサイズ(1/2サイズ)を、ソースはライムマヨネーズで注文。
ひと口たべると、ギュッと旨味がのっていて身が締まったプリプリのロブスターと、固すぎない甘めのパンの相性が抜群。
ロブスターはいろんな部位がミックスされているので、食べるごとに味や食感も変化して美味しい!
それにパンの表面にたっぷり塗られたバターが香りとコクをプラスして、じつに美味しい!
おまけに爽やかなライムマヨネーズのソースが、全体をひとつにまとめてくれていて、めちゃくちゃ完成度が高い!!
ロブスター・ロールと一緒に注文したのは、地元のポートランドで人気のクラフトビール醸造所「Allagash Brewing Company」のRIVERTRIP。
爽やかさとほろ苦さがバランス良く同居し、全体的に軽いタッチなのに程よい後味もあり、ロブスターとの相性バッチリ!!!
あぁ、うまいものって人を幸せにするな...って
こんなにもしみじみと感じたのは、生まれて初めてかもしれない。
この瞬間ぼくは決心した。
つぎの目的地であるニューヨークまでの1週間、行くはずだったオレゴン州のポートランドに戻ったりせず、来てしまったメイン州のポートランドを楽しみ尽くすことを。
2. ファーマーズ・マーケットで地域の食材を理解する
そうと決まれば、切り替えは早い。
せっかく来たんだから、この街の食文化を知るために、まずはファーマーズ・マーケットへ。
向かったのは「Portland Farmers Market」、毎週水曜日と土曜日に大きな公園の中で開催されている、アットホームな雰囲気のマーケットです。
オーガニックの野菜にハチミツ、遺伝子組換え飼料を使わずに育てたチキンやポーク、全粒粉で焼いたパンなど、それぞれにこだわりを持った生産者が軒を連ねます。
残念ながらホテルにキッチンがないので購入はしませんでしたが、生産者との会話を楽しみながら、みんなが思い思いに品定めをしている素敵な時間が流れていました。
3. Trader Joe's と Whole Foods の定点観測と新発見
ファーマーズ・マーケットを覗いた後は、そのまま足を伸ばして近くの「Trader Joe's」へ。
アメリカのこだわり系スーパーと言えば、この「Trader Joe's」と「Whole Foods Market」が二代トップで、いつも渡米時にお世話になっています。
ここメイン州のポートランドは全米で一番クラフトビールの醸造所が多く(詳しくは5日目の記事)スーパーのビールコーナーもご覧の通り。
ワインの品揃えも豊富で、僕の大好きなピノ・ノワールだけでも、ひとつの棚を埋め尽くしています。日本のエノテカで買ったら4千円近くする「BREAD & BUTTER」もこのお値段($10.99)。
そのまま「Whole Foods Market」にも移動して店内をうろうろしていると、前回のアメリカ訪問時にはなかった商品が目に飛び込んできます。
それは、オーガニックのサラダやジュースを販売している「URBAN REMEDY」。自社ブランドの冷蔵ケースをエンド(お店の棚割で一番いい所)に設置して、なかなかの存在感を放っています。
色鮮やかなパッケージには「EAT WITH PURPOSE」や「FOOD IS HEALING」などの力強いメッセージが書かれ、ほかのサラダ系商品とは明らかに雰囲気が異なります。
ものは試しに買ってみると… URBAN REMEDYの詳しい情報は、マガジン「食の未来|トレンド&インサイト」をご覧ください。
(3日目に続く)
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