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ソーシャルセクターデザイン講座第2弾3回目 NTTの大成洋二朗さんによる「幸せ(well-being)をめざす、これからのまちづくり」を終えて

今回様々な大手企業さんにラブレターを出したのですが、返事があったのはNTTさんだけ。オンラインなどを活用した打ち合わせを重ね、実現しました。なぜこの小さな経験もない会社に返事をくれたのかと聞いたところ、ソーシャルデザインプラスのめざす社会像に共感していただいたとのことでした。

現在は「個」の時代と言われていますが「つながること」がより重要になってきていて、個人を尊重しつつ、お互いが寛容になり、多様な意見を受け入れ、「個」と「個」がつながり、共創していくことが重要になってきているとおっしゃっていました。

講座では、未来の「幸せなまちづくり」をテーマにお話しいただきました。その中では、これまでの都市の成り立ちから現在のSDGsや日本政府のめざしているSociety5.0までの流れや背景も交えながら、NTTさんの取り組みを紹介してくれました。

NTTさんが描いているデジタル技術を活用した世界「スマートシテイ」を映像で見せてくれました。その中には、デジタルな自分の複製とコミュニケーションするSFのようなシーンも盛り込まれていて、ほんとにこんな時代がやってくるの?!と驚くシーンもありました。
IOWN(アイオン)とかDTC(デジタルツインコンピューティング)という技術らしくて、NTTさんとして今後取り組んでいくとのことでした。

その中でも印象に残ったのは、認知症になり毎日ふさぎこんでいるご老人のシーン。AIなどがその人に最適な環境を提供することで、ストレスを軽減して前向きな気持ちになり、記憶も取り戻していくというものでした。
どうしてもデジタル技術というと扱いづらい印象ですが、NTTさんの取り組む技術は、とても人に優しくて幸せな技術の使い方だなと嬉しくなりました。

SFのような部分は大成さんも認めつつ、デジタル技術を使いながら個人、個人が自分の幸せを探究するのが「Happiness1.0」なら、更にお互いの幸せを社会としてめざす形、「Happiness2.0」に貢献していきたいと熱く語ってました。

これからは、「経済発展」と「持続可能性」と「幸せ(Well-being)」の実現が重要だとおっしゃっていて、国、都市、街を見る上でもポストGDPとしての「幸せ(Well-being)指標」が注目されているとのことでした。

講座を通して、もう一つの重要なメッセージとして感じたのは”記憶”でした。

これからのまちづくりとして、時間と共にどうしても劣化していく歴史的な美術作品、文化財をデジタルアーカイブしたり、昔の町の朝昼晩のうつろいをデジタル化して復元してみたり、都市の様子を何十年も定点カメラで記録することでまちの変化が振り返れたり、

まちの”記憶”である文化や歴史・物語をデジタル化して残し、伝えることでまちの個性が立ち現われ、愛着がわきます。

愛着がわくことで、人と人の支え合い助け合いも生まれ、幸福度が上がるとしたら、技術は人々の幸せをサポートしてくれるのかもしれません。

それはできそうな気がします。

これからまだまだ都市化が進むと言われていますが、もしかしたら地方の文化や物語をデジタル化することでその地域に愛着がわき、移住したりと都市化抑制にもなるかもしれません。

サイバーコミュニティも実現するかもしれません。

自然とテクノロジーと人の関係は今後はフラットになり、互いに支え合い、助け合い不均衡のない世界を実現していく。

そんな世界を私たちソーシャルデザインプラスも一緒につくっていけたらと思いました。



(参考)NTTさんのめざす「これからのまちづくり」

              https://digital-is-green.jp/





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