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記憶BOX21『カンボジアでデジスタティーンズ立ち上げ』【SocialCompass活動レポート】

手描きとデジタルで作った卒業制作の作ったアニメーション。
大学4回生の冬、3ヶ月を掛けて制作した。

このアニメーションが何かは聞かないで欲しい。思春期の思いを、そのまま不器用に形にした作品だ。今に残る作品のカラフルなテイストは、この頃形成されたものだろう。

卒業発表が終わった後、NHKで放送していたデジタル・スタジアム』ことデジスタという映像キュレーション番組で行っていたデジスタ・アワードというコンテストに応募した。満を辞して応募した。

しかし、番組からは音沙汰はなかった。

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時は過ぎて2014年。デジスタの後継番組『ABUデジスタ・ティーンズ』を、カンボジアで立ち上げることになった。

ABUデジスタ・ティーンズ』はデジスタを発展させ、アジアの若者たちが映像作品を制作し、作品を通して文化交流を図るアジア太平洋放送連合 (ABU) 主催の国際映像フェスティバル番組だ。

日本ではNHK Eテレで放送されてい、タイ・中国・ベトナム・モンゴル・マレーシアなど各国でもそれぞれ放送される番組プログラム。その『ABUデジスタ・ティーンズ』に、カンボジアも加わることになったのだ。

とはいえ、カンボジアにはアニメーションスクールはほとんどない。
ほっておいても、アニメーションを製作して、応募する人はいない。

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そこで、アニメーションワークショップの運営や、参加者の製作アドバイスと行うメンター。そして、コンテストの審査員というというポジションをやらせてもらう。

学生時代に応募し、ダメだったデジスタ・アワード。そんな人間が、たとえカンボジアだとしても、その審査員をやることになるとは思わなかった。

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カンボジアでの応募の中から最優秀賞が選ばれる。そのカンボジア最優秀賞受賞の1チームが、タイ・バンコクで行われるABUデジスタ・ティーンズ』の本戦に参加することになる。

つまりカンボジア代表として、アニメーションで世界と戦うのだ。

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だから、出発時にはプノンペン空港まで、カンボジア代表チームの見送りに友人たちも駆けつける。

そして、カンボジア代表チームのほとんどのメンバーが、初海外・初バンコクだ。通訳として帯同したJessyAnにとっても、同じだった。

それはつまり、初飛行機・初モノレール・初地下鉄と初ものづくし。

バンコクのあまりの都会ぶりに、みんな衝撃を覚えていた。(カンボジアの人々は、タイに対してちょっとライバル意識があるのだ。)

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カンボジア代表チームは惜しくも受賞はできなかった。しかし、各国の代表と交流したことは大きな財産になったことだろう。

その時のカンボジア代表チャムナンは、大学を卒業後、カンボジア国営放送TVKに入社した。

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右から二番目が現カンボジア国営放送TVKディレクターのチャムナン氏

そして、昨年2020年までの7年間。カンボジアでアニメーションワークショップ、そしてアニメーションコンペディション番組を続けてきた。

途中、NHKのデジスタティーンズは撤退して、途中からはTBSテレビが運営しるDigiCon6Asiaと名前を変えて番組とコンペディションは存続している。

学生だったチャムナンも今では立派な番組ディレクターだ。

残念ながら、本年2021年はコロナの関係で番組とカンボジア国内コンペディションは中止となった。

ただ、作品自体は日本のDigiCon6Asiaに公募できるように手配はしている。カンボジアで7年間も続いているアニメーションの火を消さないように、守っていきたい。

この聴覚障害・視覚障害の特別学級でのワークショップも、
カンボジア国営放送TVKディレクターチャムナンと行ったプロジェクトだ。

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