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#6 プレミアリーグ分析~失点数とxG(ゴール期待値)について~

こんにちは、BOBBYです。
今回は、プレミアリーグ2018-2019シーズンの分析の第3弾として、各チームの失点数と対戦相手のxG(ゴール期待値)を通じて守備力について分析したいと思います。

※またこちらの分析は、Pythonを使って行っています。

ちなみに、前回の記事はこちら。
https://note.com/socccer_analysis/n/nc5a8da88ea5a

守備力 = チャンスを作らせない力×ゴール前での守備力

まず失点を防ぐことに関してですが、2つの要素に因数分解することができます。

1つ目はチャンス自体を作らせない能力です。チーム全体として前線からボールを追い、ボールをゴール前まで運ばせないようにする力のことです。ここはチーム戦術や、各人の守備意識によって大きく変わる部分で、相手に作られたチャンスが多いと、相手チームのXGは高くなります。

2つ目は作られたチャンスをゴール前で防ぐ能力です。ゴール前でのブロックやGKのセーブなど、ゴール前でのギリギリの部分でどれだけ失点を防ぐことができるかが物を言います。質の高いCBやGKがいれば、この能力は高くなると言えます。

今回の分析では、失点と各試合における相手チームxGから、2つ目の作られたチャンスをゴール前で防ぐ能力について各チームの状況を考察します。

プレミアリーグ2018-2019シーズン

各チームの失点状況

2018-19 プレミアリーグ順位表

まずは2018-19シーズンのプレミアリーグの順位と失点数について、確認しておきます。マンチェスターシティとリバプールの両チームによる激しい優勝争いが行われ、マンチェスターシティが優勝したシーズンですが、失点数ではリバプールがリーグ最少失点(22)を記録して、マンチェスターシティが23で2位となっています。38試合で失点が20点台前半なのはかなり少ないですね。(1試合当たり失点数は約0.58。)


実際の失点数と相手チームのxGの差異

次は、各チームのゴール前での守備力についてみていきます。上の表は各チームの失点(goal_conceded)と、実際の失点数と対戦相手チームのxGとの差異(total_gap_from_xG)を並べたものです。total_gap_from_xGが小さいほど、相手チームのxGに対して、実際の失点数が少なく、「ギリギリでゴールを防いだ」「相手がチャンスを決めきれなかった」ことを意味します。逆にtotal_gap_from_xGが小さいと、相手がチャンスをよく決めたと言えますtotal_gap_from_xGは自チームのDFやGKの質によって、数が変化します。

表を見ると、まずは一番気になるのはリバプールとトッテナムのtotal_gap_from_xGが-12を超えていることです。

実際の失点数と相手チームのxGの差異2

次は先ほどの表を散布図にしたものです。total_gap_from_xG=0の部分で赤線を引いており、これより左側にあるチームは、瀬戸際でよく守備陣が失点を防いだと言えます。

失点数が大きいチームほど、total_gap_from_xGが大きくなっていることがよくわかりますね。(相関係数を調べると、0.893ととても大きい正の相関がありました。)

これらから分かることとしては、
・失点と相手のxGの間には強い相関がある。
・失点が少ないチームは、作られたチャンスも少ないが、作られたチャンスを瀬戸際で防ぐ能力も高い。
・失点が多いチームに関しては、作られたチャンスも多いが、作られたチャンスを瀬戸際で防ぐ能力も低い。

まとめ

今回はプレミアリーグと各チームの失点とxGとの関係について分析しました。ゴール前での守備ももちろん大切ですが、チーム全体としてチャンスを作らせないことがいかに肝要であるかがわかりました。

今後も分析結果を共有するので、是非良いねとフォローよろしくお願いします!


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