秋の気配と仙人草

目指せスーパースター。蕎麦宗です。

過日、トレーニングも兼ねていつもの【日通道路】や十国峠といった山岳コースをサイクリングしてきた。8月末にツールド沖縄の中止が決まり、年内のレースはほぼ全滅。昨年に引き続き寂しいアマチュアレース界となった中、僕のようなノンストイックなタイプのモチベーションはあっという間に風前の灯火。そろそろ別のこと考える必要もあるかも知れない。

もともとはレーサーではない。【蕎麦宗店主の自転車クロニクル】に書いているように、旅の方が好きだ。それでも、この8年間の鍛錬のおかげで走力が上がった分、旅のスケールやバリエーションが広がった。その体験や体感が、なんとか加齢に打ち勝って走力を維持せんという想いにつながっているのも確かで、旅への希求が高まれば自然とまた走り出すだろう。

ふと、そう思って峠道へと【ランボルギーニ×サーベロ】を駆り出した。山では虫の声や木々や花たちが、秋の気配を感じさせてくれる。毎年*仙人草が咲く頃になると夏の終わりがやってくるのは変わりなく、まだまだ平地はウダルような暑さが続いているのに、どことなく

『今年の秋は早いかもな〜』

と思わされる2021年の夏の終わり。

それにしても、いったい昆虫や植物はどうして季節の移ろいをつぶさに見て取れるのだろう。世間の喧騒はどこ吹く風に、自然は去年、一昨年と何の代わり映えもない営みを繰り返している。それを見ていたら、フッと浮かんできた衝動。

『久しぶりに旅へ行こう。どこか知らないところへ行こう。』

今年も【雲間に青く突き抜ける空】を見上げて、二人で旅した遠い日を思い出した。

でも、ガンバラナシませう。

*仙人草…クレマチスの原種とされ、小さな白い花をたくさん咲かせて夏の終わりを告げる

#仙人草 #旅 #ランボルギーニ #夏の終わり