Japan vs Scotland試合解説(Rugby World Cup)
今回は現在行われているラグビーワールドカップ 、日本代表の予選リーグ最終戦となるスコットランド戦の試合解説を書いていきます。
■試合前情報
日本代表は初戦、ロシア戦で試合の入りこそは今大会初の試合ということもあり、選手の緊張からかミスを連発し先制トライを許してしまうなど危ぶまれることもあったが、しっかりと軌道修正しボーナスポイントを獲得し、勝利した。
迎えた2戦目、今大会1番の山場としていたアイルランド戦。
結果を振り返れば勝利をつかんだ。
本当に歴史的瞬間だと僕自身感じました。
どれだけの人が勝つことをイメージできたいただろうか。
もちろん日本開催だということもあると思いますが、日本代表の選手の準備がアイルランドを上回った。これが1番の勝因だと僕は思っています。
3試合目、サモア戦。
アイルランドを追い詰め、ボーナスポイントを必死に守ったアイルランド。そこまで、窮地に追いやった日本代表。
僕自身、この試合はもうダメなんじゃないかとも思いました。
理由としては、この試合にかけるメンタルを準備するのが非常に困難だからです。
正直、どの試合に照準を合わせるのかがとても大切になります。
その中でアイルランド戦を一つのターニングポイントとし、結果を残したことはとてもすごいことです。
その直後の試合で良いパフォーマンスを発揮することは非常に難しい。
欲を言うならばボーナスポイントさえ欲しい試合。
と言う中で、確実にボーナスポイントをとり勝ちを得た日本代表の強さは歴代最強と言えると思います。
4試合目のスコットランド戦。
両チームのメンバー表です。
スコットランドといえば、絶対的エースのSHグレイグ・レイドローの存在や、FBのスチュアート・ホッグのレジェンドもいるチーム。
DFの強さは世界トップクラス。
その強力DFを打ち破れるかが注目。
■試合解説
◯前半20分
日本代表のキックオフから始まった試合ですが、奥に蹴りこむかと思いましたが真ん中にゴロで蹴るあたり、この試合普通には戦わせないぞという意図が見えました。
このスタートから自分たちの流れを作るぞといういわばイチかバチかの選択を試合開始をしたわけです。
7-7の接戦。お互い得点してここからどうボールを動かしていくのか。
田村のPGを狙うチャンスをあったも、ポールに嫌われる。
ボールの保持率を考えると、敵陣で戦うこと、いかに自陣でのプレーを減らせるのかがこのあとの展開を左右すると思う。
◯前半残り20分
日本がスクラムでペナルティ獲得。
このペナルティの獲得が試合の流れを加速させる!
このスクラムから試合が動いた。
稲垣選手のトライに至る全員のATに対するマインドがこの試合の準備を表していると思う。
しっかりと全員がオプションとなり、FWも半分ずらして当たり、その中でフィジーばりのオフロードを見せた!
この20分間はボール保持率、テリトー共に70%を超えるなど数字からも日本が優位なことを表している。
スクラムでのスコットランドがアーリーエンゲイジを二度もした。
珍しい光景だが、それだけ日本のスクラムに脅威を感じている証拠。
2本目のPGの軌道を見ると田村選手のキックはかなり正確。
飛距離も問題ないのに、届かないということはかなりの風下ということがわかる。
後半は風上に立てるので前半はよく我慢できていると思う。
そのドロップアウトから福岡選手のトライ。
その次のゴールも確実に決め21-7で折り返した。
これで3トライ目なので、ボーナスポイントまであと1トライとなった。
このシーンですね。
簡単にトライをとっているように見えますが、ラファエレ選手にパスをした姫野選手は自分でぶつかりに行くのではなく、外側にスペースがあることを把握してのパスだと思います。
それがあり、疑問の利き足とは逆でのキック。
疑問が多いですが、何より全員の素晴らしい判断とスキルが重なってうまれたトライです。
◯後半に向けて
・前半同様しっかりと敵陣でプレーすること。
・風上に立てるのでいかに敵陣に入るのか。キックの使い方が重要となる。
・1番大切なのはペナルティをしないこと。
◯後半最初の20分
後半開始2分で福岡選手、今日2トライ目をあげた。
このトライまでにはスコットランドの攻撃を日本の15人がDFで前にでて、しっかりとタックルを決めたことが鍵となった!
もう攻めるしかないスコットランドをあとは落ち着いてDFするだけ!
日本がトライをし、優位に立てたかと思いきや、スコットランドの怒涛の攻撃が、日本DFにプレッシャーをかける。
一度ボールを持つや、継続力を発揮しジリジリと前に進み着実に7点を返していく。
28-14
51分の時点でSHグレイグ・レイドローが交代。
テンポをあげて、3点ではなく5点を狙いたいという意思の表れだと感じました。
SHを交代した瞬間、スコットランドの追い上げ体制がスイッチオン。
驚異のAT力を会場全体に見せつけた。
日本としてはもう一度DFを整備してプレッシャーをかけたい。
20フェイズを超える日本の猛攻に耐え、スコットランドがノットリリースを獲得するなど、自分たちの強みでは負けないと言わんばかりのプレー連発。
◯後半残り20分
お互い22mを超えるのが難しい時間帯。
どちらも良いATを繰り広げるもそれ以上にDFが良い。
反則も両チーム少ないのが驚きでもある。
自分たちを信じてATでもDFでも相手にプレッシャーをかけることが勝敗のカギとなる。
ここぞという時に出てくる、姫野選手に、リーチ選手、日本代表のバックローは本当に頼れる人ばかり。
72分、日本代表の主力である堀江選手とリーチ選手の交代。
あとはグラウンドにいる選手に託すのみ。
ゴール前まで攻められるも、ボールを奪い返し、蹴り出し勝利!!!28-21🔥
最後に気になったところ。
ツイートもしたようにJapanのATはかなり独特。
これはオルソさんに研究してもらおう!!
■歴史的瞬間
本当に勝ってしまった。
奇跡と感じる人も多いと思う。
日本国民が感動の渦にいる中、これだけはわかってほしい。
この勝利は奇跡でも偶然でもない。
選手、監督、関係者全員が準備して勝ち取った結果だ。
前回大会スコットランドに負けて始まったこの4年間。
本当にいろんなものを犠牲にしてすごしてきた日本代表。
必然にして勝ち得た勝利。
そのことも考えるとさらに興奮が止まらない。
次戦は南アフリカとの一戦。
決勝トーナメントでのさらなる躍進に期待が止まらない。
本当に素晴らしい一戦を日本で観れる自分が幸せ者だと感じます。
ラグビーって本当にいいスポーツだ!
何よりこのサポーターの数も日本代表の原動力となったに違いない。
日本開催だからなし得たことも事実。
本当にラグビーを応援する人が増えてラガーマンとしては誇らしいし、とても嬉しい。
ラグビー最高です。
いつも読んでいただきありがとうございます。 一人でも多くの方に読んでいただき、ラグビーをより楽しんでいただけるようこれから頑張っていきます。 コメントお待ちしています!! よければスキもお願いします。