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【読書録①】「ナラティブとダイアローグの時代に読むポー」を読んで。ー何を読もうか迷うときの、ひとつの標となりましたー

編者:辻和彦、山本智子、中山悟視
株式会社彩流社 2023年9月30日

はじめに
noteで文章を綴っていらっしゃる方々は、読書も好きな方が多いのではないかと勝手ながら思いますが、みなさんどのくらい読んでいるのでしょうか。

本を読むことは好きだけれども、それほどの量は読んでこなかったので2023年から、年間に読む本の冊数を目標にしています。100冊。
そして、3月から始めた、という言い訳もあまり利かない、結果30冊の惨敗でした。今年は頑張る、と言いつつ、すでに1月も終わりです。スタートダッシュが目標達成には肝心、来月からリ・スタートダッシュです。そしてまた、昨年は気づいたことやらなにやらをメモに残しておりましたが、失くしてしまったり読み返してみると自分で意味がわからなかったりするので、noteを活用しようと思い立ちました。もし宜しければ、お付き合いください。

読むきっかけ

書名に含まれる、「ナラティブ」という言葉に惹かれて手に取りました。「物語」という意味ですが、人の話を傾聴させて頂くときに、とても大事にしているコンセプトなので、その探求ができるかも、という期待と、
エドガー・アラン・ポーという作家についてはあまりにも有名だけれども、しっかりと読み込んだ記憶はない、という理由で読もうと思ったのです。

ざっくり概要
アメリカ文学をはじめ、その他の地域の文学の研究者や、文学と一見関係のなさそうな心理学や教育思想の研究者らによる執筆と対談集でした。
それぞれがポーの著作を一つ取り上げて、論じたり、或いは対談形式で作品の解釈が展開されています。

感想 

今回この本を読んでみて、改めて「物語」を読んでみたい、ポーの作品を読んでみたいという気持ちになりました。

皆さんの考察と自分の感覚がどう異なるのか、異ならないのか、物語に浸る楽しさとはまた別の楽しさを味わえそうだと思いました。

そしてまた、本書の意図とは違うかもしれないけれども、作家や作家の世界観に触れてからそこでの考察を参考に、読む本を決めることも、選択の一つの形かと思いました。本は読みたいけれども、書店に行っても、図書館に行けばなおさら、多くの書籍に圧倒あれて、ふらふらした挙句に疲れ切って何も選べずという私には、一つの光明。

振り返ると、大昔、社会人になりたての頃は読書どころではなく、少し落ち着いたら仕事に関連のある書籍を、そして昨今では自分の技術を高めるためにという目的で読んでいました。量を読みこなす時間もなかったので、なるべく効率的に吸収できるようなものを。もちろん自分が必要なことなので、悪くも間違いでもないですが。改めて物語を読もうと思わせてくれた書籍です。

ありがとうございました。


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