【ヨシタケシンスケさんに学ぶ】逃げ道を確保することの大切さ

絵本って何かのストーリーに例えて、深いメッセージをくれるものだったなぁと思う。

大人になった今、絵本を読むと別の響き方をするかもしれないと思って、先日ヨシタケシンスケさんの本「あるかしら書店」を買った。


ヨシタケシンスケさんはイラストレーター兼絵本作家の方だ。誰しも一度は見たことのあるのではないか。

ヨシタケシンスケさんの作品には、人間の子どもを主人公に物を見る角度や捉え方をやわらかくしてくれるようなものが多い

こんな作品を作られるヨシタケさんの頭の中に興味が湧いた。

意外にも顔出しでの取材を多く受けていらっしゃるようで、YouTubeにインタビュー動画があがっていた。

その中で、ものを作るときに気をつけていることを話されているものがあった。

そこで開口一番にヨシタケさんが挙げたのは、
逃げ道を確保する」だった。

(参考動画)


逃げ道を確保する


一見とても後ろ向きに思える表現だが、
むしろ前向きに仕事をし続けるためには大切なマインドセットだと思った。

例えばこういうことだ。

この絵本を作ることになったのは出版社の人に頼まれたから。だから、あまり売れなくても自分だけのせいじゃない。

このアイデアは編集者さんにもらったから、誰かに何か言われることがあっても自分だけのせいじゃない。

言われた締切は絶対に守る。逆に締切を守ることを優先しているので、クオリティは気にしない。締切は守りましたよということを担保にする。

なるほど〜これは深い!と思った。

ヨシタケさんは逃げ道を確保すると述べているが、相手の要望に応えることを第一優先事項にしている

そのスタンスを取ることによって、結果的に自分だけのせいじゃなくて、その依頼主と責任を折半する形になっているのだと気づいた。


私は自分に任された仕事は自分ひとりでやりきらねばならないし、できないのは自分一人のせいだと捉える。
頼まれたことや自分に与えられたミッションを自分にのみ矢印を向けて取り掛かる。

だから、上司との向き合い方も他のメンバーに助けを求めることも下手だった。

ヨシタケさんのこの考え方に従って捉え直すと、
頼んできた相手の要望に応えることを第一優先に置き、
その人を巻き添えにしてタスクを進行することが大切

だから、頼んできた上司の要望に応えるために話を聞くし、意思決定も巻き込む。
そして、周りのメンバーにも助けを求め、自分だけの考えで決めたんじゃないことにする。

それをヨシタケさん流に言うと、「逃げ道を確保する」になる。

良く言えば責任感が強い。悪く言えば怖がり気質の私は、よく自己啓発本で「自責が大事だ」とか書いてあると、「これ以上自責ですか…マジですか…無理なんすけど…」という気持ちになる。

ちょうどその気持ちになっていたときに巡り合った「逃げ道を確保する」という言葉。ありがたや〜としか言いようがない。


今「仕事は自分ひとりでやらない」という本を読んでいるが、それと通じるものを感じる。

一人で仕事をやらないことがチームのためになるし、それこそ仕事ができるということなのだとその本には書かれてある。

逃げ道を確保することは、回り回って人のためになるのだと。

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