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#6 私がドバイで働くまで【3/6】 (なぜドバイ)

こんにちは、キヨです。

今回の記事では私が海外で働こうと考えた時に、数ある国の中でなぜアラブ首長国連邦(UAE)のドバイを就職先としてターゲットに選んだのかを説明したいと思います。

本記事は、あくまで2017年当時、私の知りえた情報と知識を基に自分が今後どうありたいか含めて判断したものです。

世界各地で自分の意志でその国で働いている人たちにはそれぞれの思惑でその国を選んでいると思います。

皆さんにとって、日本を出てどの国で働くか自分で選ぶときのいち例として参考になればと考えています。

ドバイの事前情報

私はドバイに単身で誰も知り合いがいない状態で乗り込みました。情報はただただネットのみ、その中でもよく読んでいたblog(進め中東探検隊) が主な情報でその方と事前にやり取りしてたわけでもないです。単にその情報を信じ、そしてドバイを想像しやってきました。(リンクの記事は当時よく読んでいた記事です。)
私のドバイに対する認識は以下

・アラビア語の国だが、ビジネスと日常生活は英語でOK
・イスラム教の国(ムスリムの国)
・7つの国(首長国)で構成されたアラブ首長国連邦の中の一つの国がドバイ、首都はアブダビ
・税金がない(2018年より消費税VATが導入されたが、所得税は2021年現在もゼロ) *1
・暑い
・物価が高い
・給料も高い(可能性がある)

以上です。

予想と実際の違いでいえば、気温に関しては想像を超えた寒暖差があり、夏に数日50度と体験したことのない気温は想像よりもとても暑く、気候の良い観光シーズン(10-3月)の寒い朝夕は長そでが必要なくらい気温が落ち込み寒いです。
そして、給料が2021年現時点でもまだ前職のホンダの給料を超えられていない(前職で順調に仕事をしているベース)というのは予想と違い甘く見ていました。

ただ、気温・給料も許容範囲内ではあり、他の項目も含め先の事前認識と実態で大きな違いはありませんでした。

さて、「なぜドバイか?」の本題に入っていきますが、私が海外で働きたいと考えた時の重要なポイントとして、

英語」「給料」「ビザ」そして「ワクワク」を上げました。

各項目をなぜ私が重要視したのか、またそれがなぜドバイに繋がるのかを説明します。

なぜそもそも海外で働きたいの?

私がそもそもなぜ海外で働こうと思ったかというと、日本の働き方に閉塞感を感じたという部分、そして海外の働き方が日本と違い自由な点に魅力を感じました。
また、私は人生において選択肢を広げることが重要だと思っており、保険を掛けて生きるのが好きなんですよね。これだけで多分ひと記事書けちゃうのでここでは端的になぜの部分を説明すると、日本以外で働く経験を作っておきたかったということです。

英語の汎用性

2021年現在、世界で使われている言語の第1位は英語です。海外で働きたいなーと漠然と考えた時点で私が話せる言語は日本語のみ、日本語が通じる人やエリアが日本の外にあったとしても、日本語が通じるというのは他にありません。
このままでは私が今後生きる上で選択肢が日本しかないということを物語っています。

日本語が重宝される海外での仕事は主に日系企業か、対日本人、対日系企業の仕事くらいでしょう。その点で言えば、世界的にみれば中国や東南アジアに進出している日系企業は多くあり、日本人の需要は圧倒的にあり魅力的な場所ではあります。ただし、中国では中国語ですし、タイならタイ語、インドネシア語、ヒンディー語という風にシンガポールを除きそれぞれの国地域の特定の言語があります。中国語はその中でも世界で強い方ですが、仮にタイで仕事の経験を積みタイ語が喋れるようになっても、選択肢が日本とタイの2つになるだけです。

その点英語であれば、イギリス、オーストラリア、アメリカを始めとした国々や、英連邦加盟国や元英国植民地だけでなく選択肢が広がります。

下のリンクがとても分かりやすくまとめているのですが、注意するのは「①母語話者・第二言語話者数ランキング」ではなく、「②世界で最も使用される言語ランキング」を見てください

1位 英語 15億人
2位 中国語 11億人
3位 ヒンドゥー語 6億5000万人
4位 スペイン語 4億2000万人
5位 フランス語 3億7000万人
6位 アラビア語 3億人
"フィリピン留学情報館より"

引用先の記事でも書いてありますが、母国語者数は中国のマンダリンにはかないません。ただ、選択肢を広げるという視点で言語を考えた場合、何人の母国語者数がいるのかではなく、単純に何人が理解できるのか、という視点が必要であり、その観点でのランキングが②の世界で最も使用される言語となり、英語が1位となります。

つまり言語だけで見た時に、英語で仕事ができるスペック→他の英語圏でも仕事ができるということになります。

そして、ドバイはblogの情報どおり、生活でも仕事でも英語です。アラビア語の立ち位置は日本での英語や中国語のような、できれば更なる給料を上げる可能性を含んでいますが、ドバイにおいて英語とアラビア語の重要性で言えば英語です。

なんせ、ドバイの現地人は20%くらいでほとんどが外国人であり、レストランでも英語でのやり取りになります。

余談ですが、お隣サウジアラビアはアラビア語喋れないと生活もキツイです、、、

ドバイの給料事情

海外で働く給料の話をしているのに物価の話をして題目をスライドさせ勘違いさせることがよくあります。物価が低い東南アジアであれば出費が抑えられるから高くない給料でも十分良い暮らしができる。というのはよく聞くうたい文句だと思います。

私はアジアでは台湾と香港しか行ったことないので、東南アジアの物価感覚がいまいち分かりませんが、安いのは間違いないでしょう。ただ、私にとって収支のバランスで重要なのはいくら貯金ができるか?なんですよね。つまり月20万しか東南アジアで給料がもらえなければそれで十分な暮らしはできても貯金できる額ってたかが知れてるでしょ?って感覚です。東南アジアでも仕事できれば50万や100万の給料というのはあると思いますが、中央値?平均値が低いであろう東南アジアでその給料をもらう人ってめちゃ優秀な人なわけで、それって日本でも同じです。正直私は普通に仕事はできるけど、残念ながらめちゃ仕事できるわけじゃないんですよね、、、

なので、副業をしない限りサラリーマンとしての貯金は収入が確実な上限となるわけです。その上限が低ければ、物価が安い国で出費を抑えられても毎月の貯金上限はしれている訳です。

その点、ドバイは冒頭で紹介したブログの「進め中東探検隊」に記載があるように給料がとても良い、、、

と、思い来ましたが、まぁ2021年現時点で貰っている給料は日本より下がっています。

ただ、これは現時点の私の状況であり、ドバイで1,000万円は普通にいけるんじゃないかな?と期待しています。 (頑張れ俺)

また、所得税のない国なので額面=手取りとなります。

私は日本で国民年金に加入しているので、社会保険料はその出費だけです。

超簡単なビザ取得、そもそもビザって?

海外と切っても切り離せないのがビザです。そもそもビザとは、、、

査証(さしょう)または ビザ(Visa)とは、国家が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書である。 "wikipediaより"

つまり、入国・滞在の許可証となります。海外旅行をする方は、ビザがいらない国とか、ビザが必要とかよく見ているかと思います。
ただ、ビザには種類が多々あり、観光ビザ、学生ビザ、就労ビザなど呼び方も国によって違ったりするのですが、その国の国民、市民でない人が働く場合には就労ビザが必要となります。
国家間の取り決めで日本パスポートが最強と言われているのは、観光ビザが不要で日本のパスポートなら入国していいですよという所謂 顔パス が効く国が多いということです。

ですが、海外で働くときに注意が必要なのが、就労ビザです。(駐在は気にする必要皆無です)

就労ビザというのはその受入国が発行するので、私のケースで言えばUAE政府が発行するUAEの就労ビザがあるかどうかです。私はUAEの就労ビザを持っているので、日本人の私が合法的にドバイで働けるのです。簡単に言えばこのビザなしで働いたら違法となり牢屋行きです。事業者も罰せられますが、労働者も罰せられます。よくて強制帰国か国外退去でしょう。

そして、なぜこのビザが重要なポイントとして取り上げたかというと、
海外現地の会社・法人の面接を通り内定を取ったとしても、就労ビザが取得できるかどうかという別の壁があります。

この就労ビザが取れないと、内定があっても働けません。なぜこんなビザがあるかというと単純に自国民の労働枠確保です。私は今就労ビザがあるのでUAE residentとなり、居住者ではありますがUAE 国民ではありません。政府はビザの発行量を管理することで、外国から働きに来た人によって本来自国民が就けた仕事の枠を取ることを防ぐのです。

政府目線で分かりやすく言えば、とても優秀な人で会社を盛り上げてくれるなら自国民じゃなくてもここで働いても良いよ。とか、専門的な仕事で、自国民だけでは足りないから働いて良いよ。ただし、何でもかんでも受け入れて自国民の仕事が無くなったら困るって感じです。

この就労ビザですが、明確な基準を国が公表しているわけではないので(明確にしちゃうと問題もあるから)、普通のサラリーマンでも勿論働けるケースはあります。

しかし、私が海外就労を考えた2017年当時、アメリカはトランプ大統領であり、あのGoogleが社員に向けて「悪いけど外国からきて働いている社員は今アメリカ出ないで!ビザ失効させられるかも!」と超がつく優秀なプログラマー達でさえ、ビザが原因で職を失う可能性があったのです。(職を失うというかアメリカで働けない)

年収が数千万円で代わりがきかないレベルの人のビザが心配されている世の中で、どうして平々凡々の自分のビザが取得できると言えるだろうか?

そして場所は変わり、ヨーロッパでもイギリスのブレクジットだ、やれカタルーニャ独立(スペイン)だと社会問題が浮上しており、その背景には少なからずEUの労働の流動性の良さが故生じた問題点が浮き上がっていました。

その為、北米、EUでビザ取得が厳しいと判断しました。

ビザ取得自体が不可能ではないにしろ、転職活動の中でビザという個人・会社でどうしようもできない問題にまで目を向ける必要がある状況は私の中では長い目でその国に住むことを考えると避けたかったため、ビザ取得が厳しい国も候補から外しました。

(長期でその国に滞在することを考えるとその国の中での転職を検討するべきなので、その際にビザが取れないかもしれないという懸念を抱えての転職はリスクが高いと私は判断しました。)

ワクワクは必要

そして、最後にこれは参考にする必要ないのですが、私は発展途上国(呼び方古い?)が好きなのです。理由は町が発展しているのを住んでいる横で感じれるから。

日本も建設工事はしていますし、街並みが変わらないとは言いませんが、そのスピードが全然違うのが途上国です。

アフリカで生活していた2年で、自動車の保有者数が増え、道路の混雑状態が変わるのを感じました。
ここに新しいビルができた!新しいお店ができた!お店が潰れた、、、というのを感じると、自分がその国に住んでいることで、街の国の成長を感じられる。
日本の場合、一定値まで出来上がってしまったので、近場に新しいお店ができても仲間内でも気づかないことも多々あると思います。

この成長を感じられるのが途上国の醍醐味の一つだと私は思っています。

また、UAEでは、ちゃんとした日本食レストランもまだまだ数店しかないので、新規オープンすると、日本人コミュニティで必ず話題にあがります。こういう些細なことが、私生活の中で感じられると発展しているのを味わえて自分の国感が出てきて嬉しくなります。

また、アフリカでもそうでしたが、日本から物理的距離があることで、中東やアフリカのニュースは日本ではあまり報道されません。これは経済的な結びつきも少ないですし日本社会に与える影響がアジアや欧米に比べると少ないので仕方ないことなのですが、それゆえに私にとって身近に感じない未知の国・未開の土地感があります。
なので、その地に行き、住み、働くことで日本との違いを知ることができ、気づかなかった新たな発見があるのです。
この新たな発見も私を充足させてくれるワクワクの内のひとつです。

というわけでUAE

さて、英語圏で給料が低くなく、という点だけだと欧米が視野に入りますが、ビザの入手性という点で欧米を候補から除きました。南米はざっくりスペイン語圏ですし、アフリカは仏語・英語ですが、給料が高いとは思えません、東南アジアは独立した言語圏だし、給料が高いとは言えない、そこで私は中東に目を向けました。

実際イスラム教というのは、日本人の私の基本的な概念からするとまだまだ理解しがたい文化があります。法律で一夫多妻が認められていますし、レストランによっては男用、女用、家族用と分かれていたり、最近までサウジでは名誉殺人も認めらていましたし、、、(ぜひ調べてください)

違う文化を良いとも悪いともいう気は全然ありません。単純に文化の基礎となっている概念が違うというのがとても興味深く、どうしてこうなったんだろう?どうしてこんなことするんだろう?と考察が捗り、人間て面白い生き物だなと感じています。

なお、私は実際に欧米で働いたことも、そもそも転職活動すらしたことが無いので憶測の中で判断していますので、実態は簡単にビザがおりる可能性もありますので、そこはご自身で調査・検討してください。

最後に

大分長くなってしまいましたが、これが私が中東のドバイを選んだ理由です。

ドバイに来る前に想像していた部分に大きな違いもなく、私はかなり気に入っています。

今回長くなりすぎたので、次回実際にドバイに移住し、働いて気づいた注意点・アピールポイントを記事にしたいと思います。

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*1 下記太字を修正 (2021/03/18)
・税金がない(2018年より所得税が導入されたが、所得税は2021年現在もゼロ)
・税金がない(2018年より消費税VATが導入されたが、所得税は2021年現在もゼロ)

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