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ハーメルンの笛吹き男の世界

 しゃけおにぎりとソーセージと卵焼きを持ってピクニックに出かけた。徒歩5分程の堤防沿いに。曇っていて日差しは柔らかだったが影がない所だと身体が火照るくらいの天気だった。
 子供1人大人4人。僕意外はみんな女なので黙っていても会話が進むから楽だ。
 お弁当は1時間半かけて作ったので夜ご飯に余るくらいあるだろうなぁ。と思っていたが外で食べるおにぎりは美味しく2時間程で平らげてしまった。
 美味しいおにぎりはコンビニのおにぎりの様に固く握っては駄目だ。力を入れずに優しく両手で2回ほど具を包む。米を変形させずに空気も一緒に絡わせてフワッと握るのだ。モスチーズバーガーの様にラップがないと食べられないくらい米粒がフワフワとしているおにぎりが良い。
 発泡酒を2本とそれと同じくらいに炭酸水とお茶をいただいた。

 子供の友達のお父さんがフナ釣りの帰りに僕たちを見つけたので声をかけてきた。
 友達が子供に会いたがっているから近所の公園で遊んでくれないか?と誘われたので近所の公園でバドミントンをする事になった。
 僕は帰って横になりたかったが女たちが許さなかったので公園で本を読む事にした。
 このご時世に呑気なものだ。
 子供は友達が多いらしく公園に行くと子供4人大人3人になっていた。僕意外は女ばかりだ。金曜日の昼間に公園に居てる大人の男は珍しい。
 フナ釣りのお父さんは来なかった。

 ベンチで本を読んでるとバドミントンをしろ。と言われるので子供達と羽根をついた。
 僕はバドミントンを始めたばかりだし、ずっと本を読んでいたような人間なので腰ほどの大きさの子供といい勝負でラリーが続かない。
 まぁ、こういうモノは同じくらいの腕前で遊ぶのが面白いので丁度いいのだろう。
 でも、子供達はバドミントンにすぐに飽きてしまった。背が高い大人が公園では珍しいので肩車をしろと色んな子供にせがまれるようになった。
 ジムに行ったと思えばいいが、見知らぬ子供に怪我をさせては厄介だ。

 身体を使うだるまさんが転んだや鬼ごっこをする事になった。僕は子供たちのルールを知らないので教えをこう事になった。子供たちは一斉にルールを教えてくるので聖徳太子になったような気分だ。
 鬼ごっこをして遊具をのぼったりおりたりしていると、他の子供達も混ぜて欲しいと子供10人大人2人になった(大人1人はベンチで座り込んだ)
 鬼ごっこは小学生からお気に入りの遊びだった。小学生の僕はエイリアンが好きなのでエイリアンになりきって(周りの友達は知らないだろうが)鬼になるのが好きだった。
 鬼ごっこをしてるとそんな事を思いだした。
 大人な僕が小学生の気持ちで鬼ごっこしてると喉が渇いたので帰る事にした。疲れたからやめると言って公園を出たらハーメルンの笛吹き男の様に、子供たちがぞろぞろとついてくるので家でお茶をふるまう事になった。

 知らない人の家には入らない。と親と約束してる子供も居たので玄関までお茶を届けたりした。
 えらいものだ。
 うちの子は友達を家に招く事が出来たので鼻が高そうだ。
 僕はいつもはこんなにコップいらんだろうと思って過ごしていたが何が起こるかわからないものだ。と感心して水を飲んでいた。

 子供たちは、また公園に戻っていき、僕はシャワーを浴びて一眠りする事にした。
 ピクニックに持っていった本は2ページ程しか進まなかった。

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