「痛み」と共に在れ!!

「なんでこの人はメールの内容を読んでくれないんだろう」

お客様から郵送された、不備だらけの申込書を手にしながら頭を抱えた。
不備があるかもしれないから、まずはPDFで内容を送って欲しかったのに。
わざわざメールの件名に【○日までにPDFご連携依頼】って書いたのに。

営業をしていると、契約周りも担当しないといけない。必要事項を細かいところまで連携しないと、そもそも契約受理がなされなかったり、後々トラブルになったりする。お客様もちゃんとした人ばかりではないし。
正直苦手。もっと大雑把に生きたい。

だから、地道に細かい作業ができる人のことは尊敬する。うちの営業事務の部署の人は、みんなニコニコしながら丁寧に仕事を進めているけれど、自分にはできないと思う。同じ環境下で成果を出すイメージがない。きっと、自己肯定感が下がって終わる。

それでも、昔よりは細め作業の要諦が分かるようになった。
そもそも、トラブル可能性あり!の内容は、全部メールで先に送ってとく。更に、「誰が読んでも意味が1つになる」明確な文章を書く。
ある手順が終わったら都度チェックをつけて抜け漏れを防ぐ。どんなに細かいタスクでも全部15分刻みでスケジュールに入れる。規約など変更があったら自身のPC上のノートに即座に反映させて忘れないようにする。などなど。

昔よりは、仕事で鍛えられた。

これ以外でも、思えば「生きる上での武器」を仕事で身につけることができたと思う。
いつも仕事でやっていることって、プライベートでも活きるじゃないですか。

頷き一つで、相手の話を聞いている感が出る、とか。
ちょっとした日々の挨拶や声掛けが、良好な人間関係構築に必要だ、とか。
何事も、まずは目的を考えた上で今後の行動を選択した方が良い、とか。
一旦今の思考を紙に書き出すと整理できる、とか。

仕事で身につけたあらゆるマインド・知識・スキルの中で、一番私を助けてくれたのは「未来思考」だった。
現状は変えられない。「じゃあどうするの?」と未来に向けて考えられるようになったことで、大分ウジウジすることは無くなった。本当に生きやすくなった、ありがとう。


このように仕事を通じて変化した自負はある。
ただ、やっぱり自分を変えるのは楽しい部分もあれば苦しい部分もあった。
人間としての「当たり前」に近しい部分が「できていない」と突きつけられるような気持ちになるのだ。
それは、私にとって、暗闇の中で四方八方から「お前が悪い」と指差しされている気持ちで。
「当たり前」ができない自分が本当に嫌だった。
いや、今もできないから、嫌だな、が正しいか。

嫌だな。
苦しいな。

でも、その「嫌だ」の気持ちは、私が「成長」するための「痛」みだと信じて、これまで努力をしてきたつもりではある。
"自分がより良くなるための「成長痛」は痛気持ちいよ、たぶん。"
胸張って自信満々に言うことはできないけど、そうかもね、くらいの温度感でなら、言える。

これからも、良き自分でいられるように、自分に課題を与え続けましょう。


あとは。
プライベートでの転用度合いは全然ダメダメなんだよなあ。
だから自己肯定感も低くなるし。

頑張るしかないんだけどね、と1人コンロを掃除する。
そんな、仕事終わりの夜22時。

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