広がる不安に気づく

　不安だ。
　この世の中、どうなってしまうんだろう、という漠然とした不安。悪いほう悪いほうに行くのでは、とぐるぐると考える。
　なんてことがあるのは、私だけではないんじゃないかなぁ…と信じて、今日は不安の話をしよう。

　一番最近の不安が広がったきっかけは、食料の買い出しに行ったら無印のスープが420円になっていたこと。自分の買っていたものが値上がりしたと気づいてびっくりした。
　驚いたまま、寒空の下でバスを待つ。
　ぼんやり待っていると確か光熱費も上がるってニュースを見たな、なんて連想が飛ぶ。引っ越しと転職をいずれ、と思っているけどお金がかかる、無理かもしれない？　なんて、さらに考えが広がる。引っ越しと転職は前々からいつかはと願っていることなのにできない？　と不安が広がっていく。

　でも私は知っている。ぐるぐる不安で考え続けても答えはなくて、余裕がなくなるだけってこと。
　余裕がなくなっていってもひたすらぐるぐる考えて考えて考えて、やりたいこともやれずに呆然とコタツで寝てしまって、ああやってしまったな、と落ち込むことになるって。

　この冬に入ってからちらほらと、何もやれずに呆然と過ごすことがあったので。これは後悔する流れ、と気づく。気づけたら、何とかなる。

　不安のきっかけに戻る。今回なら無印のスープの値段。びっくりした、という気持ちをもう一度思う。
　こんなにあがって大丈夫？　という、不安。それなら実際に今月の食費的に困るのかを確認すればいい。
　つけている家計簿アプリを見る。420円は食費的に困るかというと、そこまで明確に困るとは思えない。他で調整できる。大丈夫だ。
　確認する中で今の不安が落ち着いた。家に帰ったら買った荷物を片付けて、ご飯にしようと思う。

　noteを書くのに振り返ったから、未来の不安に連想が飛んだ、と思い出したけど、バス待ちの間には忘れていた。
　実際、広がる不安はそういうところがある。
　目の前の出来事から未来の話（今回の場合は光熱費）へとつなげると、いたずらに不安が広がってとめどなくなる。
　でもきっかけに戻って、きっかけ自体について考えると、いつの間にか膨らんだ不安は落ち着いている。

　だから不安が広がっていると気づけたときには、もとのきっかけに戻るようにしている。できないときはできないけど。

　それでも、ぐるぐると不安を広げても、不安はなくなってはくれない。
　だからどうにか不安と向き合って、不安のきっかけに立ち返って、そこからはじめたい。そこからしか、はじめられないので。