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【読書記録】流浪の月 凪良ゆう


映画化もされていたので気になっていた作品。

何となくのあらすじを知ってはいたけど、読んでみて
こういう展開になるのか、と思いました。

更紗のわかってもらえない、もどかしい気持ち。
文が抱えている秘密。

もどかしくてどうにかならないかなと思いながらも
現実はわかってもらえないことの方が多いよなと思いました。

更紗の私は何もされていないのにわかってもらえず、
辛い思いをした可哀想な子
と言うレッテルを貼られていく様子を読んでいて特にもどかしく、
苦しく思いました。

彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない

P299

「可哀想」「どっちが悪いのか」

簡単に表面的に見える事柄だけでそのような判断をされることがあると思いますが、本当のことは本人達にしかわからない。

多くの人が「可哀想」と思う状況でも本人は幸せだったり、
多くの人が「あの人が悪い」という状況でも実はそこには多くの事情が関わっていたり。

事実と真実はちがう。そのことを、ぼくという当事者以外でわかってくれる人がふたりもいる。

表面的に見えることだけで判断するのは良くないですよね。
これは私が大切にしている価値観でしたが、この物語を読んで改めて
大切にしたいと思いました。

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