好きになるまで、のんびりまったり。
のんびり、まったり。
好きな言葉のひとつ。
時間がゆっくり流れていて、ゆるやかに過ごせているように思えるから。でも、ほんとうは、認めてあげたい言葉だった。
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マフラーもまいてるし、コートも着ているけど、風がふくと身体が冷たくて。できるだけ早くあたたかさに身を置きたくて、かけ足になっていた。
ふっと顔をあげて信号をみる。青がチカチカと点滅していた。さすがにこの距離からは渡りきれないなっと、速度をおとして歩く。
ぴたりと止まれば、冷たい風はなんども身体にぶつかってくる。痛くはないけど、冷たさをおいていってしまう。
早く、早く。
信号が変わる時間は変わらないとわかっていても、ジッと見つめてしまう。
ふと、あることが頭をよぎった。
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のんびり、まったり。
好きな言葉…だと思っていた。
ほんとうは、“好きになりたい”言葉。
自分ののんびりさを良いところっと思いたくて。普通がどのくらいかなんて分からないけれど。他の人のペースに合わせると、ほんとうに息を止めるくらい急がないと、間に合わない。
歩くはやさや、支度するはやさ。他の人とくらべると、いかにゆっくりかがよく分かる。
動きがゆっくりなのか、ぼんやりしているのかなぁなんて考えてしまう。
そんな自分ののんびりさ。やっぱりペースとしては一番心地よいみたい。ただ、他の人よりも遅くて、焦りもある。
はやくしなきゃ。
なんだかよく、心の中でつぶやいてしまっていたんだ。
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でも、この日。あたまをよぎった言葉はちがった。
この時間も楽しもうかな。
ふっと、そう思えた。楽しむっていっても、信号が変わるまでの時間だ。あたりをきょろきょろしてみた。
信号が変わるまで、月を探して。てっぺんが光るタワーの色をみていたら、周りの人が歩きだした。信号は青になっていた。
いつもよりも短い待ち時間。その時間のおかげで、足どりも軽くなった。早く歩くよりも、あっという間に目的地にもついた。
のんびりなのは、変わらない。
まったりが好きなのも、変わらない。
変わりたくないけど、なんだか焦ってしまっていたのに、ほんのすこしだけいいよって。認めたうえで、そのことを存分に活かそうって思ったら、気持ちはこんなにも変ったんだもの。
のんびりさっていうよりも、気持ちがぱっと変わるのもいいところなのかなぁなんて。
いいところとして、自分のなかで思えるようになるまで。それこそ、のんびりまったりなんだろうな。うん、そのくらいでもいいから、好きになれたらいいな。
また焦りがでてきたら、思い出せたらいいな。
いつも読んでくださり、ありがとうございます♡