スキをにぎりなおして、今よりもっとスキになれ

好きだなってことって、かんたんに手放せない。ただ。いまにも飛んでいきそうな想いへの手を放さないために、もう一度にぎりなおすための行動するのは、じつは怖いものだ。そんなことを感じたことがあった。

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今年のはじめにたてた目標があった。

月に1作品、映画をみよう。

1月にみてから、映画館に行ってなかった。忘れていたわけではなくて、観たい映画がなかったわけでもなかった。

映画を観ると酔ってしまうことがはっきりしたからだ。

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さいしょの1時間は、問題ないみたい。それは、じわじわとやってくる。

大音量でながれる音楽や台詞に、途中からたえられなくなってしまう。大きな音と大きな画面。おそらく、耳と目で酔ってしまっていて。ときおり、わざと視線をはずさないと、座っていられなかったから。

ライブで慣れているから、大きな音は平気なはずなのになぁっと理由をさがしても分からない。

だいすきな映画に観ることができないこと。観たとしても、集中できなくなってしまったことに、すっかり落ちこんでしまった。

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4月のおわり。
気になっていた映画が公開されて、すごくまよった。けど、やっぱり観たくて、数ヶ月ぶりに映画館に足をはこんだ。

大丈夫。大丈夫。
いつもとはちがう、はじめていった映画館。小さめなスクリーンのところだった。画面からはなれた後ろの座席をえらんだ。あとは、音の大きさ。

本編がはじまるまで、それはもう緊張した。飲みものなくなりそうなほど、のどがカラカラだったのだけど。予告がはじまったら、大丈夫かもって安心できた。

音が大きくない！この小さめなスクリーンにぴったりの音だったんだもの。
感じていたとおり、さいごまで映画を楽しむことができた。

大画面でみれてよかったってつぶやいたくらい、映像がとってもきれいだった。ストーリーも今までにあるようでなかった要素がもりこまれて、いま観れてよかったなぁって。音楽も素敵すぎた。

こんなに夢中に、ひたすら純粋に。映画を楽しめたのはいつぶりだろう。ふりかえってしまいたくなるくらい、充実した時間だった。

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好きだなってことって、簡単に手放せないけれど、行動するのは怖いもの。
だけどさ。飛んでいってもおかしくなかったのに、手放さずにいられてよかったなって。

映画、きらいにならないでよかった。
また観ようって、行動できてよかった。

そんなよかったで、胸がいっぱいだ。

たぶん、勇気があったからとか、行動力があったからっていうんじゃなかったんだよね。

観ない理由よりも、観たい理由をたくさんみつけていた。ただ、それだけ。

思っていた以上に、映画観るの、好きなんだな。じぶんの気持ちにもきづけてよかった。

にぎりなおせたスキは、いままで以上にスキになりそうだな。