著作権や肖像権より大事なスポーツ選手を守る判断基準
こんにちは、Aikaです!
昨日書いた著作権や肖像権に関するnoteがTwitterでえらいバズりまして、驚いています^^;
自分が思っている以上に、著作権や肖像権問題に関心がある人が多いのだなとひしひし感じております。
そんな中、いくつかご意見もいただき、より考えさせられたと同時に誤解も招いてしまっているな、と感じました。
なので、前回言えなかった点、気になった人が多かった点について、補足解説します。
・著作権など法律関係について
・肖像権の所有者について
・こんなケースは訴えられる?
・侵害の判断基準は?
上記4つについて、お話しさせていただきます!
著作権など法律関係について
「著作権は法律で明文化されてる」
というお声をいただきました。
「著作権や肖像権は法律で明文化されていないから訴えるのが難しい」
という書き方をしてしまったために、誤解を招いていました。
その点申し訳ありません。
ここで言いたかったのは、著作権にしても肖像権にしても、実際訴えが認められるとは限らないという点です。
一見侵害に見えても認められるかはケースバイケースです。
その割に手続きは結構面倒でお金も時間もかかるという…。
なので、侵害されていると感じても訴えない人も多いということですね。
特にWeb上で権利を侵害されているのを発見しても、時間が立ち過ぎていてどこの誰かもわからない状態ですと、どこになんと言って良いやら状態。
だからこそ、ブログやSNSに勝手に選手の写真を載せるようなことはぜひともやめていただきたいのです。
法律的な話よりも、ファンの想いの部分に訴えたいというのがホンネなので、この話は軽めにします。その点ご了承ください。
肖像権は全て選手本人に属しているとは限らない
著作権が譲渡可能であることは知られています。
肖像権に関しても選手本人に属しているとは限らず、マネジメント会社やチーム、球団に属している場合もあります。
また、JOCオリンピック委員会のシンボルアスリートの場合、JOCがCM出演の窓口となる代わりにそれに関わる肖像権はJOCにあります。
その際、「宣伝目的に関して断りなく使用することができる」という契約を交わしている場合が多いです。
それを嫌ってか、以下ニュースのように選手が指定を辞退した例もあります。
つまり、「選手本人は良くてもマネジメント会社などが良く思わない」という可能性はあります。
ファンアートの無料配布でも訴えられることはある?
例えば、ファンアートなどを制作してSNSに載せるまではそれほど問題ないとして、それらを無料で配布することは、
「グッズなどの商品で得られたはずの利益を損なう」
と判断される可能性があります。
前回の記事でいう、パブリシティ権の侵害ですね。
無料で選手のグッズ手に入ったから、買わなくても良い、となりうるからです。
この辺はかなりグレーゾーンですが、大勢に配布した場合は利益を損なうといえそうです。
フィギュア選手のバナープリント配布について
最近よく見かけるのが、選手の絵を描き、それをバナーとしてプリントできる形にして配布することです。
これに関して疑問がかなりあったのでコメントします。
※基本的にフィギュア選手に関しては、会場にて応援バナー掲示が認められているので自作バナー作成自体は認められているものとします。
まず、選手本人から嫌だと突っ込まれるようなものは権利の侵害になります。
また、既にマネジメント会社などと契約し、グッズ販売がされているような有名選手に関しては、
「勝手にグッズを作られて頒布され、グッズで得られるはずの利益を損なった」
ともいえるので、マネジメント会社などに突っ込まれる可能性はあります。
簡単にいえばイラストであっても有名選手のバナーをプリント配布したら権利侵害になる可能性があるということです。
では、マネジメント会社などと契約していない学生スケーターなどの場合はどうか?
この場合の肖像権は本人にあるので、イラストなどを見て「本人が嫌じゃなければOK」ということになります。
選手自身が「バナーを見つけると嬉しい」と言っていることも多く、応援の気持ちのこもったものであれば、特に問題はないというのが現状です。
身内の応援グッズと同じような感覚ですね。
※あくまでフィギュアスケートの例です。他競技では異なる可能性があります。
判断基準はスポーツ選手や関係者が傷つかないこと
そもそもこのnoteを書いたきっかけは、本質的に伝えたい点が誤解されてしまっているなと感じたことです。
本当に言いたかったのは、
「著作権や肖像権以前に選手の気持ちや利益を守ることを考えて欲しい」
これです。
もちろん選手だけでなく、コーチやスポーツ記者、カメラマンの方等も含めてです。
だからといって著作権や肖像権を避けては通れないのと、選手を守る一つの根拠でもあるので、お話しさせていただきました。
また、カメラマンさんやスポーツ記者の方に焦点を当てた記事も書かせていただきます。
それではまた明日!
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