「昔はこの脂肪が全部筋肉だったんだよ…」の正体とは?
こんにちは、Aikaです!
またまた今回はスポーツ科学(健康科学)の話をします。
コロナの影響で自粛ムードの中、「コロナ太り」なんて言葉も出てきました。
「昔はこの脂肪が全部筋肉だったんだよ…」
なんて言葉もよく聞きますね(^_^;)
太ってしまうのは、運動しなくなって筋肉がやせて、脂肪がついてしまうから…この辺はなんとなくわかるかと思います。
ただ、
「そもそも筋肉ってなんだ?」
というのは意外と知られていないのでは?
そう考えまして、今回は筋肉の正体を解説しながら、「脂肪が筋肉だった」というのは本当なのか?という話もしていきます。
筋肉の役割とは?神経と筋肉の関係
人間の身体は全て筋肉があるから動くことができます。
そこに指令を出すのは、脊髄か大脳、いわゆる中枢神経と呼ばれる場所です。
脊髄(背骨の中にある)はいわゆる反射的な指令(熱いやかんに手を触れて思わず引っ込めるなど)を出しており、大脳で処理する時間が不要なので素早く動けます。
基本は大脳の指令を神経伝達によって筋肉まで届け、それにより筋肉が動くことで身体が動きます。
筋肉の構造とは?中身はこうなっている!
筋肉の見た目は実際どうなっていると思いますか?
「筋肉」というくらいなので、皆さんは肉の塊を連想すると思うのですが(笑)
実際は筋繊維と呼ばれる細い繊維の集合体が筋肉なのです。
繊維のイメージがつきにくい人は、ごぼうなどの食物繊維の多い野菜を思い浮かべてください。
細い線状の繊維がいっぱい入っていて、よく噛む必要がありますよね。
あれの集合体が筋肉だと思ってください。
「昔はこの脂肪が全部筋肉だったんだよ…」という言葉の本当の意味
昔はアスリートだった人、昔は体育会系だった人によくありがちなセリフですね(笑)
「昔はこの脂肪が全部筋肉だったんだよ…」
この言葉、「負け犬の遠吠え」みたいに結構揶揄されますが、飛躍しているだけであながち間違いでも無いのです。
というのも、元々運動していて筋肉量が多かった人が運動しなくなると、筋萎縮が起こるからです。
そもそも筋トレで行なっていることは、筋繊維の活動している割合を増やすことと筋繊維の一本一本を太くすることです。
残念ながら、筋繊維は全部が活動しているわけではありません。
運動習慣の無い人だと、多くの筋繊維は不活動状態にあります。
ですが、運動習慣のある人は筋繊維の活動率が高く、日常的に筋肉が多くの酸素とエネルギーを消費しています。
だからこそ、一般の人より日常的に多くのエネルギーを消費しているのです。
ですが、一度活動して太くなった筋繊維も運動習慣がなくなればしぼんでしまいます。
当然ですよね。
身体にしてみれば、最も無駄にエネルギーを消費するのが筋肉なので、維持するために、使っていない筋肉を壊す作業をし始めます。
(いわば身体の中で勝手に断捨離される)
その結果、今の運動量に見合った筋繊維の太さ、活動率に修正され、筋肉は痩せます(筋萎縮)。
具体的には何も運動しないベッドレスト状態だと、1日で2%筋肉が落ちます。(筋肉つけるのにかけた時間に比べたら恐ろしいスピード)
すると、身体全体が今までのようにはエネルギーを消費しなくなります。
ここで食事量も共に落ちれば問題ないのですが、多くの場合そうはいきません。
特に、ウェイトコントロールのために甘いお菓子や脂っこいものを我慢していた人ほど、その反動で競技をやめた途端に食べたくなります。
運動していた時よりもエネルギー消費量が落ちた状態で、運動していたときよりカロリーの高い食べ物を食べる…もうどうなるかわかりますね?
痩せた筋肉の上に、今度は少しずつ脂肪がついていきます。
そして、あっという間にぽっこりになる。
脂肪は筋肉よりも軽いので、同じ体重でも筋肉量が少ないと、見た目が太った印象になります。
まさに、筋肉があったところに脂肪がついて、体型がまるっきり変わってしまうのです。
これらのプロセスを短縮すると、「筋肉が脂肪に変わった」という言い方になるわけです。
痩せたいなら食事量を減らす&運動量を増やす!
シンプルに言ってしまえばダイエットの仕方に裏技なんかはなくて、「食事量を減らす&運動量を増やす」ということになります。
痩せたい人ほど「すぐ痩せる!」「必ず痩せる!」といった商品に目を奪われがちですが、少し待ってほしいのです。
ダイエットをうたった多くの健康食品や保健機能食品は、実に穴だらけの実験結果を根拠としています。
実は太っている人ばっかり起用していた、とかそもそも脂肪が多すぎる食品を使って実験していた、など…。
こういうからくりに騙されないでほしいです。
「運動しても痩せない!」
「食事を減らしても痩せない!」
こういう人は、努力が足りないというよりも、運動の効果を過信しすぎていたり、やり方を間違えていたりする場合がほとんどです。
運動そのものではそこまで劇的にカロリーを消費しません。
食べすぎな人は無理なく少しずつ食事量を減らす。
運動習慣のない人は、まず軽い有酸素運動から始める。
こういった基本的なことが、一番効果のある確実なダイエット方法なんですよね!
無理なくコツコツ頑張っていきましょう。
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