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⑥個より集団なチームワーク・仲の良さ・スキンシップ ~BTS(防弾少年団)の世界的人気の10の理由~

アイドルグループは、方向性があわなかったり、「エースとその取り巻き」になったり、パートの分担への不満、スキャンダルなどで、ソロ転向・脱退・解散という終焉を迎えがちなのですが、BTSは7人だから最大限魅力が生かされており、「7人で活動すること」「7人が幸せなこと」に本人たちも重きを置いており、お互いを尊敬尊重しあってよい影響を与えあっていることが普段の行動や発言から汲み取れます。

■グループ内のバランス

以前の記事にも載せていますが、個性豊かで年齢分布も適度、制作やパフォーマンス面だけでなくプライベートでの立ち位置や性格がかぶっておらず、全員真面目で一生懸命で礼儀もありながら、ノリがよくおふざけやユーモアがあって明るいというギャップのバランスもよい。
1人1人の個性があまりにみんな違うのでメンバーの人気投票や比較があまり意味をなさず、誰かが抜けてはBTSが成り立たないほど、1人1人が重要な役割と強烈なキャラクターを持っており、それをメンバー同士もよく理解し、長所を生かして短所を補いあっています。7人ともキャラ立ちしすぎているので、たぶん笑点で大喜利やっても成功すると思いますw

一昔前はアイドルグループと言えば、「メンバーの中では誰が好き?」で盛り上がりましたが、BTSに関しては「◯◯推しだけど、やっぱ全員好き!」と、いわゆる箱推しの人が多いのではないでしょうか。また、本人たちも「僕たち7人を同じくらい愛してください」と発信しているため、ファンであるARMYもそれに応えるように、思い入れのいるメンバーはいても7人全員を好きな人が多い印象を受けます。

また、もともとグループの楽曲制作にメンバーが深く携わってきていることに加え、各メンバーがグループ活動の中で自身の意向の強いソロ曲をリリースしたり、グループ外でもソロ活動やプロデュース活動を行うことができる環境にあるため、「やりたい音楽や活動ができない」といったストレスはあまりなさそうですし、そういった個別の活動と並行しつつも、BTSのグループ活動が優先順位最上位であることはどのメンバーも変わりないように思います。


■家族のような仲の良さ

韓国のアイドルグループは、デビュー間もない頃は共同生活をし、団体行動やチームワークを育むのが一般的のようで、BTSも同じように練習生の頃から同じ部屋で寮生活をし、これだけビッグスターになった現在も共同生活こそ変われど全員同じ宿舎で暮らしており、彼らが仲良しグループや友達というより家族のように見えるのもそのせいかもしれません。そして、一緒に住んでいて毎日のように仕事で顔を合わせているのに、全員でプライベートな旅行に行ったり、いちご狩り行ったり、家族より長い時間を公私で親密に過ごしています。
事務所の教育方針で、一部のメンバー同士で諍いがあった場合も全員で解決するようにしてきたとのことで、そういった経験がよりBTSの団結力を強固にしていったのでしょう。小さな事務所の数少ないグループだったことからも、事務所からも大切に育てられ、メンバー間だけでなくスタッフも含めてとても良いチームワークや信頼関係ができているように感じます。


■韓国特有のリレーションシップ表現

儒教の国・韓国の、メンバーであっても年上にはヒョン(兄)と呼び敬語を使うのは新鮮な文化で、世界にいとおしく受け入れられているように思います。
特に、メンバー間で「愛してるよ」と自然に言い合うこと、メンバー同士で「今日はかっこいいですね!」「この表情かわいいね。」と素直に誉めあうこと、悪かったときは素直に「ごめん」と誠意を持って謝ること、誕生日をみんなでお祝いしあうこと、激しいメンバー間のスキンシップは、日本のグループではなかなかお目にかかれません。韓国ではこれくらいは同性同士でも通常運転なのでしょうか?それともBTSが異質なのでしょうか。気づいたら手を繋いだり肩回したりハグしたり頭撫でたり、一緒に寝たりリップクリーム共有したり…なかなかのカルチャーショックです。
男性同士はお互いを冗談ぽく落として笑いを取ることも多いですが、彼らのように素直にお世辞や不自然さなくお互いへのリスペクトや長所を誉め合い触れ合う姿を鑑賞していると、こちらも自然に笑顔がこぼれる…というかニヤついてしまいます。

また、ARMYだけでなく、メンバーや関係者に対しても感謝の気持ちを常に忘れず発言している謙虚な様子は好感が持てますし、しっかりお辞儀する姿などは日本と文化も近く親近感がわきます。日本のアイドルはプライベートを見えにくくするためか家族のことをあまり話さない傾向があるのに対し、彼らは実際の家族である両親のこともよく話したり率直に感謝や愛の気持ちを伝えたりしているように感じます。


■組み合わせ無数の化学反応

グループは5人以上になると、「ここが特に仲良い」とか、逆に「ここを2人きりにしたらあまり間が持たないかも」とか、どうしても仲の良さの差異ができてしまうことが多いです。アイドルグループに限らず、一般人のプライベートな集団でもあります。私にだってある。

だけど、BTSにはこの事象がない。「仲良しなコンビは?」は思いついても(といっても10個くらい出てくるけど)、「仲が良くないコンビは?」が思い浮かびません。どの2人を切り取っても食事も旅行も2人きりで行けそう。

つまり、7人のソロを楽しみ、7人全員のBTSを楽しむ他にも、ペア(21パターン)の楽しみやトリオ(35パターン)の楽しみもあるわけです。その組み合わせで楽曲リリースやライブ配信があったり、番組やイベントでチーム分けがあったり、いくつかのペアやトリオには名前がついていたり(「SIN」「95z」「3J」「キム3兄弟」とか…)、もはや無限の沼です。いずれ、この組み合わせもいくつかは紹介できたらと思います。

ただ、この仲の良さは決して気が合うからや完全に理解し合っているからではなく、長年の付き合いや思いやりによって、異なる性格であることを把握しあい尊重譲歩と役割分担が自然にできていること、そして、一緒に経験したたくさんのストーリーから築いてきた信頼関係や絆によるもの。本人たちもインタビューで、「みんな性格や好みが違いすぎるから、もし同じ学校の同級生にいても仲良くはならなかったと思う」と言っていたのが面白いです。


■チームワークが夢をかなえる

そう、個人個人も魅力的なのですが、個々の活動だけでは生まれない、彼らの個性同士がぶつかりあったり補い合ったりするときに生まれる化学反応やチームワークこそがBTSの最大の誘引力。

「ダンスのレベルやシンクロ率が高い」ことでBTSが世界的人気を誇っていると思っている方も多くいると思いますが、本当の魅力は、7人の役割や個性がそれぞれ高いレベルで表現され、楽しそうに息が合って揃っているところなんですよね。動きのシンクロ率や歌の完成度に重きを置くのであれば、CGなどテクノロジーを駆使して7人分揃えればいいわけで、ただ、それでは人の心を動かすようなパフォーマンスやハーモニーは生まれないのです。

BTSは「自分のおかげで売れた!」と天狗になるようなメンバーがおらず、他のメンバーを尊敬しており、重要な事項は全員で話し合って決定し、特定のメンバーに負荷がかかりすぎることのないようにお互いケアをしあい、彼ら自身がチームワークの重要性をよく理解して仕事に真摯に取り組み努力してきたからこそ、才能や戦略などの他の要因と合わさって、ビッグドリームを実現できたのだと思います。

「teamwork makes the dream work.」と公式アカウントからデビュー前にツイートされたこの言葉は、『Dynamite』が全米Billboard HOT 100で2週連続1位を達成した日、ピリオドが「!」に変化して再度ツイートされることになります。

◆2013/3/20のBTSアカウントのツイート

◆2020/9/8のBTSアカウントのツイート

デビュー前からこの7年半の月日の間に起きた彼らの邁進や成長、素敵な作品たちと数々の功績など、文字通りの素晴らしいチームワークによる夢の実現は私たちをとても勇気づけてくれます。


■BTSの楽しい化学反応の動画たち

彼らの面白い化学反応がわかるBTSの動画をいくつか紹介したいと思います。

◆インタビューの様子 - BTS Interview The Tonight Show [2020]

時折繰り広げられる、末っ子のJUNGKOOKは俺が育てた論争がまた勃発。

基本的に、7人のインタビューや、7人での生配信映像を見ていると、

RM→訳したりまとめたりメインで話す。たまに激しく動いて何かを壊しそう。
JIN→ボケるかいじられるかつっこんで笑う。
SUGA→姿勢も表情もほぼ動かない。たまにクールに発言。
J-HOPE→明るくニコニコ元気。効果音・リアクション大きく盛り上げる。
JIMIN→あざとかわいい反応。笑顔・スキンシップ多め。
V→マイワールド。突然、謎言動が始まったりする。
JUNGKOOK→飽きて手持ち無沙汰になってるかずっと何か食べてる。

みたいなイメージ。メンバーの区別がつかない人でも、もはやダンスを見なくても歌声を聞かなくても、髪の色が変わっても見分けられる…と思います。

◆ノリがよくて音楽が大好きな男の子たち - BTS Carpool Karaoke [2020]

とにかくノリがよいBTS。英語圏での番組出演時はRMの英語力と通訳力も感心なのですが、全員が流行りの洋楽を英語詞で普通に歌えるので、普段から洋楽もたくさん聞いてて、英語も勉強して、欧米圏でヒットを生み出せる基盤ができていたのだと感じます。そして当たり前に歌がうまい。

◆楽屋でのショータイム - medley show time! (performed by BTS) [2014]

韓国の音楽で育った彼らはK-POPだってもちろん大好き。ヒップホップグループ「BIG BANG」に憧れて歌手を夢見た彼らが、凌ぐほどの活躍をしているのは感慨深いです。


◆完成した自分たちのMVを全員で鑑賞 - DNA MV Reaction [2017]

メンバーそれぞれが他のメンバーのファンであることが感じ取れ、鑑賞スタイルにも個性が出ています。見終わったらみんな「ジェイホーーープ!」と叫びたくなるはず。

◆他のメンバーの楽曲が大好き - Epiphany no.1 fanboys [2019]

インタビューや普段のオフショットの様子からも、BTSの楽曲だけでなく、メンバーのソロ曲やユニット曲も大好きなのが各メンバーから伝わり、何とも愛おしい。ここでは例として、JINのソロ曲「Epiphany」の気に入られっぷりを。
BTSのカオスなカラオケに興味のある方は、『2020 BTS FESTA MAP OF THE SONG: 7』『RUN BTS! 2017 Ep.28』『RUN BTS! 2018 Ep.56』『RUN BTS! 2020 Ep.98』をオススメします。

◆誰かの賞はみんなの喜び - SUGA & SURAN with HOT TREND@2017 MelOn Music Awards [2017]

「MelOn Music Awards 2017」でシンガーのSURANとともに、SUGAがプロデューサーとしてホットトレンド賞を受賞したときのウリバンタンのこの反応!表彰されたのはSUGAだけなのに、全員でステージにお見送りしたり、SPの真似してガードしたり、客席で一番のファンのようにはじけるスマイルではしゃいだり、素敵な関係です。

◆不在のメンバーへの愛 - MBC歌謡祭2016 年越しステージ [2017]

メンバーがケガや体調不良やトラブルで不在だったときにそのメンバーの写真を出したり、話題が自然に出てきたり、いなくて寂しいと頻繁に発言したり、7人で1つだということが当たり前になっていることが伝わり、グループの絆を感じます。やはりメンバーが足りないとステージも番組も物足りないですよね。上記はSUGAが耳の負傷で2016-2017の歌番組をお休みしたときのステージですが、冒頭の年越しの瞬間からBTSの陽キャ感が全開。そしてすぐ「血汗涙」ステージが始まるギャップ
個人的には、大みそかの冬の寒い野外という過酷なステージ上で、彼らの息遣いが白い吐息となってまるで色っぽい演出のように表現されている好きなパフォーマンスの一つです。

SUGAは肩の手術明けのため、この2020-2021年末ステージも不在で寂しかったですが、徐々に姿を見せてくれており、完全な回復とステージへの復帰を気長に待ちたいと思います。

◆初期の共同生活の様子 - 1st BTS Brithday Pary[2014]

防弾少年団結成1年目のパーティーを7人で宿舎で行っている映像です。
料理担当のJINや、整理担当のJ-HOPEなどキャラクターや役割分担がはっきりわかるのが興味深く、さらには彼らの当時の共同寮生活の様子もわかる貴重な映像です。

◆デビュー4周年時の部屋割 - BTS Home Party [2017]

BTSのデビュー日6/13付近に約1ヶ月かけていろんなイベントが開催されるBTS FESTA。2017年はHOME PARTYステージと題して、ルームメイトごとのチームに別れて対決などが披露され、宿舎の様子や彼らの性格や関係性が、完成されたユーモア溢れるエンターテイメントとして堪能できます。とても長い映像ですが、本来は有料でもおかしくないイベントステージを、公式で無料で字幕つきでいつでも見られるありがたみに感謝です。
会話は少ないけど居心地よく通じあう料理上手な長兄次兄の熟年夫婦のようなSINペア、元気で明るくニコニコでダンス大好き&上手な兄弟のような3Jトリオ、オシャレだけど天然で料理苦手で性格は真逆な親子のようなR&Vコンビ、個人的にどれも大好きな組み合わせです。

◆メンバーのお誕生日のお祝い - ジンの誕生日 [2018]

タイミングが合えば全員で誕生日をお祝い!タイミングが悪く全員揃っていなくても、個人放送のVLIVEでライブに乱入したり電話したりでも、とにかくお祝いしあう姿がほほえましいです。そしてやはりスキンシップがすごい。

◆楽屋でわかる兄弟のような関係 - 睡眠ポーズ合戦 [2015]

こういう姿を見ていると、やんちゃな兄弟を見守る親の気分になります。逆立ちで普通に歩けるジョングクも地味にすごい。

◆楽屋でわかる家族のような関係 - クオズ(95z)のダンスタイム [2015]

昔の記事にも掲載済動画ですが、何度見ても飽きない私のお気に入りなので再掲!
メンバーの反応でそれぞれの性格や立ち位置がはっきりとわかる、防弾少年団らしさ満載です。途中で映るマネージャーさんの見守る慈愛の顔が、まさに動画を見ているARMYの顔と同じに違いない。そしてみんな、寝顔がかわいい。他にも寝顔はたくさん公開されていますが、本当に公開できない映像の場合は、隠れるように加工処理がされたりします(笑)

◆ソロ練習でもはしゃぎあい - RMのソロステージ練習の様子 [2019]

平均年齢が20代後半になった割と最近の動画でも、このノリとパワフルさ!リーダーRMのソロ部分の練習なのに、登場人物が多すぎるw

◆撮影中もはしゃぎあい - MAP OF THE SOUL: 7 のフォト撮影 [2020]

公式に「いたずら少年たち」とタイトルをつけられてます。そしてやはり驚きのスキンシップ。成人男性ってこんなに簡単におんぶされたり持ち上げられたりするんですね。。

◆練習動画でもはしゃぎあい - Spring Day 練習動画 Lovely ver. [2018]

こんなにふざけても、ダンスが上手で揃っていて素晴らしいパフォーマンス力とチームワーク。笑顔が自然に溢れてしまうメンバーの姿に癒されます。

◆お店でも驚きのテンション -  お店でバーベキューダンス [2015]

スターらしくない、一般人の元気なお兄ちゃん的な要素もARMYが増えるポイントだと思いますが、普通のお店ではもっと大人しくしましょうw親のようにたしなめ続けるSUGAがバンタンらしさ全開。

◆他のグループと比べても驚きのテンション - MBC歌謡祭2017オープニング[2017]

2017年年末を飾るMBC歌謡祭のオープニング、他の名だたるK-POPグループはお揃いの正装で礼儀正しく登場し、代表者のみが歌う中、すでにビルボードでトップソーシャルアーティスト賞を受賞した世界的スターBTSでありながら、マイク1本で全員で歌いながら登場するノリ&『GO GO』衣装の異質さは何度見ても噴き出してしまいますw

◆紛失少年団
リーダーのRMが活動ではしっかりしているようで、失くしものや物を壊すことが多いことは既知な方も多いかもしれませんが、旅行に行ったら各メンバー出るわ出るわの忘れ物落とし物。おかげで見ている方はトラブル発生時の素の性格や、チームワークでどう解決していくかなど見応えがあって楽しいのですが、変なトラブルに巻き込まれないよう気をつけてほしいです。。気になる方は、Bon Voyage(有料)を見てみてください♪


◆重要でないことはじゃんけんで決める
- Silver Spoon (Baepsae) 練習動画 [2016]

BTSの動画をたくさん見た方は「アンネミョンチンダ、カウィバウィボ」の登場頻度に驚いているかもしれません。これは韓国語の「出さなきゃ負けよ、じゃんけんぽん」の掛け声で、ほとんどのことをじゃんけんで決めるBTS。こちらは、途中のダンスブレイクを誰が担当するか決めるじゃんけんの映像からスタートするかわいらしい練習動画。

◆重要なことは話し合って決める - 新アルバム『BE』制作会議 [202004]

2020年5月、BTSの新アルバムに向けての会議がライブ配信されました。Youtubeのアカウントはオフショットやイベント・パフォーマンス・練習映像が掲載されることはあっても、リアルな会議の様子が長く公開されたのはおそらく初めてで、コロナ禍でライブが中止になった影響によるものだったと思います。ARMYは新アルバムの情報とBTSの様子により、曇りがかった2020年に一明の光を感じることができました。この頃はまだタイトルが決定していなかった、11月に発売された『BE』アルバムを聞いた後に、再度この会議を見ると、彼らの音楽に対する高いプロ意識と創造力と具現化能力を感じることができます。そして、この動画では、パフォーマンス時の役割やオフショットの際の仲の良さや性格ではなく、普段なかなかじっくり見られない制作過程でのビジネス的な彼らの役割やチームワークに対する理解がより深まります。


…と、まだまだ彼らの素敵な関係性やチームワークがわかる動画は、他にも紹介したいものがたくさんありますが、有料・無料で公式からたっぷり公開されていますので、ぜひご鑑賞ください。彼らのSNS媒体や巧みな戦略は前の記事にもまとめています。

無料公開されているものは比較的明るい「陽」の側面を切り取った動画が多いですが、有料の映像やドキュメンタリーを見ると、対立から和解したり、落ち込んでいるときに慰めあったりする「陰」な側面を映した動画なども公開されています。シリアスなものは今回は敢えて紹介を外しましたが、そういった映像には、単なる仕事仲間であり仲の良い関係であるだけでなく、本心でぶつかりあう深い絆も感じ取ることができます。


■7人のこれからに乾杯

これだけビッグネームになると影響力が絶大で、マスコミやパパラッチが黙っていないので、女性関係・酒クスリギャンブル関係など人気や活動に致命的なダメージを与えるスキャンダルはかなり少ない一方で、国際的・政治的・ビジネス的なスキャンダルはいくつか発生しています。彼らに落ち度があるものもあれば言いがかりなものもあり、それでも彼らに非がある場合は謝罪をし真摯に受け止め、これらの経験に学んで成長をし、楽曲や普段の行動で自分たちの本来の意図やメッセージをしっかり伝えようとしているようには感じます。持て囃される一方で、プライベートが晒され、少しの落ち度で批判を浴びる立場であることは気の毒にも思いますが、このような事象はこれからも有名税として発生してしまうこともあると思うので、彼らが大切にするBTSとメンバーとARMYを守るためにも、個人個人でもグループ全体でも世界的影響力の自覚と責任を持った言動を期待したいと思います。

世界的スターになっても彼らが謙虚で驕らない姿勢のままなのは、実際にたくさんの栄光と同じくらい不遇な時代やつらい経験も一緒に乗り越えてきていること、今の成功は自身だけの成果ではなくてスタッフやARMYも含めたチームワークが成しえたものだとメンバーそれぞれが解釈していること、そして、彼らのスタンスやベクトルはずっと変わらないのに世間からの評価が自分たちの想像や夢を上回るほど大きく変化してしまったことに対し平常心でまともでいようと努力し、今の熱狂にどこか達観的でいつか終焉を迎える日が来ることを受け入れる覚悟をすでに持っており、それまでに自分たちが今できる最大限をBTS自身とARMYのためにブレずに出し尽くそうとしているからなように感じます。SUGAが語った「墜落は怖いけれども着陸は怖くない」という言葉にはとても重みがあります。

彼らの夢は、ビッグになったり賞を獲ることやセレブになることよりも、ずっと7人でARMYの前でステージに立ち、年をとっても7人でいられること、それは今も変わっていないようです。

これまで、様々なボーイズグループが解散したり、仲違いで脱退したり、活動休止してきたのを見たり聞いたりしてきた経験がある私たちにとって、BTSにもそういう日が来てしまう可能性を考えることはとても恐ろしく、想像したくはありません。仲が良く絆が強く致命的なスキャンダルが少ないBTSであっても、兵役による休止やコロナのような世界環境の変化は不可抗力ですし、彼らはダンスパフォーマンスをメインとしているグループなので、バンド系と違って今後は加齢による体力やスタイルの維持、健康面の管理もより重要になり、特にボーカルラインは声質が高く発声が特異なため、維持にはかなり気を遣うことになると思います。

それでも、どんなときも、彼らの幸せが一番。もし音楽活動が止まるときがあっても、おじいちゃんになっても、仲良しで抜群のチームワークな7人でいてほしいです。
願わくばずっと音楽活動も続いて、「THE ALFEE」みたいに結成時そのままのメンバーで50周年コンサートなんてやってほしいなあ。


次回は、「⑦ファン(ARMY)との強固な関係」を公開予定です。

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