朝の駅のコンビニ

朝、私は電車に乗る前に駅の小さいコンビニで学校に持っていくための飲み物を買う。

いつも、無愛想だが仕事が丁寧で早い店員さんがレジをしてくれる。商品のバーコードを読み取るのは神業な速さだし、Suicaでお願いしますと言う前にSuicaをピッと読み取る機械を出してくれる。

たまたま同じ人に当たっているだけかなと思っていたが、そうでも無いらしいことに気がついた。そう。どの店員さんも同じように神業を持っているが無愛想。そして、店内の空気は機械的でなんだか重く冷たい感じがする。

私はちょっとだけ接客系のアルバイトをしていた時期があり、常に笑顔でお客様に接しなければいけないとされていたお店だったから、ちょっと笑顔がないだけで気になってしまっていただけかもしれないけれど、、、

そんなことを考えながら呑気に過ごしていたら突如、新型コロナウイルスが流行り始め学校が休校になった。

休校があけ学校が再開したが、登校時間はまだ元には戻らない。いつもより2時間ぐらいのんびり登校する。

私は3ヶ月前の日々の2時間遅れで駅のコンビニに入った。そして、私はびっくりした。入店した瞬間「いらっしゃいませー」と輝く笑顔で店員さんに挨拶された。店内の雰囲気がいつもの店内じゃない。なんだか、優しくてのんびりしている。棚からお茶をもってレジに行くと、「今日暑いですよねー」と話しかけられた。別の店に来たかのようだった。

電車の中で私は考えた。なんで2時間しか違わないのにあんなに雰囲気が違うんだろう。いや、朝の2時間は大きいな。7時台はいわゆる通勤ラッシュの時間帯で、改札もホームもコンビニも溢れんばかりの人が秒単位で急いで生きている。

でも、9時台はホームにはあまり人もおらず、時差通勤・通学の人と私服の大人がほんのちょっとといる程度だ。電車の本数も7時台より少なくて時間の流れものんびりに感じる。

7時台のコンビニでの買い物は、電車の時間がギリギリに迫っているから、店員さんも秒単位で迅速にかつ正確に出来るだけやることを絞ってやってくれているのだ。無愛想そうだなんて思ってしまっていたことがものすごく申し訳なくなってしまった。

一部を見ただけでその事全てを知ったつもりになってはいけないし、少しマイナスに見えていたことも実はプラスだったりすることを考えて過ごさなければいけないなと思った今日この頃。

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