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企画書の作り方が分からない……【②内容構成/プレゼン】

  企画書に書きたいゲームはバッチリ考えた!
 ……けど、どういう形で企画書に落とし込んだらいいのか分からん!

 という感じの方に向けて、
 「どんな内容」「どういう順番で書いたらいいのか?」
 ってのをまとめていこうと思う。

 そもそもアイディアが企画って形にまとまってないよ……って人は、【①企画立案】のほうから見てほしいかな。
 すっげー長いけど……。


■企画書とプレゼン

 さて企画書の内容構成について語る前に、プレゼンテーション(以後プレゼン)について語らないといけない。

 プレゼンってなんぞ? って段階の君のために説明しておこう。
 プレゼンというのは、「あるもの」の魅力や価値について、それを知らない人に対して、分かるように説明することだ。
 身近なところでいうなら、通販番組とか、スーパーでやってる実演販売。あれもプレゼンの一つだと思ってくれていい。

 企画書というのは、言葉ではなく、ページをめくってもらうことで進行するプレゼンだ。
 ※口頭でのプレゼン前提で、補足資料という位置付けで企画書を作る場合もあるけど、今回そっちは考えないぞ

 なので企画書の構成というのは、プレゼンの技術が応用できるわけである。

 それじゃあ早速、プレゼンの奥義を教えよう。
 結論から言えば、この情報を読んだあと、君はプレゼンが得意な人間に生まれ変わるはずだ。




 ウソです。

 でも今の流れで、君は期待したはずだ。
 「この先に、一体どんなことが書いてあるんだろう?」
 ってね。

 そう。
 最初に結論から伝えると、言われた側は
 「どうしてそういう結論になるんだろう?」
 ってな感じで、これから先の内容に意識を向けてくれるわけだ。

 奥義とは言わないが、「最初に結論から語る」というのは、プレゼンにおいてかなり重要なテクニックだ。
 企画書においても、このテクニックは活用できる。

 細かいことを書き出す前に、先に結論/全体像を伝えてしまうことで、次に書かれている内容への興味や、個別の内容への理解を深めることができる。

 ゲームの企画書であれば
 「誰に向けて、どんなゲームを作るのか?」 【ビジネス的観点での説明】
 「それはどういう内容なのか?」 【ゲーム内容についての説明】
 と、大きく分けて2セクションに分けられる。

 このそれぞれのセクションの最初に、全体像を見せておくというのがポイントだ。


■企画書の構成と項目

 それじゃあ具体的に企画書の構成と項目について書き出してみよう。
 
 企画立案の時に書いたけど、もう一度言っておくぞ。
 企画書の形は、書き手のそれまでのノウハウや成功体験に依存するので、その人や立場によって結構内容が変わる。
 当然、僕が書く内容は、僕の成功体験に根差している酷く属人的なものだ。
 なので、君はこれを参考に、君自身の企画書のスタイルを見つけて欲しいと思う。

【1ページ目】
 ここは「掴み」だ。できれば第一印象で雰囲気が伝わるようにしたいところ。

 ●タイトル(+できればイメージイラスト/イメージボード)
 ●会社名(or就活であれば君の名前)
【2~3ページ目】
 誰に、どういうものを売ろうとしているのか? 自分の企画に勝ち目があることを、端的にまとめよう。
 出来れば1ページにまとめたいが、無理そうなら2ページに分けてもOKだ。

 ●ターゲットユーザー(+サブターゲットユーザー)
 ●販売するハード/プラットフォーム
 ●ジャンル
 ●想定するプレイ人数
 ●コンセプト/戦略 ⇒ターゲットユーザーが欲しくなるように、どういうものを作ろうと考えているのか。
【3~4ページ目】
 その前のページで書いた、ターゲットユーザーと、彼らに買ってもらうための戦略をふまえて、
 「つまりどんなゲームを作るのか?」
 という全体像をまとめていく。

 ●一言でいうと、こんなゲームです! というシンプルな説明。
 ●ターゲットユーザーが欲しくなるために考えたシステム/要素 ⇒つまりセールスポイント。 2~4つくらいに絞って。
 ●ゲームサイクル ⇒セールスポイントがどこに入ってくるのか分かると、より分かりやすい。


 <もし基本プレイ無料+アイテム課金型のゲームを考えているなら>
 ●課金要素がゲームサイクルのどこに入ってくるか
【5~8ページ】
 上で書いたセールスポイントの、もう少し具体的な内容を説明していこう。
 すごく大事なのは、序盤に書いた「コンセプト/戦略」を実現するための仕組みなっているってことが、読む側に伝わることだぞ!

 ●セールスポイントの説明。1項目につき1ページ。


<もし基本プレイ無料+アイテム課金型のゲームを考えているなら>
  ●課金要素の具体的な内容
 【6~11ページ】
 ここからは、就活用だとあまり書くことがないだろうけど、ビジネス的な側面の情報だ。
 書く内容は提出先が何を求めてるかで変わるので、ここに書いてあること全てを、常に書くわけじゃないぞ。
 書く場合は、1項目に1ぺージは割くかなあ。

 ●座組案
 ●プロモーション案
 ●開発費予測
 ★補足資料として別に用意しておいて、[※詳細別紙]とか書いておくと良いもの
 ◆ターゲットとなるユーザーの規模をまとめたデータ。どれくらいの人数が期待できるのか?
 ◆ターゲットとなるユーザーの考察。どういうものを求めていて、それはどうしてなのか?
 ◆作ろうとしているジャンルの最近の売上など。どれくらい売れてるジャンルなのか分かるデータ。


  <もし基本プレイ無料+アイテム課金型のゲームを考えているなら>
 ●類似してるゲームの売上予測や、直近のランキングなど
 ※今はもうあんまりアテにならんけど
 ●類似してるゲームの課金システムと、その順位や売上規模予測。

 

■プレゼンの流れ

 ここから書くのは、完全に自己流のプレゼン術ではあるのだけど……。

 企画書の構成を考えて、そこのページに何を書くか考えた時に、
 「絶対に説明しておかないといけないことを、一言でまとめる」
 僕がプレゼンの時に準備するのは、基本コレだけ。

 これだけ決めておいて、それ以外にプレゼン台本を作るということを、僕は基本しない。
 台本通りに話そうと頭に叩き込むのは大変だし、緊張して忘れてしまったら、むしろ余計にテンパってしまうんじゃないかって思うんだよね……。

 上で書いた企画書の構成が出来てるってことは、企画内容について
 「目標はコレ」
 「目標を達成するために、こういう理由で、こういう要素が必要」
 ってのが整理できているはずだ。

 プレゼンにおいて、大事なのはその2つの関係性をしっかり説明して、
 「確かにその通りだ」
 って思ってもらうことだ。

 話し方の抑揚や、間の取り方とか、色々とプレゼンで重要なテクニックはある。
 けれど、それよりも先に、話す内容が論路的に破綻してたら、テクニック以前の問題だよね。

 けれど今回、書面構成の段階で、結論⇒具体的な方法の説明 というように繋がることを意識してまとめたことで、この企画書の構成がそのまま論理展開の流れになっているはずだ。

 だから、各ページの重要点を抑えておけば、最低限、筋道が通った説明/プレゼンが出来るってワケ。
 これは僕個人のやり方だから、万人に合うかは分からないけれど、考え方の一つとして、頭に入れておいてもらったら、どこかで役に立つかもね。



 とまあ、こんな感じで。
 これに基づいて、考えた企画案をページに収まるように書いていくと、企画書の体裁にはなると思うし、プレゼンもまあ破綻しない説明が出来るんじゃないかなー。
 どうだろう。
 僕はできると思うけどなぁ……!


 さて話を企画書に戻そう。
 企画書作成者は忘れてはいけないことがある。
 それは――

 「見る側はいつだって、企画書なんか読むのはメンドイと思ってる」
 ってことだ。

 つまり企画書ってモノは、しっかりと読んでなんて貰えないのだ!
 流し読みしてくれたらラッキー、くらいに思ったほうがいい。

 文字ビッシリの企画書なんか送った日には、ページめくった段階で、
 「うわ、コレ読むのシンドそう。いいや……」
 ってなノリで、ゴミ箱行きになる可能性が高いのだ。

 そうならないために、僕らは企画書の中から、文字情報を出来るだけ削り、雰囲気やイメージイラストをメインにしなければいけない。
 あえて例えるなら、同じ文書でも小説ではなく、マンガのような、文字と絵の比率を目指すべきだ。

 てなわけで、【③書面レイアウト】として、その辺りについて、使えそうなテクニックなどを語っていこうと思う。


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