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#6 今リスクを取るべきなのか(先週の相場を振り返って)

みなさんおはようございます。雨のたびに「雨が降ると気持ち落ち着くんだよね」と周りにハンサムだと思われようとしてるすなっちゃんです。

さて、今回は先週の市場をふりかえって「リスクを今取るべきなのか?」について話していきたいと思います。

市場のリスク度を定量化したチャートやデータなどを用いながら説明していきます。

それではいきましょう。


先週の市場を振り返ってまず思ったことは、

市場は今重要な変曲点にいる

ということです。債券市場は今インフレに対する悲壮感から景気後退に対する悲壮感に変わり、それから市場全体はFedが近い未来に方向転換して利回りに下圧力をかけると予想してウキウキ状態です。

つまり株市場と仮想通貨市場が上昇傾向に変わるということですね。

ですが、リスクアセット(危険資産)が上昇したのは2022年内でも初めてじゃありません。つまりここで問われるのは、この上昇は継続されるのか、それとも短期的な上げで終わるのか、ということです。

ここでQQQ(ナスダック100を追うように動くヤツ)を見てみましょう。

日足

このチャート見ると、強い上昇があった後、すぐに下がり新しい年初来安値を作っています。最近の上昇は年初来安値から8.2%上げていて、見てわかる通り今までの上昇と形が非常に似ています。

では今回は今までと違うのか?

インフレはまだ完全には収まっておらず、経済データも短期的な回復はありますがまだ下落傾向ではあります。ロシアとウクライナ間の戦争も終わっていません。投資家の悲壮感もまだまだあります。中小企業の景況感もネガティブです。消費者マインドもまだまだ下がっています。企業収益も減少方向に予想されています。

とまあこれほどまでに重なったネガティブ要素が価格に反映されている今、少しでもマシにならないと状況がよくなったとは言えません。

しかし今上昇しているのは今までとは違い、高い安値を作りながら上がっています。さらに投資家マインドが少しずつマシになっていっているので、もしかすると今回の上昇は今までとは違うかもしれません。

先週の相場は、S&P500が-0.95%でおわりましたが、木曜日には+3.8%上昇しました。つまり先週では-4.5%ほど下がっていた瞬間がありましたが、なんとか最後に上昇してくれました。週の後半に一気に需要が高まったということですね。

さらに驚くことに、生活必需品セクターしか先週はプラスで終わっていないんです。

上から生活必需品、公益事業、ヘルスケア、テクノロジー、資本財、金融、不動産、一般消費財、エネルギー、素材、通信

月で見ると、一番パフォーマンスがよかったのは、一番ディフェンシブなセクターであるヘルスケアでした。

このグラフからわかるのは、6月中旬からコモディティ関連の銘柄が死んでいることです。現在大下落を起こしている原油、農産物、メタルなどに関連している銘柄も下落しています。この下落は経済成長に対する不安感からきていると考えると、コモディティはこれから中期的には下がるか止まるかのどちらかだと思います。特に油関連には強気にはなれないですね。

これらの情報を踏まえた上で、様々なチャートを見ていきましょう。

ダウ DJX

2020年1月からの日足チャート

今ダウは下降トレンドの中で大きめのレジスタンスに当たっています。もし白線のレジスタンスを上に抜けることができれば、上の赤線まで上昇する可能性が高くなります。反対に、灰色の長方形と下の赤線を抜けてしまうと、さらに下落圧力がかかると思います。

ビットコイン/S&P500 (BTC/SPX)

2012年からの月足チャート

このチャートを見ることで一番リスクが高いアセットvs普通程度のリスクの比較を見ることができます。
2017年サポートレンジ(青と黄線)を再度試していますね。もしこのままリスクオフ市場が続くなら、BTC/SPXチャートは下落していくと思います。もし逆に上に反転すれば、リスクセンチメントが強気になっていると考えていいいでしょう。

Invesco Dynamic Software ETF PSJ

2020年1月からの二日足チャート


このPSJというファンドはめちゃくちゃリスクが高いテクノロジー関連銘柄とグロース株を保有しています。最も多く保有している銘柄TOP5が、

  • Datadog (クラウドデータ)

  • Candence Design Systems Inc. (半導体)

  • Synopsys (半導体)

  • Check Point Software Technologies (サイバーセキュリティ)

  • Fair Isaac Corporation (データ分析)

PSJは今コロナ前の水準から-13%下がっており、2021年高値からは-50%下がっています。さらに細かく見ると、2022年は下降ウェッジで下がっています。先週では、上のウェッジ(赤線)で終わり、今週上に抜けるか下に戻されるかの瀬戸際いる状態です。もし上に抜ければ、強気市場がやってくると思っていいでしょう。


まとめ

今回は先週の市場を振り返って、今リスクを取るべきなのかどうかについて説明しました。上で言った通り、リスクオン市場になるにはまだ改善しなければいけない場所はたくさんあります。ただ、今は正しい方向に向かっていると僕は思います。

これから強気市場が今までより長く続く可能性が高いと考えて、次の下落でリスクを取ってもいいのではないかと思います。まだ僕もプランは決まっていませんが、この市場感を見ると、次の3か月程度はリスクを取れるように市場が動いているような気がします。

まだまだなにが起こるかわからない要素が多いから、これからも議論はそこらじゅうで盛んに行われます。こういう時はたくさんの意見を聞くと自分のトレードに迷いが出てしまうので、信用できる投資家や情報サイトを絞って参考にするといいと思います。

ありがとうございました。

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