大相撲7月両国場所観戦 行司がさばく 20.07.22
本来なら名古屋で行われるはずだった大相撲7月場所。
コロナ禍の移動制限で国技館で開催された。
空いているというので来てみたのだが、さすが相撲と言わずに居られないものがある。
相撲の取り組みをさばくのは行事だ。
取り組みをさばくだけじゃなく、進行も行う。
なかなかに大変な職業だ。ただ、思いの外一人が担当する番数は少ない。
行司の最高位は立行司と呼ぶ。
木村庄之助(庄之助は2015年から空位だ)と式守伊之助を襲名するものがそれで、彼らが相撲を裁くときには短刀を腰に挿している。
覚悟は良いのだが、今日も立行司ではないが何度か行司差し違いがおこっており、ちょっと残念な感じになった。命がけで砂漠行司の土俵の下には審判と言われる協会役員がいて、場合によってはビデオ判定をする。なんとなくヘンに厳格でヘンにゆるい仕組みだ。
先代の式守伊之助の退任理由がセクハラ問題によりってわけで、所詮人間のやること、形ばかりの覚悟より現実の方がよっぽど重要なのかもしれないが。
行司って、ずっと同じ人が裁くのかと思ったらそうではないみたいだ。
取り組みの番付が上がるごとに衣装の異なる(つまり階級が上の)行司に変わる。同じ衣装の行司も4,5番裁くと自動で別な行司に変わるみたい。そんなに疲れる商売ではないと思うのだが。
それでも流れるような体捌きで裁きが行われる模様を見ていると、心地いい気持ちになる。
力士は裸にふんどしで相撲を取るわけで、土俵の上で派手やかな姿は行司だけなわけだし。
動けば目につく。目に付けば気になる。
それが自然な動きなら心地いい。
見事滞りなく裁きあげれば拍手も出る。
相撲は行司の所作を見るのも面白い。
これはテレビじゃなかなか映らない。
現場の楽しみってこういうことだよなぁ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?