地元茅ヶ崎 おばばのラーメン みのり食堂 20.06.28 14:30
友人との飲み会で久しぶりに地元凱旋。
茅ヶ崎に来ると、今風の小洒落た店に行けばいいのに、どうしても昔ながらの・・・、みたいな記憶をたどる巡礼となってしまう。
早めに着いた茅ヶ崎でおそめのランチをラーメンで胃袋を満たすことにした。
駅から近い北口の汚い裏路地一角に鎮座する歴史の店。
みのり食堂はガキの頃からあるんだよなぁ。
ガラガラと引き戸を開けて入る店内は完全に時間が止まった異空間。
店内に流れるテレビだけは流石に液晶だけれども、テーブルも椅子も昔のままだ。
席につくとおばば(不思議とガキの頃からそう呼んでいた。今ではリアルにおばばになってしまっている)が足元をよろけながら注文を聞きに来る。
水はおばばに持ってこさせては申し訳ないのでセルフで取りに行ったけど。
頼んだのはチャーシュー麺。
おばば聞こえているのかなと心配になる。
調理も店の対応もおばば一人だ。
首振り扇風機の風に当たりながら待つことしばし。
おばばが危なげにチャーシュー麺を届けてくれる。
涙が出そうなレトロなラーメン。
麺なんて伸びに伸びた感じ(笑)。汁もなんだか薄い感じで正直うまいとは言い難いのだけれども、なぜだか足が向いてしまうから不思議だ。茹でたまご入りっていうサービスのせいとは言い難いよな。
仮にも湘南茅ヶ崎だ。
もっと美味いものを食おうと思ったらいくらでもありますよ。
でもねぇ、そういうところを心のどこかが許さない。
おばばが生きている間は通っちゃう気がする。
きっと近い将来、ある時からいつ来ても休みになっていて、気がつくと更地にならされていたりするのかもしれない。
ここにどんな店があったかなんて皆んなすぐに忘れてしまって・・・新しくできた店に普通に通うことになるのかもしれない。
近所に居たらそうなるのだろうけれども、ありがたいことに今は少し距離をおいているので、若い頃の地元の思い出は割と鮮明にいつまでも残っている。
おばばが死んでも俺が死ぬまではきっと忘れないと思うな。
後何回このまずいラーメンを食えるだろうか?
お互いにゴールは決して遠くないはずだし。
茅ヶ崎駅前の元のダイナミックダイクマ、今のヤマダ電機のビルが取り壊されて更地になっていた。
ヤマダ電機の建て替えらしい。
湘南という地域が今みたいにチャラチャラしださない頃、茅ヶ崎といえばダイクマという時代を生きた世代だ。少し衝撃的だった。
ヤマダ電機になった後でも、ビルのシルエットは昔と一緒でそこにあってくれれば、あぁダイクマね、みたいな印象でいられたのに。建て替えて違う形のビルになったら・・・もうそれは違うものだよな。パシフィックホテルがなくなったとき以来の衝撃事実。
そんなもんだよ故郷なんて・・・思い出はいつもキレイだけど、それだけじゃお腹が空くから。
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