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なかなか卑怯な都会の秘境路線 鶴見線をちらりとぶらりとショート散歩 20.02.03 15:45

鶴見の沖縄料理に舌鼓をうったら、鶴見線を見物に。
鶴見線は秘境駅と呼ばれる駅がいくつもある都会のローカル線。
鶴見駅から横浜鶴見の埋立地を労働者や学生のためにつなぐ通勤通学と工場への物資輸送の路線である。

つまり、通勤と退勤時間が運行ダイヤのメインでそれ以外の時間帯はまず電車が動いていない。
JRも利用者が少ないのに無駄に電車を動かすわけにも行かず、年々秘境感がましている気がするのだが、気のせいだろうか?

今日はそんな鶴見線の本線の(鶴見線は支線が魅力的だったりするのだけれども)終着駅、扇町、昭和、浜川崎と回ってみた。といっても、バイクなので電車の時間にとらわれないのがありがたいことだったが。

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そんな鶴見線の終点扇町駅。いやぁ秘境感がますます増していた。
夏の台風の影響で駅の屋根が吹き飛ばされていて、そのまま年を越して直す感じが全然しない。

ここは鶴見線と言っても川崎市内。仮にも政令指定都市を走る電車の駅の屋根が飛んだのに直せないって・・・。秘境駅の演出に余念がないといっていいのか悪いのか。
直さないままおいて置かれるとするのなら、この線路の将来もあまり長いことではない気がする。もっとも、貨物路線としては華やかに活動しているみたいなので、そのついでの旅客駅という立場がいつまで続くのかといったところなのだろうが。
JR東に余裕がある間はいいけれども、何かあったら最初の矢はこの路線当たることだろう。


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扇町の手前の駅が昭和駅。
昭和電工の最寄り駅なのだが、元号の変わり目や昭和を思い起こさせる時期になるとちょっとだけ話題になる駅。令和の切り替えの日に訪れたのが懐かしい。
でも忘れてはいけないのは、昭和電工って、阿賀野川流域で起こった新潟水俣病の原因企業。
遠いところの話と笑っていられないのは、ここ川崎だって川崎喘息を始めとする環境公害のメッカであるということ。
戦後、高度経済成長の徒花だとしても、見過ごすわけには行かないんだよなぁ。性格的に。病に苦しむ人がまだまだいるはずで、なくなった人はさぞ無念だったろう。そういう意味でも忘れてはいけない事件の一つ。
今となっては・・・まぁ何というものがあるわけでもない単線の駅です。


そして浜川崎駅。
南武線と鶴見線の駅なのだけれども、お互いの駅は道路を挟んだ間柄。
一度駅から外に出ないと連絡できないのだが、仕組み上同じ駅という扱い。なので、乗り換えのときはスイカをタッチしちゃだめよ。
とんだ屋根ひとつ直さない路線の駅。今更道路をまたいで駅をつなげる工事をするつもりはないだろう。

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特殊な駅であるその分独特な雰囲気ではあるけれども、駅前商店街というものが存在しないのが残念ポイント。まぁ、生活の足として両方の駅を利用している人は少ないのだろう。普通はバスかな?多分きっと。
南武線は鶴見線よりは利用できる気もするけれどもどうなんだろうなぁ?

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鶴見線場に止まっていた貨物列車はここで南武線に乗り換えて全国へとつながっていくようだ。
まぁ、鶴見まで鶴見線で行ってしまうと高架のまま駅の二階についてしまって、地上を走る京浜東北線や東海道線の貨物路線に連絡のしようがないのでここで南武線に乗り換えないとどうにもならない。
鉄道の路線ていうのはよく考えられていてめんどくさいね。

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こんな不便な線路にも時々電車が通って乗降する人がいる。
住んでいるんだよなぁ。きっと。
暮らしの足として、成り立っているのだろうか?
なんとなく、聞くのもはばかられる雰囲気。慣れれば日常なのだろうが。
重工業地帯になんて正直住みたくはないだろう。何かの都合なのか先祖がよほど悪いことをしたのか・・・あくまで筆者の個人的な感想ですが。特別な環境であることは事実。そういうことを面白く思える人って、なんとなく魅力的だったりもするけれども。

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時々訪れるには面白い鶴見線。
非日常の日常がそこにある。
通勤や通学に利用している人にとってはこれが日常なのだろうし。それを考えるとなんとも不思議な気持ちになる。

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だからたまに電車が来るとその珍しさと運の良さににウキウキする。






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