本を読んで、何を思いついてもいい
わりと「多読」「乱読」である。
そして読書が下手だという自覚がある。
自分の仕事や生活のために読む本を買うが、
・たくさん情報を手に入れても生かしきれていない!
・読んだことを忘れてしまう!
・なんでまたこんなに買っちゃったんだろう!
そんなことの繰り返しである。
だけど、乱読・多読の末に、自分なりに効果的な読みを見つけつつあるので、まとめておきたい。
★
①そのまま生かせることが書いてある本については、とにかくやってみる!
※とりわけ教育書
・使えそうなら、とにかくやってみる
「教師のコミュニケーション術」「信頼される教師の叱り方」といった本には、先生がそのまま使えそうな言葉かけや指導技術が書いてある。
そのまま使えるもの、使いたいと思ったものはとにかく、明日、やってみる。生ものなので、鮮度が落ちる前に。
「算数のユニバーサルデザイン」「どの子も必ず身につく書く力」といった本には、授業で使えるエッセンスが書いてある。
これらを使えるようにするためには、ただ意識するのではなく、次の授業計画や単元計画に入れ込んでみる。自分の行動に落とし込む必要がある。冷食のようなもので、解凍が必要。
・やってみて、振り返る
実践し、振り返ることで自分の血肉になる。消化しなければ食べたことにはならない。本のそのままではなく、自分のやり方を組み合わせたものでいい。
・振り返りは記録する
人は忘れる。忘れないと、新しいものは入っていかない。ただ、書いておけば紙の上に永久保存できる。忘れるために書く。
②立場や目的を「決めて」読むことのすすめ
※とりわけ、教育書から離れてビジネス書、心理学・社会学の本など
(1)〇〇として読む(立場を決めて読む)
「7つの習慣」「MOVE YOUR BUS」のような、ビジネス書を勉強のために読むなら、あえて自分の立場を意識しながら読む。
例えば「学級担任」として読む。教室での自分の姿や子供たちの顔、学級の一日を想像しながら読む。
会社における組織づくり、経営者と従業員の関係づくりなどを、学級経営、学級担任と子供たちの絆づくりに「置き換えて」読む。
そうすると、実のある、より具体的な行動が思いつく。
流れてしまわないようにしっかりメモしておく。「あれ?何考えてたっけ」はもったいない。
(2)〇〇のために読む(目的を決めて読む)
自分の立場を意識しながら読むことで、より「自分の文脈に合った」気付きができる。
立場を意識しなくても「目的」を明確にして読むこともできる。
例えば、今日はこの本から「朝の会や学級通信で子どもに伝えたいことを見つけよう」というつもりで読む。
子供に伝えるならば、より容易な言葉に言い換える必要がある。このことを意識しながら読む。
注意が散漫せず読める。
(3)何を思いついたっていい
プレリーディングで立場や目的をあらかじめ決めてから読むことは、アクティブな読み、焦点化された読みとなる。
しかし、「着想」は、意図せず起こってくる。
この記事も、「非認知能力」のことを知ろう!というつもりで読んでいたところ、書こうと思ったものだ。
「算数のユニバーサルデザイン」の本を読みながら、国語のことや教室環境のことや、テレビ番組のことなど、いろんなことを思いついたりする。
小説を読みながら、教室のある子どものことをふと思い出してしまってもいい。
どんどんそれるときもある。でも、それでいいんじゃないかと思う。
アイデアは、二つの異なるものの組み合わせで生まれるもの。
その本の内容(A) × その人の生き方や考え方(B)
で、新しいもの(C)は生まれる。
当然ページは進んでいかないのだが、新しいアイデアが生み出されることは楽しい。ノートは書きなぐりのメモでいっぱいになる。
立場や目的を決めた上で、着想したものはなんでも受け入れていく、という読みも、意義があり楽しい読み方だと思う。
アウトプットが大切だといいますし。
(4)何度読んでもおいしい
立場や目的を変えて読むことで、新しいものが生み出されるはずである。
そのときの自分の要求に応じた読みをすることで、多角的な理解にもなる。
③読書感想を書くことについて
本を読んで「自分がはじめて知ったこと」を、気持ちと結び付けて記録しておくことは、記憶に残りやすくするために良いとは思う。
ただ、感想を書くことが目的だっただろうか。
誰かに見せるための感想をまとめてしまうと、どうしても相手意識が生まれてしまう。
文章をまとめるのが苦手な自分にとっては苦しい作業になる。
(夏休みの宿題で読書感想文を出しているくせにね!)
読みながら生まれたさまざまな断片的なアイデア(たとえテーマが外れても)をとっておくことが大切だと、今は思っている。
何でもかんでも思いついたものはメモしておき、後で体系化すると、ちゃんとした自分の考えとなる。
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