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1000日チャレンジ 920日目 新国立劇場「終わりよければすべてよし」観劇記録(一部ネタバレあり)

ゴールまで181日

★BMI:23.0

◎先日、新国立劇場で「シェイクスピア、ダークコメディ交互上演
終わりよければすべてよし」を観劇したので記録に残したい

劇場内のバナー

「シェイクスピア、ダークコメディ交互上演 終わりよければすべてよし」
【作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】小田島雄志
【演出】鵜山 仁
【出演】岡本健一、浦井健治、中嶋朋子、ソニン、立川三貴、吉村 直、木下浩之、那須佐代子、勝部演之、小長谷勝彦、下総源太朗、藤木久美子、川辺邦弘、亀田佳明、永田江里、内藤裕志、須藤瑞己、福士永大、宮津侑生
【会場】新国立劇場 中劇場
【公演期間】2023年10月18日[水]~11月19日[日]
【Introduction】(公式siteより引用)
「新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズのチームが堂々再集結!
2023/2024 シーズンは、〝ダークコメディ(暗い喜劇)"と呼ばれるシェイクスピア二作の日本初の交互上演でスタート!
『尺には尺を』と『終わりよければすべてよし』の二作品は、シェイクスピアの戯曲のなかでは上演回数もそれほど多くはなく、登場人物も屈折したキャラクターが多く、"ダークコメディ(暗い喜劇)"と呼ばれています。 しかし、単に暗いだけではなく、人間の内面、時に自我と欲望をむき出しにした登場人物たちは、魅力的で深い人物造形に満ち、物語も終幕に至るまで、息をもつかせず展開するなど、隠れた傑作と言っても過言ではありません。
この二作は時をおかず執筆されたと推測され、ストーリー的にも同じテーマを持つ、表裏一体のような戯曲であり、交互上演にこそ意味があると考えます。 さらに、シェイクスピア作品の中では、数少ない、女性が物語の主軸となる作品でもあり、両作品とも登場人物たちは降りかかる困難に果敢に立ち向かい、世の理不尽を白日の下にさらします。
そこで、2023/2024 シーズンの開幕は、この二つの作品を交互上演する、という前代未聞の企画に挑みます。 悲劇とも喜劇ともつかない、その結末から「問題劇」とも分類される、この二作品を交互に上演することで、現代劇かとも思わせる、シェイクスピアの鋭い視点と同時代性が浮かび上がることでしょう。」
【Story】(公式siteより引用)
「ルシヨン伯爵夫人には一人息子バートラムがいた。彼はフランス王に召しだされ、故郷を後に、パリへと向かう。だが王は不治の病に蝕まれ、命は長くないと思われていた。
もう一人、伯爵夫人の元には侍女として育てていたヘレナという娘がいて、その父は、先ごろ他界した高名な医師だった。彼はヘレナに、万病に効く薬の処方箋を残していた。そしてヘレナは、実は密かに、身分違いのバートラムのことを慕い、妻になりたいと願っていた。
その想いを知った伯爵夫人は、ヘレナにバートラムを追ってパリへ向かうことを許す。パリに到着したヘレナは王に謁見し、亡父から託された薬で王の病を見事に治してみせる。王は感謝の印として、ヘレナに望みのものを褒美として与える約束をする。ヘレナはバートラムとの結婚を望むが、彼はそれを拒否し、自ら志願して、逃げるように戦地フィレンツェへ赴いてしまう。残された手紙には「私を父親とする子供を産めば、私を夫と呼ぶがいい。だがその時は決して来ないだろう。」と認められていた。
ヘレナは単身、バートラムを追ってフィレンツェへと旅立つ。愛する彼と結ばれるために。」

【感想】シェイクスピア作品の中でこの作品はまだ見ていなかったもの。蜷川さんのシリーズでも見逃していた。喜劇なのだけど、ブラックコメディというのは、あまり会場全体抱腹絶倒というわけにはいかないんだなぁ。くすくす笑いがさざ波のように起きる感じ。岡本健一さんの老け役は初めて観たので新鮮だった。俳優陣では、ソニンさんのセリフの表現がとても印象に残った。本当は、どうしようもない相手だとわかりながらも、男に惹かれているのでは?というところもあるのだけれども、目の前に現れた”妻”の迫力に圧倒されて協力するというところなのだろうけど、なかなか難しい役どころ。ストレートプレイでのソニンさんは初めてだったが、こういう芝居に、これからも出てほしい。中嶋朋子はさすが、という演技。私はこの人の声が好きだなぁ。
日曜日午後の公演だったが、空席が目立った。こういう上質な演劇で採算が厳しくなることを懸念する。


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