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天才心理学者に学ぶ、フリーランスで成功するための4カ条/アダム・グラント「ORIGINALS」

こんにちは、清水陽介(@smzyuskmental)です。


この前の「年間1,000冊本を読む読書オタクが選ぶ、読んで良かった本7冊」という記事で紹介した、アダムグラントさんの「ORIGINALS」という本。


働き方が自由になってきたこの時代、「型にハマるな!」とか「常識から外れろ!」「他とは違う存在であれ」なんて事を言いますが、この本は「そもそも他と違う存在ってなに?」という話を科学的に教えてくれています。

今回はこの本の中から、唯一無二なオリジナルの存在になるための4カ条をメモ。

フリーランスとして働く場合は常に意識しておきたいことです。


その1:常に「今」より良い選択がないかを探す

グラントさん曰く、

オリジナルな人の最たるポイントは、「既存のもの」を疑い、より良い選択肢を探すことだ。

だそう。つまり、「みんなやってるから」とか「それが普通だから」みたいに、あるものをそのまま受け止めるんじゃなくて、「もっと効率良くできないか?」とか「この仕事って本当に必要?」みたいに、常に常識を疑って改善しようとする人がオリジナルな人ってわけです。

実際に面白い実験も行われていて、この実験では経済学者のハウスマンさんが約3万人の事務社員の使ってるwebブラウザを調べたそう。すると、

デフォルトのブラウザではなくChromeやfirefoxなどのブラウザを自分で使っている人は、15%離職率が低く、欠勤率も19%低かった

そう。しかも業績まで良かったんだとか

これはなぜかと言うと、そもそもブラウザを変えようと考えること自体が『自分の頭を使って”現状をより良くする方法”を模索しているから』です。この思考のクセが成功のために大切なわけですね。

ってことなので、一か条目は『常に「今」より良い選択がないかを探す」。無理に人と違うことをしようとするよりは、『まずは今の生活を少しでも良くできないか?』を考えてみるのが良さそうです。


その2:リスクを取り過ぎない

人と違うことをしてる人というと、『大きなリスクを取っていそう』なイメージがありますが、実は逆

成功する人ほど、実はリスクを避ける傾向が強いそうです。

実際に、経営管理学研究者のジョセフ・ラフィーさんが5000人以上の起業家を調べた研究によると、

本業をしながら起業した起業家は、本業をやめた起業家よりも、失敗の確率が33%も低かった

ということがわかったそう。つまり、裸一貫で資産を全部つぎ込んで新しいビジネスをやるのではなく、安定した収入を確保しながらもちょっとしたリスクに飛び込むって方が成功しやすいわけです。

副業が少し前から流行ってきて、最近では”複”業なんて言葉も生まれたりしてますが、仕事をやめてビジネスを始めるよりも、複業でビジネスをやった方が成功しやすいってことですね。

グラントさん曰く、

オリジナルな行動をするにはリスクを取らなければならないが、それはつまり、ある程度のリスクを受け入れることになる。しかし、最も成功する人は向こう見ずに崖に飛び込むような人ではない。崖のギリギリまでビビりながら歩きパラシュートを準備し、安全を確保してから飛び込むのが成功する人だ

だそう。

というわけなので、今より収入を増やしたいって人は、最低限生活できる経済的な基盤を確保しつつも、それ以外の部分では大きなリスクを取っていくっていうのが、成功への近道かもしれません。補助輪をつけて全力疾走するイメージですね。


その3:アイデアは質ではなく量である

成功するオリジナルな人は『良いアイデアがバシバシ浮かびそう』に思われがちですが、実は全くそんなことは無いそう

しかしそうなると、『え、でも成功してる人ってみんな優れたアイデアを出してるじゃん!どうやって良いアイデアを生み出してるの?』って話になるわけですが、サイモントンさんの研究によると

天才と言われるピカソやベートーベンは、他のアーティストよりも創作の質が優れていたわけじゃない。彼らが成功したのは、より多くのアイデアを生み出したからだ。

といった感じ。

つまり、『良いアイデアを狙って生み出すっていうのは無理だから、数打ちゃ当たる方式でたくさんアイデアを出していくしかなくない?むしろその方が効率よくない?』っていうことらしいですね。「売れるアイデアの見つけ方」のnoteにも書きましたが、アイデアはやはり質ではなく量、質は後から付いてくるって考えの方が正しそうです。

例えば、よくアフィリエイターの方は「100記事書いて1記事あたるかなって感じ」的なことをよく言いますが、まさにこれでしょう。つまり、自分が良いと思っていた記事が必ずしも他人から評価されるわけでもなく、自分では特に良いと思ってなかった記事が思わず伸びることが多々ある、ということです。。やっぱりヒットを生み出すには数を多く打つことが一番の近道なのかも。


実際に、僕のnoteに『影響力の武器を解説してみた』というnoteがあるのですが、正直このnoteは個人的にはあまり読まれないだろうなぁと思っていました。というのも、『影響力の武器はDaiGoもオススメしているから既に読んでいる人が多いだろう』と考えていたからです。

ところが、実際にはスキの数が80を超え、僕のnoteの中でもトップクラスに読まれた記事になりました。そんなこともあって、『考えるよりもまずは書いてみるもんだなぁ』と実感します。


というわけで、3か条目は『アイデアは質ではなく量である』。


その4:アイデアはあえて”放置”する

先延ばし対策教室」というnoteを書きましたが、先延ばしと言うと悪いイメージがあります。ところが、ことアイデアに関しては、むしろ先延ばしは大歓迎なんだそう。

これは大学生を対象に「キャンパス内のコンビニの跡地で出来る、新しい事業計画書を作ってくれ」という課題を出す実験なのですが、この実験で分かったのが

・課題をすぐに出す生徒は「新しいコンビニを立て直す」のようなありきたりな提案をする傾向が強かった
・課題を先延ばしにする学生は、そうでない学生に比べて28%も創造性が高い提案をした

といったことらしんですね。

つまり、アイデアはあえて先延ばしすることによってクリエイティブな発想ができるというわけです

実際に、有名な絵画にレオナルドダヴィンチの「最後の晩餐」という作品がありますが、これも作り始めからなんと15年も先延ばしを続けたそう。15年の間、アイデアを練り続け、最終的にあの形にたどり着いたらしいです。まさに、アイデアの熟成ですね。

売れるアイデア」には、noteの下書きが150以上あると書きましたが、これもまさにアイデアが熟成されているわけですね。


まとめ

というわけで、唯一無二の存在になるための4カ条をざっくりまとめると


①現状に満足するんじゃなくて、少しでも今より良くできない?と常に探し続ける
②いきなりリスクをとるんじゃなくて、まずは安定を作ってから、リスクへ飛び込む
③アイデアは”質”ではなく”量”。noteでいうなら、いいnoteを書こう!って思うよりもまずたくさんnoteを書いてみた方がいい。
④アイデアは放置することで熟成される。だからまずとりあえずアイデアを作っちゃって、そこから徐々に完成に近づけていくのが大事。

という感じでした。


言われてみれば当たり前な事ばかりですが、裏を返せば「言われなきゃ忘れてた事」でもあるわけで、その辺に自惚れずにいくのが大事ですね。


今回は4か条を紹介しましたが、「ORIGINALS」って本には他にもたくさんのオリジナルになるためのコツが書いてありますので、もっと詳しく知りたい方はぜひ手にとっていただければと思います。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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参考


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