ワインボトルが想起させるさまざまな記憶。
ワインセラーで保管しているワインたちを、たまに眺めてみる。
さまざまな表情が、とっても愛おしく思える時がある。
ワインの能書や蘊蓄(うんちく)なしに、ただボトルの形や
ラベルを眺めながら、手に入れた時の記憶や作り手へと思いを馳せる。
そんな時間もまた、ワインの楽しみの1つです。
ワインが、その時の記憶を蘇らせてくれる
人の記憶は面白い。それはいつ、なにから引き出されるかわからない。 でも、ふっとした瞬間に記憶が呼び戻されることがある。
例えば、出張先で購入したワインたち。時々セラーから半分ほど引き出して様子を見て見ると・・タイムスリップしたように「あの時」を思い出す。
例えば・・・
ナポリの壁アートを思い出させてくれるズングリむっくりのボトル。
はっきりとした色使いのラベルにも南イタリアの雰囲気を感じるセルソールのプリミティーヴォ。とても個性的で他ではあまり見ないズングリむっくりなボトル。このワインと出会ったのは、ナポリの国立考古学博物館近くのトラットリア。その記憶はその時食べた料理よりも、その後に訪れた国立考古学博物館の壁画に描かれていた作品(?)を思いだす。
南イタリアの照りつける太陽の光を感じていると、色遣いにも影響するのかもしれない。
南イタリアを旅すると、結構な割合でプリミティーヴォのワインと出会う。
少し酸味があり果実味をしっかり楽しめて、グッとくる感じがなんとも南イタリアらしい感じ。
ちなみに「ジンファンデル」は、アメリカでは「プリミティーヴォ」と呼び名が変わる。今では南アフリカやオーストラリアなど、新世界にも広がる。ワインの葡萄品種が、それぞれの国で呼び名が違うのも面白い。
凍てつく冬のパリ郊外の記憶とブルゴーニュのピノのラベル
メゾン・エ・オブジェからの帰国時にパリのシャルル・ド・ゴール空港で手にしたピノ。普段はあまり手にしないピノですが、シンプルなラベルに潔さを感じたのか・・それともパリのビストロで食べたステーキ・ランチの際に記憶に残ったグラスワインのピノが美味しかったからか?それとも・・
潔いラベルのデザインが目に留まったからか?
ラベルデザインは作り手のワイン作りに向き合う考え方や思いを映し出している。そういう意味では、このドメーヌ・エガーテのラベルからストイックにワインと向き合う作り手の強い意志を感じたのかもしれない。
このワインのラベルのストイックなデザインイメージは、なぜか毎年1月にパリ郊外で開催されるMaizon et Objet (メゾン・エ・オブジェ)を思い出させる。生活空間を彩るあらゆるアイテムが集結する世界最大級の展示会。
新しい雑貨や筆記具などとの出会いに思いを馳せながら、期間中毎日厳寒のパリ市内の滞在先から会場に足を運ぶ。
例えば、20年来の付き合いとなるフランスを代表する個性的な筆記具ブランドジャン・ピエール・レピーヌとの出会いも、このメゾン・エ・オブジェの会場だった。
ラベルを眺めていると、いろいろな記憶、光景が目に浮かぶ。
ワインには、こんな記憶と旅をリンクされてくれる力がある。
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今回のように、記憶のイメージでも、お好みのワインの味わいのイメージでも、お友達と集まる際のご希望のイメージでも・・ややこしい"うんちく”はさておき、「こんなワインが飲んでみたい」を伝えていただければ、それぞれのワインの背景や作り手の思いなどを添えて、ワインをお届けします。
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