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結局、いかに「企てるか」・「伝わるか」どうかで決まる。 【第1回アートとコピー】

2022年3月5日。

宣伝会議さんのコピーライター養成講座×アートディレクター養成講座
「アートとコピー」コースが開講した。
講師は阿部広太郎さん。今回は2期目となる。
デザインを武器とする「アート生」、言葉を武器とする「コピー生」が、2人1組のペアを組んで課題に挑む。

私はコピー生として、参加が決まり、受講に臨んだ。
今回ははじまるまでの葛藤・第1回の振り返りを綴っていく。


受講前(2/24-3/5)

「やらかした」が止まらない

この講義、昨年の第1期もそうだったようだけれど、特にコピー生は受講の倍率がえげつない。
なので、選考のためにポートフォリオ(作品集)の提出が義務付けられている。PDF、10枚まで。形式不問。
普通にポートフォリオを出すだけでは通らないことはわかっていた。

考えたこととしては、

  1. 自分のやってきたことを年表から紹介して、一つの物語になるように伝える

  2. 普通のパワポよりpixel数を倍にして、小さい内容でも見えるようにする

  3. 成し遂げたいこと、受講理由で締めくくり熱意を伝える

の3つだった。1期生の方にもいただいたアドバイスを反映し提出した。


一週間後のとある夜。
受講が決まった連絡が来た。やった。ついに挑戦できる!

まずは、他の方のポートフォリオが見たくなった。
あとでじっくり見ようと思いつつ、チラチラと軽く覗いてみる。

「あれ・・・私の、全然ダメじゃね?」
すぐ興醒めした。

全然絞りきれてないじゃん・・・

恥ずかしながら、その時ようやく自分が「他人に見てもらう・読んでもらう」という大切な視点が足りてなさすぎることに気づいた。

やってしまった…の嵐だった。


どうして私は「アートとコピー」に参加したのか

講義開始の数日前に阿部さんから、
「この場に参加した志望動機にタイトルを付けてください」
というお題があった。

そこで気がついた。
そういえば、志望動機のタイトル(コピー)をつけてなかった、と。

アートとコピーのポートフォリオの表紙

この「ART&COPYで、社会に華束(エール)を。」は、私が社会で実現できるようになりたいことであり、
私がアートとコピーに参加したいタイトル、にはなっていない。
そこで、今一度再考することにした。

その答えは割とすぐに出た。

誰かのため、未来の自分のために頑張れる人に。

自分1人では頑張ることに疲れて加速度が落ちそうになることがしばしばある。多分人って、誰かのためと感じられないと頑張れない。

もちろん、「自分のため」もいつかの「誰かのため」になるし、
「誰かのため」もいつかの「自分のため」になる。
でもきっと、パートナーがいると認識できることで、もっと頑張っていける自分にも出逢える。

私は、過去の自分にがっかりされる人間にはなりたくない。
他の誰かにもがっかりもされたくはない。
だからこそ、今を「パートナーや一緒に講義に臨むみんな」と頑張り、
未来の自分にもつなげてあげたい。そう思っている。

この講座で、もっともっと、自分を変えたい。
だから、このタイトルがしっくりきた。

初回講義(3/5)

①「何」を相手に伝わるようにしたいか

初回講義では、前半は自己紹介、後半が阿部広太郎さんの講義だった。

全員自己紹介を終えたあと、まず最初に自分に足りていなかった視点だった。

「自己紹介もポートフォリオも『自分の広告』
 何を相手に残したいか」

「何」を残すか。42人もの自己紹介・ポートフォリオなんて全員を覚えることはできない。広告だって、面白いと記憶に残るものなんてほんの僅かだ。私も、今自己紹介で全員がどんな話をしたか説明しろ、と言われたら難しい。

伝えたいことだけ考えてそのまま伝えるだけでは、相手には残っていない。「そもそも今回のポートフォリオとは、どういった内容が求められているのか?」
そこをもっと突き詰める必要性があった。

「こういうもんでしょ」で失われる輝きがある

この言葉は一番グサっときた。ポートフォリオも妥協はしていない。しかし、もっと詰められたし伝える側の視点がまだまだ足りていなかったなあと痛感した。
この間まで受講していた、コピーライター養成講座はまさにこの反省が多かった。忙しいを言い訳に「こんなもんでいっか」と提出したコピーも数知れず。そんなコピーで上位に食い込めるわけがないのだ。

また、この選考のポートフォリオの説明をしっかりと理解していなかったことを痛感した。

アートとコピーの募集要項


してきた活動を「伝わるように」まとめてください。

もう一度自分のポートフォリオを見る。

うん、絶対伝わらない。多分伝わっていない。


この、「ポートフォリオ」という字面だけ捉えて勝手に解釈はいけないのだ。ただの作品集ではなく、囚われている枠組みを突破するために、自分の今の枠組みを知ること。

今回の私が囚われていたこと、それは「してきた活動」を載せきらないと、という焦り。
10枚の中で自分の全てを語り尽くすためには普通に載せると足りないと感じ、ぎゅうぎゅうに詰め混んでしまっていたのだ。

<3つの接続詞>
「そもそも」で問いかけ、
「たとえば」で経験を探し、
「つまり」で本質をみつける。

阿部さんは、「企画とは、幸福に向かう意思」だとお話されていた。
無意識を意識化するために、「そもそも」「例えば」「つまり」の接続詞で考える。


「そもそも」、ポートフォリオとは何か。
「たとえば」、私の経験ではこんなことがあって〜と探る。
「つまり」、今回はこういったことを企てよう。

こういった思考をする癖をつけないといけない。


②勇気をもった「引き算」を恐れるな

この「引き算」が、私にとっての一番の課題だ。

明らかにてんこ盛りのポートフォリオで、今にも溢れそう。
コピー生として参加するのにもかかわらず、伝えたいことをただつらつらと並べてしまった。
正直冷静になってみて今見ても、「一体これを見て、誰が自分と組みたいと思うんだ?」と思う。

熱意だけじゃ結果は残せないし、結局自分の人柄が伝わらない。
「相手に伝わる」ためには、足すのではなく、引く勇気。100伝えようとしても、結局10も伝わらないのだ。
10伝えて30知ってもらえるほうがよっぽどいい。

その視点が全然足りていなかった。
自分への自信がないから、量で補おうとしていたんだなと痛感している。

相手の知りたいこと、相手が読みたくなるように相手を知ることで、伝え方も定まってくる。

③審査だって、誰かが誰かを「推し」ている

審査員も、「選」んで「考」えて託している。

この講義の選考も、広告賞も、実際のお客さんへ向けた提案も、
その人たちの「推し」にならないと選ばれない。

選ぶ側も選んで、考えて言葉にされている。「なんとなく」といった理由で決めることは許されないのだ。
今後圧倒的に選ばれるためには、相手のことを考えて期待を超える「企て」が必要。
そして、選ばれるを卒業し選ぶ側に行く
それがこの講座の目標。

このアートとコピーで、自分も「選ぶ」という視点を考えることが、
成長にもつながる。

変わる、じゃなくて変える。誰かの庇護を受けることから卒業するために、全力でパートナーと課題に取り組んでいく。
そう誓って、新しい人との挑戦を楽しみにしつつも気を引き締めることとなった初日だった。

講義後(3/9)

私の伝えたかった「何」とは、なんだったのか

終わってから、いろんな方とお話しし、落ち着いて振り返った。
私は、一体「何」をアピールできたのか。

講義終了後「熱量がすごく伝わってきたポートフォリオだった」
といろんな方が言ってくださった。
たしかに、熱量だけはしっかりアピールしていた。

提出したポートフォリオの最終ページにも、こう書いていた。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実力はまだまだ未熟かもしれませんが、熱意·行動力は誰にも負けません。
ぜひ、半年間一緒に全力疾走できればと思います。よろしくお願いします。

お恥ずかしい…。
でも、ちょっと嬉しかった。

態度として、「行動力・熱意はえげつないやつ」という広告にはなっていたのだ、と感じた。


どうすれば「もっと」伝わったのか

もちろんポートフォリオの反省だけでいったら、もっとアピールできる1枚目はあったな、と思う。
「デザイン・編集力」は自分の大きな課題だし、デザイナーさんに依存してはいけない。
帰ってから何パターンか作ってみた。

フォントからもバグってる感じを演出
シンプルにハッシュタグで強調する
2021年からここまでにやってきたことを作品画像の多さで表現する、など
(※もちろんもっとある)

色々伝え方も無限にあるなと本当に同期の方のポートフォリオを見て痛感した。
もう少し落ち着いたら、ポートフォリオも作り直したい。


「これから」に向けて

そして、これは最初の勢いで終わらせてはいけない。
はじめ威勢が良くて、だんだん下降するのが私の悪い癖だ。

まさに、初回講義でもあった
「こういうもんでしょ、で失われる輝き」

妥協はせず、初志貫徹でしんどい道を進むことに決めた。楽な選択はしない。
パートナーと高め合って、化学反応を起こせる人間になりたい。

この場を借りて、改めて
阿部広太郎さん、
宣伝会議さん、
講師の皆さん、
そして一緒に講義を受ける2期生の皆さん、
その中にいるパートナーを組んでくださる
7人のデザイナーさん、

よろしくお願いします!


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