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広告は、見られない。だから、ひと目でその気にさせろ。【第2回アートとコピー】

初めてのペアで、初めて取り組んだ課題。
お互いに全力でぶつかり、提出まで行った。

多分、言い過ぎてしまったり間違った道に逸れてしまったりしたときもあった。
終わってからも、あれでよかったのかコピーはよかったのか、
とても不安だった。

緊張しながら、講義に望んだ。
第2回。アートディレクターの副田高行さんの講義、そして課題の講評の日。

※このnoteは、宣伝会議さんのコピーライター養成講座×アートディレクター養成講座「アートとコピー」コース、2回目の振り返りです。

<1回目の記事はこちら>

前半:「広告は、死なない。」

講義を聞くにつれて、なぜ副田さんがこの講義を担当してくださっているのか、少しわかった気がした。
副田さんは大手の広告代理店に入って〜という王道ルートではなく、朝日広告賞で受賞するといった努力でキャリアを作り上げていかれた方だった。

この若いうちのやる気、パッションは力がある、だから大事だぞ、動け!、という励ましのお言葉には本当に身に沁みるものがあった。
お話自体はすごく楽しく話されていたが、きっと想像できないくらい動かれていたに違いない。

「自分だけの椅子を作れ」

特に、最も大事だと感じた言葉だった。
広告も、キャリアも、同じ。沢山の椅子の中でいい席に座れるのは僅か。ある椅子を奪い合っているのではなく、自分で作り上げる。
誰かの作った船に乗るだけの人生になりたくないなら、自分だけの船で行けるところまで航海できるようになりたい。
今の自分が進みたい道は真っ暗で果てしないけれど、それは自分だけの椅子を作る苦しい過程。後からそう誇れるように、過去の自分・未来の自分のためにこれからも動き続けたいと感じた。

「アイデアは、作るな。発見しろ」

アイデアは見つけてくる。
凄腕のクリエイティブディレクターの方々は、みんなそう仰っている気がする。
知らないから、こんな広告作れるなんてすごい。どこからこのアイデア出てきたんだろう。そう思う。
多分、「いいモノを沢山見る」という行為をされてきたから、自分が作る、ということではなく発見する、ということの重要性を感じていらっしゃるのだと感じた。

「悩むな。考えろ」

課題を取り組んでいた時、悩んでいた時間も多かった。だが、悩みは内に籠っている。前に進んでいない。考え、発散する。
前に進むために糸口を見つけるために、常に「もっとどうすればいいか」考える必要があると感じた。


後半:「ユーモアで訴えよう。」

初回の課題講評。
副田さんから高く評価いただけたことは、すごく嬉しかった。

広告は、ほとんどの人に見られない。だからこそ、ビジュアル+メインコピーのほぼ一発勝負。きっと公募の広告も一瞬、街中の広告なんか目に留まればラッキーなレベルだ。

だからこそ、そこには「!」がなくてはいけない。
そのために工夫を凝らし、ユーモアがないといけない。
「?」が2回浮かんだらもう人は見ないよ、という阿部さんのお言葉もすごく刻まれた。

「コピーとデザインの距離感」

今回は、パートナーの素敵なアイデアをきっかけに私はここまで連れてきてもらえた、という感覚がすごくあった。
一歩間違えたら、コピーが伝わりにくいものを選んでいた瞬間が何度もあったから。コピーとデザインが近過ぎるコピーを何度も書いていた。
一緒に考えて意見を出してもらって、自分のコピーを疑い続けることができたので、本当にパートナーには感謝しかない。

「驚きを与え、伝わるように」

今回の課題で、やはり見られない、自分たちの伝えたいことはアイデアに落とし込まないと伝わらない、ということが講評で実感した。ストレートすぎると読み手はスルーする。でも紆余曲折すぎると分からないからスルーする。
自分たちの伝えたいことを伝わるようにする絶妙なアイデアを「発見」する必要がある。
とても難しい。でも、すごく楽しい。
もっと更なる掛け算ができるようになりたい。講座の終わった先に化けられるくらい。

課題の振り返り

今回の課題を取り組む際に意識していたことを整理した。次も忘れずに活用していきたい。

・伝えたいことは一つに絞り、伝わるように
前回のポートフォリオの講義から大きな反省点として「伝えたいことはちょっとしか伝わらない」ということを痛感していた。どんだけ伝えたいことがあっても、「勇気の引き算を忘れるな」という阿部さんや別の講義の講師の方の言葉が私にすごく刺さっていたことがよかったのかもしれない。
また、この伝えたいことを「だから?」とならないように、行動を考えてもらえるようにする必要性があった。ダイレクトに届ける、残りの伝えたい思いも削ぎ落とす。

・副田さんの評価軸を考える
副田さんの過去の制作物を拝見した結果、シンプルなもの、瞬時に伝えたいことが伝わることが大事だと感じた。だから、それを忘れないようにした。ボディコピーもできるだけ削りたかったし、パートナーにも率直な意見を直前までいただけたのがとてもよかった。
また、課題を取り組んだ際に副田さんの書籍を読み込んでいたので、
副田さんご自身のキャリアの軌跡とともに紹介される広告は「あのページに載っていた!」という楽しみ方もできたのが嬉しかった。

・相手に遠慮はしない、でも素直さと伝え方は考える
「それはこうすべきなんじゃないか」「でも確かにそうかも」という瞬間が何度もあった。今回評価される要素がなんだったのか。伝えたいことがシンプルになっているか。そこを考え続ける姿勢を忘れないようにしたい。

・自分のコピーを疑い続ける
まだ、私は自分はコピーの実力が半人前であることを自覚している。だからこそ、相手の意見を受け止め、どうすればいいか。二転三転してしまったが、だからこそお互いに納得できるものに仕上がったのかな、と痛感した。絶対に自分に過信せず、伝えたいことを絞り続ける。より自分で良いコピーが書けるようになるために精進し続けたい。

次回の課題、新しいパートナーが発表された。
また、大きな航海が始まる。

次はどんな航海になるか。旅路は、まだ始まったばかりだ。



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