こんにちは。児童養護施設出身、少年院出身の青年の自立をサポートする団体 NPO法人スマイルリングでの、若者達との日常をnoteします☺️
私はスマイルリングで出会う青年達が好きだ。
ただの好きでは無くって、
一人一人がとっても好きだ。
何故だか分からないのだが
どの子も初めて会ったその瞬間
一目見た時から
もう好きになってしまう。
彼等はそれぞれが
何かしらのコンプレックスを持っている。
私から見れば
とても素敵なところが
沢山有る子ばかりなのだが
今までの、
まだまだ短いながら
苦労や孤独感の多い人生経験の中で
自信なんかつけられる余裕など
無かったのでは無いだろうか。
ここに辿り着いた時には
大抵はバック一つぐらいで
ほとんどモノを持っていない。
お金なんか持ってる子はほとんど居ない。
まあ身軽なものである。
初めて会う日。
緊張で顔をこわばらせ、
不安気な彼等に
ご飯を食べさせる。
暖かいモノはいい。
ご飯を食べてもらえたなら、
私もまずは一安心する。
不器用な子ばかりだと思う。
そんなに要領は良く無い。
でもそれでいいと思う。
そんなところもなんだか好きだ。
少しずつ仲良くなっていく。
一緒に居る時間を重ねていく。
そうすると少しずつ
自分の気持ちを
話してくれるようになる。
生まれて初めて大人に本音を話す。
たどたどしく。
ポツリポツリと。
とてもとても一生懸命に
自分の気持ちを伝えてくれるのが嬉しい。
悩んでいるなら悩んでいる
彼等のそのままの
その瞳も、その声も好きだ。
時々荒れる青年もいる。
もうダメだと
悲しい声をぶつけてくれる。
『こんな自分まで見せてくれるんだな』
と、内心は嬉しくもあるから
爆発する感情を必死に受け止める。
嵐の時を、
一緒にため息をつきながら過ごす。
“この子は私の息子だ”
心からそう思うと
一緒に悩むのも愛しく思う。
ずーっと抱きしめていたくなる。
そんな彼等の事を
心の底から応援してくれる
大人の事も好きだ。
そんな大人達はやっぱり
とても魅力的なのである。
ただただ純粋に
真剣に彼等の幸せを祈る。
その優しい眼差しと振る舞い。
私は感激を持って
その人の事を大好きになってしまう。
でもその反対に
私が嫌いだなと思う人達もいる。
見栄っ張りな大人や
自分の承認欲求を満たしたくて
“可哀想な青年達”に
近づいてくる大人は嫌いだ。
まるでそんな活動をしている事が
ステータスのような勘違いをしている
私の大事な青年達へ
上からしか手を伸ばさない。
そんな大人は嫌いだ。
社会が要求する
“当たり前”に働き
“当たり前”に周りに感謝し
“当たり前”の
平凡で平和な日々を送れるようになるには
彼等には
まだもう少し時間がかかる場合が多い。
それは何故かと言えば、
人が頑張って生きるには
依って立つ事が出来る
安心で安全な居場所と
何があってもそばに居て
励ましてくれる人が必要だからだ。
ただ、それには大人の側の方に
強い忍耐力がいるし、
彼等の事を“信じ抜ける”という、
その確信と覚悟が無ければならないと思う。
青年達には
沢山大事にされて育ったり、
頑張って成功した！という、
“成功体験”が極端に少ない。
若いが故の失敗や甘さもある。
それをただの甘えと取り、
『こんなにしてやってるのに』
という大人のなんと多い事か。
彼等にはまず、
『たとえどんな事があっても、
絶対に見捨てられないんだ』
という、今までの人生の中では
一度も味わえた事の無い
そんな強い『安心感』があって初めて、
行きつ戻りつしながら
『自分が変わろう』と
生きる事に挑みだす。
スマイルリングの代表 堀田は
その事を最も良く知っている大人だと思う。
言葉にするには大き過ぎる
青年達への思いがあるから
直ぐに
『こんな子どうしようも無いわ』と
サジを投げてしまう大人を見下ろしながら
青年達を決して見捨て無い。
青年達も、そんな強い堀田が
とても好きなのだ。
私はとても不器用な人間である。
万年反抗期みたいな困った大人なのである。
ただ不器用な人間も
ゆっくりゆっくりなら成長出来る。
いつかは
『生まれてきて良かった』と
心の底から思える日が来るのを
私は知っている。
今の不器用な彼等の
ほんの一部分しか見ようとしない
そんな世間の人達には
５年後
10年後
もしかしたらもっと先かもしれないが…。
不器用な彼等が
立派な花を次々と咲かせる
その姿を見せてあげたいなぁと思う。
彼等は不器用ではあっても
人より劣っている訳では決してない。
愛する君達に出会えた私は
『本当に不器用な自分で良かった』と
今やっと思えるようになったよ。
NPO法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき😁💫✨この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？