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パーキンソン病のおすすめ論文!

みなさんこんにちは。
パーキンソン病専門の自費リハビリ施設「PDitスタジオ銀座本店」小川です。

今回は、前回ご紹介したパーキンソン病の腕振りについて関連する論文を紹介します!

まずはこちらの論文です。

パーキンソン病における腕振り運動学:系統的レビューとメタ分析


Arm-swing kinematics in Parkinson's disease: A systematic review and meta-analysis

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S096663622200488X

2022年にGait&Postureで投稿されました。腕振りに関して様々な論文をレビューとメタ分析をしてくれた論文です。

この中での研究結果として
① 腕の振幅と可動域
②腕振りの速度
③腕振りの非対称性

について解説されています。

こちらの論文のハイライトには下記のことが書いてあります。

  • PD 患者では、健康な人に比べて腕の振りが大幅に減少します。

  • 腕の振りの範囲、振幅、速度、動きの対称性が減少します。

  • 投薬開始時と終了時の腕の振り方に有意な差は認められません。

です。興味があればぜひ読んでくださいね。


続いての論文はこちら

パーキンソン病患者の腕振りの非対称性と歩行との関係:系統的レビューとメタ分析

Arm swing asymmetry in people with Parkinson's disease and its relationship with gait: A systematic review and meta-analysis

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1413355523000801

2023年にBrazilian Journal of Physical Therapyで投稿されました。

こちらの論文も過去の研究論文を調査したものになります。
歩行のパラメータは様々ありますが、腕振りのパラメータについての調査になります。

ハイライトとしてこのように書いてありました。

  • パーキンソン病(PD)の患者は、健康な人よりも腕の振りの非対称性が大きくなります。

  • PD 患者の腕振り (AS) の振幅は、健康な人よりも小さくなります。

  • PD が進行するにつれて、症状が悪化し、歩行速度が増加し、AS の非対称性は減少します。

  • AS 非対称性と AS は、PD の歩行リハビリテーションに関連する運動パラメータです。

結論としては
投薬段階や歩行テストの種類にかかわらず、PD 患者は健康な人よりも ASA が高く、AS 振幅が低下しました。病気が進行し、症状が悪化するにつれて、ASA は低下します。

と記載されていました。
ASAは非対称性ですが、症状が進むにつれて非対称性は低下すると言われています。

つまり、最初左右差がすごくあっても症状が進行するにつれてその左右差がなくなっていきますということです。

私たちのPDitスタジオに来ている方も、経過とともに左右差が縮まって行く方もいれば、何年経っても左右差は変わらないという方もいます。

なので、ここは私たちにとっては研究を進めていきたいなという領域です。

パーキンソン病の診断においても腕振りが注目されているようです。今後研究が進むともしかしたら、スマートウォッチを付けていると

「最近、腕振りが小さくなりました神経内科を受診してみましょう」

というように腕振りが指標なって超早期診断が実現する日も来るかもしれません。

私のnoteでは
日々の臨床からの気づきや興味ある論文について発信していきます。

パーキンソン病を中心に発信していきます。

よろしくお願いします。

小川

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